見出し画像

この国の子育てはゼイタク品なんだな

960万円以下の家庭の18歳以下の子どもに支給されるという「未来応援給付金」,あなたはもらえますか?

給付金がもらえない子どもは「未来が応援されていない」のでしょうか。

はぁ~(ため息ひとつ)。

親の収入によってもらえるかどうかが決まる「未来応援給付金」もとい「子育て支援金」っていったい何なのでしょうか。

システム設計の破綻

そもそも,「親の片方の年収が960万円を超えている場合は支給しない」という条件(所得制限)そのものが,このシステムの制度設計の欠陥を増幅させている。

これって,父親は外で働き,母親は専業主婦,子どもは2人という4人家族で,「ザ昭和の高度成長期のモデルケース」の設定。

でも,待って。このシステムの欠陥は,それだけでは終わらない。

このシステムは,子ども手当の計算方法と同じで,世帯収入(合算)ではなくて,世帯主の収入が960万円を超えていなければいい。

だから,世帯主(母親か父親)が960万円以下の収入ならば共働き家庭でももらえる。

世帯主が960万円を超えたらもらえないって,どういうこと?

子どもの教育費のために頑張って働いるのに,税金の還元がないってどういうこと?

収入が多くなれば,それだけ税金も多くなり出ていくお金が多いのに,960万円の家庭が1割だから,ほとんどの家庭のニーズをまかなえているって?

ふざけんな!これじゃ,働くだけ損する「罰ゲーム」である。

日本がオワコンってほんとだ。

そもそも,専業主婦家庭の数の方が多いだなんて,いつの時代の話なんだろう。

だって,厚労省のホームページには,共働き家庭が専業主婦家庭より多くなった「逆転」は1996年以降変わらなくて,共働き世帯は2020年は1240万世帯,専業主婦世帯は570世帯だと,丁寧に図説されている。

令和時代は,共働き家庭が専業主婦家庭より2倍多いのだ。

この矛盾をわかっててやっているのだから,ますます怪しいなぁと,思うのはわたしだけだろうか。

それとも矛盾を突くことを期待して資料まとめちゃってるのかしら。高度な自虐だな。

「未来応援」したいなら,親の所得に関係なく,一律に給付すべきなのは自明だ。

そうでないならば,「子育て環境は親の年収に左右される」ってことになってしまうじゃないか。

まぁ,そうだけど。

教育格差は,親の収入格差なのは,とうの昔にデータで証明されているのだけど,学者の間でヒッソリと語られる,表だって言えない事実だった。

子どもの未来は親の環境(お金含む)で決まってしまうのか

地球人のフリしている宇宙人が地球ライフを研究リポートし,母星に通信している日常を綴った「宇宙人のアフォダンス活動」に取り組んで早1年。

3児のマネジメントに翻弄されながら,週1回のパーソナルトレーニングに通い,「自分らしい本来の体と心の健康」を取り戻す過程は,ほんとうにきつかった。

30代は,結婚,妊娠,出産,子育てで終わってしまった,失われ史10年だった。

「失われた」と書いてしまうと,子育てはなんの恩恵ももたらさない徒労になってしまう。

わたしは自分の専門が人の一生の発達で,「ゆりかごから墓場までの人の育ち」を学問している。

この分野の専門家として,それなりの知識をもとに研究をしている。

だけど,知識ばかりあっても,実生活がスッカスカだったら,机上の空論ではないかと思っていて,子どもを産み育てることを選んだ。

ジョブキャリアは失われたけれど,人間としての「耐性キャリア」はそれなりに積んだ。

「ママぁ」

ひっきりなしにママコールが来る,嬌声も飛び交うサル山にいて10年。それも,3人から同時にやってくる地獄。

サル軍団の団長は,

「ママは1人だよ。順番に対応します。はい,あなた。あなたから話を聞きます。あなたは待って下さい」

毎日がそんな交通整理で終わる。

子どもを小学校とこども園に送り,仕事先に向かう日もあれば,自宅で仕事をする日もある。

16時頃から,ワーママはソワソワとし,18時に間に合うように急ぐ。

1秒でも過ぎれば,こども園は延長料金が課金されるし,学童の先生にくどくど怒られる。

子どもの数が増えるほど,マネジメントする動線が増え得ていく。

学校,塾,おけいこ,それぞれの枝葉が伸び,締め切りも人間関係も煩雑になるのを1人でマネジメントする。

ムリ。

罰ゲームどころか,永遠にクリアできないムリゲー。


子育てって「罰ゲーム」だったっけ?


