人生色々あるよねっていう話2

距離を置こうと言われてから1ヶ月。
もがいたりあがいたり浮いたり沈んだり、新年早々激動な感情の中過ごしたわけで。

結果としては、終わりました。

車の中で話そうと車内に入った時から、話を切り出さないその雰囲気でもう分かった。
覚悟はしてた。
離れている間に、少し落ち着いてきたのもある。
そのせいなのか、
『別れましょう』
その言葉にすんなり返事をすることが出来た。

実はほんの少しだけ、元に戻れるんじゃないか…なんて淡い期待もしていた。でもダメだった。やっぱり私とは今の関係を築いていけない様だった。
迎えに行くよなんて、優しくしないでほしかった。期待が増幅してしまうから。

いざ言われたら、もっと号泣するかと思っていたけど涙は出なかった。
彼の元に向かう前に、散々泣いてから行ったからかもしれない。

ああ終わったんだな。
もうここに来ることはないし、助手席に乗ることもない。
沢山の私物も引き上げなきゃいけない。
何でもない会話をすることも出来ない。
何より、気軽に触れることは叶わない。
当たり前にあったものが、もう当たり前じゃなくなる。

今までは、万に一つの可能性に縋って自分を立ち上がらせていたけれど、全ての糸が切られて動けない人形みたいな気持ち。

これが最後と、今まで話せなかった他愛もない話をした。仕事の話をした。

今までみたいに、普通に沢山の話をした。
恋人としては無理でもこの縁を切りたくない。
悪あがきだと思われてもいい。
こんなに信頼出来る人にもう出会えないかもしれない。

私はずるい。
『友達になろっか』
そう提案した。
向こうも快諾してくれた。
本当に私はずるい奴だ。
少しでもそばにいられる権利が、理由が欲しかった。

もしかしたら今後この関係が何か変わるかもしれない。良くも悪くも。
このままかもしれない。
どうなってもいい。
こんな素敵な人と繋がっていられるなら。


初めて愛した人だった。
受け身ではなく、心から好きだと思えた人。
一生一緒にいたいと思えた人。
支えたいと思えた人。
その人の隣に立てないのは正直辛い。
でも出逢えたことは後悔したくない。

素敵なことが沢山あって新しい事を沢山知って、人と向き合う事の大切さや自分を見つめ直す機会をくれた。
自信をくれた。勇気をくれた。
形には残らない沢山のものをくれた。

もう他の誰とも出会えなくても構わない。
最高の恋愛でした。

これから先色んな事があると思うけど、どうかどうか
幸せになってください。