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傷つく権利

ある本を読んでいたら、
「人には傷つく権利がある」
と書かれていて、深く共感してしまった。

傷つくことを恐れて、随分遠回りしてきた。
10代、20代は当たり前のこと、
30代になっても、表面的には「個性」やら「自分は自分でいい」などと
世間に溢れている言葉を並べて認めているものの、
奥の方では許せていなかった。

人と違うことで嫌われること、
異端扱いされること、
人が離れていくこと
そんなことを想像して怖くなっていた。

本音を言うこと。
素直に怒ること。
自分の感じていることをまずは自分がじっくり観察して、
できるだけ核がブレないように、伝える努力をすること。

まだ得意になるほどではないけれど、
日々意識していると、
「今日は昨日より上手くできた気がする」
と言う日が増えてくる。

時には相手を怒らせながら、
時には相手に痛いところを突かれながら、
傷つくこともあるけれど、
なんだかそれさえ心地よい。

私には傷つく権利がある。
その傷は、この相手が作ったのではない。
その昔、私が自ら放置してしまったいた
古い傷が、このきっかけで疼き出しただけにすぎない。

この相手は、今時を超えて
中途半端に置き去りにされたままの
私の古傷のわざわざ瘡蓋を剥がし、
「今度こそ完治させろよ」と言いにきてくれたのだ。
悪者になってまで!

私には傷つく権利がある。
この権利は、私を成長させてくれる。
成長する喜びを、この権利は与えてくれる。

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