ええい,もっと言ってしまえ,クソゲーだ。

一方,子どもを欲しがっている人への不妊治療はやっと政府が助成金を明言化した。

子どもを妊娠し育てることを専門用語で「リプロプロダクツ」と言う。

これまで,政府は「リプロプロダクツ」は個人の範疇として,公的な介入を避けてきた。

確かに,生殖や結婚など,個人のことだ。

だけど,人は「社会」の中で育つ。

わたしたちヒトは,自然の中では圧倒的に弱い立場なので,「社会集団」という群れにならないと,子どもを産み育てられない。

そしてもっと,大事なことは,超少子高齢化が進んでいるってこと。

つまり,子どもが生まれない社会。

こんなに科学が発達してて快適な世の中になったのだけど,子どもが生まれない。

妊娠しやすい時期は15年しかない

20歳から35歳までが女性が妊娠しやすい時期なので,35歳以降の初産を「高年齢出産」という。

こちらを見ると,年代別の妊娠率はこうだ。


20歳~24歳 86%
25歳~29歳 78%
30歳~34歳 63%
35歳~39歳 52%
40歳~44歳 36%
45歳~49歳 5%
50歳以上  0%

しかも,不妊治療の技術って,成功率はそんなに高くない。

これらを鑑みると,35歳が産む「リミット」のデットラインであることは変わらない事実だ。

でも,待って。

今回の「未来応援」にしたって,不妊治療の助成金にしたって,なんで中途半端な制度設計なのだろう。

産むのも,育てるのも,所得制限と年齢制限が必要なのだから。

子どもを産んで育てるって,カフェの焙煎コーヒーみたいなぜいたくな嗜好品なの?

そもそも,子育ては「無償の愛」なんて言う人もいるけど,愛だけじゃやってられない。

無償の愛なら,今回の「条件つきの愛」そのもの「未来応援」なんてないでしょ。

そりゃ,全ての人の望みは叶えれない。

けれど,社会で子育てしないと子どもは育てられないのだから,もっと,現場の声を反映した「実のある制度」に作っていけないものなのか。

親の収入で子どもの未来が決まっていいの?

960万円以上を稼いでいる家庭が1割だから,9割を救えればいいのか?

そもそも,少子化支援なんて,この国のエライ人たちは,ほんとに考えていないんだろうな。

行政の相談をしてた時,午前零時を過ぎても仕事して,子どもたちはシッターさんに任せて,シャカリキになって働いている官僚ママに出会った。

子どもの相談なのに,子どもそっちのけで,今の子育てシステムのひずみを2人して真剣に語った。

生まれて間もない子どもをあずけて医療の現場に復帰した医師ママ,全国を飛び回っている記者のママもいる。

収入に関係なく,働けば働くほど,暮らしが楽になる社会システムが欲しい。

【2022.1.4追記】

言うだけならなんにも社会システムは変わらないので、行動に移すことにした。

具体的には、SNSの利用と拡散作戦。

1️⃣
全く使ってないロイヤル夫人Twitterで、「#児童手当て所得制限引っかかった日本死ね」「#所得制限撤廃」を検索する。

これからの未来に関わる人口層に拡散を図る。

自分に関わらないヒトゴト、ではないことに気づいてもらう。

子どもの数は、更に減るから、これからの日本は、福利厚生はなくなる。※1

わたしだけでなく、硬派な社会的な発言をしてる方々が多くて、孤独感が薄れる。

2️⃣
行政に凸メールする。

内閣府にも凸メールで意見を送れるし、パブリックコメントもできる。

ただし、今回の件では、大臣が地方の行政に丸投げしちゃってるので、地元の自治体に意見を言った方がよさそう。

兵庫県明石市のように、10万円給付制限を撤廃する市町村があるから。

諦めてはオモウツボなので、凸メールをした。
意見表明権は、憲法で保障されている権利の1つなのだ。

第二次世界大戦後に、官僚や気づいた人たちが必死に作ってくれた、福祉のセーフティネットはなくなる。

わたしが臨床心理士の資格試験に落ちた時(しょーもない理由で落ちたので、翌年はサラッと合格リベンジ)、精神保健福祉士という、福祉の中の心理の国家資格を取った。

福祉は、社会学の1つなので、日本と世界の社会学の歴史、日本の法律、税制と合わせて勉強した。

心理学の狭い世界の中では、知らなかった実学がたくさんあった。

国民皆保険制度も国民年金制度、障害者年金などの福祉厚生は、昭和20年〜30年代に完成した、日本独自のよきシステム。

以上、夫人の社会学レポートでした。

ただ今、公式LINEフォロープレゼント第2弾してます

https://lin.ee/ru3UkrL(クリック)

【メンタリスト炎上を心理学者の目線で分析8000文字テキスト】差し上げています。

◉なぜ彼は炎上したのか
◉メンタリズムは心理学ではない
◉人に好かれるのに必要な●●力

🎁期間限定プレゼント
🌟「炎上メンタリストD 5つの功罪ファイル」(note有料記事ですが「カシ丸公式LINE登録」していただくと、無料でプレゼントしています)

10分程度で読める8000文字テキスト(400字原稿用紙約30枚相当)を無料プレゼントしています。

公式LINE
https://lin.ee/ru3UkrL




論文や所見書き、心理面接にまみれているカシ丸の言葉の力で、読んだ人をほっとエンパワメントできたら嬉しく思います。