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キャリアトランジションとは~人生の転機の乗越え方をわかりやすく【2023年版】

キャリアトランジションとは、「キャリア・人生の転機」のことです。

2023年現在、日本においてもVUCAの時代(外部環境が目まぐるしく変化する先が読めない時代)とされ、1社に生涯勤務する終身雇用時代が終焉を迎え、転職やセカンドキャリア、パラレルキャリア(副業・複業)など、人生の転機を経験することが多くなりました。人生の転機の乗越え方を知ることは重要です。

アメリカを代表するキャリアトランジションの理論家であるナンシー・K. シュロスバーグ(Nancy Schlossberg)氏によれば、キャリアトランジションとは、「発達段階の移行期(例えば、成人への移行期など)と、人生上の出来事(失業、結婚など)の視点」があるとしました。

また、キャリアトランジションは、「年齢によって、決まった時期に起こるものではなく、人により転機の時期は様々だ」とも提唱されました。

その人生の転機、どのように乗り越えればいいのか?その結論は以下です。


目次

  1. ◆人生の転機の乗り越え方

  2. 1.トランジションの3種類とは?

  3. 2.転機を乗り越える4Sとは?

  4. 3.転機年表(ライフラインチャートを使う)

  5. 4.4Sで乗り切った私の事例

  6. 5.転機は必ずやってくる

◆人生の転機の乗り越え方

乗越え方 結論1.トランジションの種類を知る

乗越え方 結論2.4Sを知る

乗越え方 結論3.転機年表(ライフラインチャート)を知る

乗越え方 結論4.具体事例を知り、実践する

人生の転機の乗り越え方!順番に見ていきましょう!

1.トランジションの3種類とは?

ナンシー・K. シュロスバーグ(Nancy Schlossberg)によれば、転機も3種類に分かれるといいました。

キャリアトランジションとは

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❶期待していたことが起こったこと(転職、昇進など)
❷期待していたことが起こらなかったこと(昇進できなかった)
❸期待していなかったことが起こること(企業が倒産した、解雇された)

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上記の3つの内、どの転機が自分に起こっているかを知ることは大事ですね。

シュロスバーグの転機(イベント)一覧

例えば、転職、昇進は、期待していて起こったことですね。期待していて起こらなかったことは、昇進が起こらないという事(これも転機です)。期待していなかったが、起こったことは、例えば、会社の倒産は予期せぬ転機ですね。

ちなみに、期待していないことが、起こらないというのは、人生の中では、気づかず素通りしておきますから、この象限はないですよね。

上記3つは、いつどこで、起こるかわかりません。しっかり、心構えはしておきたいですよね。

2.転機を乗り越える4Sとは?

キャリアの転機についての乗り越え方は、様々な理論家が研究をしています。中でも、ナンシー・K. シュロスバーグ(Nancy Schlossberg)の転機を乗り越える際の「4S理論」が有名です。4Sとは、以下の4つを指します。
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Situation(状況)
Self(自身)
Support(支援)
Strategy(戦略)

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キャリアトランジションの4S


例えば、「勤務している会社が倒産しそうだ」という転機・問題があったとしましょう。これをどう乗り越えるのか?

1.Situation

まず大事なのは、冷静に状況・課題を確認することです。
状況はどの程度深刻か、そのビジネスの回復の見込み(倒産しないで済む)はあるか、などです。しっかり、周囲とコミュニケーションを取るもよし、状況にアンテナを張ることが大事です。

2.Self

そして、その中に置かれている自分自身の状態を冷静に確認します。メタ認知ですね。冷静を保てているのか、焦っているのか、不安なのか。

また、普段から自己理解を深めておくことも重要でしょう。自分自身の価値観、強み、興味、持ち味などです。書き出してみるのもいいでしょう。

このようにしっかり、自分で自分を冷静に知ることは大事なのでしょう。

3.Support

周りの支援がどの程度受けられるのかも、確認が必要です。社内の先輩なのか、公的施設のキャリアアドバイザーなのか、家族なのかです。一人で全て解決しようと思ってはいけません。周りを頼ることも大事でしょう。

なお、国家資格を持ったキャリアコンサルタントはこちらから検索できます。ハローワークなどの公的組織に頼ってもいいでしょう。

■国家資格をもったキャリアコンサルタントはこちらで検索

キャリコンサーチキャリコンサーチとは、国のキャリアコンサルタント名簿に登録している「キャリアコンサルタント」と「キャリアコンサルタントを探careerconsultant.mhlw.go.jp

4.Strategy

そして、最終的には転機を乗り越える戦略が必要となるでしょう。転職するか、独立するか、引退するかでしょうか。そのためには、ある程度のスキルや知識が必要かもしれません。一人でできなければ、キャリアコンサルタント、キャリアコーチなどの専門家と話してみるのもいいでしょう。

上記のように

4Sを正しく認知して対応することが、転機を乗り越える上で、大切です。

3.転機年表(ライフラインチャートを使う)

自身の転機年表(ライフラインチャート)を振り返ってきましょう。大体、青年期ぐらいから、現在までの年表をかき、どのような転機があったのか、どう乗り越えたのか、を振り返ってみましょう。これは4Sに加えて有効です。

■転機年表(ライフラインチャート)

キャリアトランジションのライフラインチャート

例えば、上記黄色で囲ったところが「転機」ですね。

この転機をどう乗り越えたのでしょうか?4Sとの観点で考えてみましょう。逆に4Sがなかったために、乗り切れなかったことはありますか?

例えば、Supportがなく、賢明な判断ができなかった、Self理解が不十分で、衝動で意思決定してしまったなどはありませんか?

反省を材料にして、Sを補強していけばいいのです。

4.4Sで乗り切った私の事例

具体例ですが、私は40歳のときに転機がありました。

望んでいない仕事をして、人生を終えるか、40歳だが、やるべき仕事に就くために、転職するかです。結果、後者を選びました。この決断は正しかったと思います。4Sを振り返りますと

4Sを乗り切る事例

Support(サポート)・・40歳の転機にあたり、知り合いのキャリアコンサルタントに相談しました。キャリアコンサルタントの知人を持つことは良いことですね。

Self(セルフ)・・自分自身を振り返り、強み・価値観を再確認し、きっと大丈夫だということを再確認しました。

Situation(シチュエーション)・・状況を冷静に考えます。40歳だから、不利なのか、有利なのか?結果、プロコンをしっかり整理し、後悔のないようしっかり紙で残しておきました。

Strategy(ストラテジー)・・先のことまで、しっかりライフプランの戦略を立てました。そう考えると、この転機はまだまだそのマイルストーンにしか過ぎないと少し楽観的にもなれました。

4Sを意識すると、このように慌てず、しっかり冷静に転機を乗り越えることもできるんです!転機になると、どうしても、冷静を保てないこともありますが、順番に持っているリソース(4S)を一つ一つ確認していくことが有効なんです!

5.転機は必ずやってくる

転機はこの先も、必ず周期的に訪れるとされてます。

人生転機がない人・変化がない人なんて、いませんよね。誰もが転機を経験します。

◆キャリアトランジションの実例(プロ野球選手からコンサルタントへ)

間違った選択をした方も、賢明な選択をした方も、人生は100年時代です!まだまだ遅くはありません。トランジションの原則、乗り越え方のヒントを得て、次にきっと訪れる転機に向けて、十分な準備をしましょう。

<「働く女性のトランジション」はこちら/独立行政法人労働政策研究・研修機構>

044-053.pdf (jil.go.jp)

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