『シャドウバースエボルヴ』が凄いことになりそうな件について
0.最初に
皆様こんにちは、カードランドです。
いよいよルール等の概要が出てきた『シャドウバース エボルヴ』。
私も有難いことにβテストで既に遊ばせて頂いており、この記事ではゲーム性等の説明を含めて解説してまいります。
1.2022年は新規TCG戦乱期になりそう
まず、TCG業界の長い歴史を鑑みても、ここ数年は新規TCG発売が控えめの年が続いておりました。
2020年度は『デジモンカードゲーム』がヒットし、遊戯王からは『ラッシュデュエル』、2021年度は『ビルディバイド』が登場しましたが、数としては減少傾向にあります。
しかし、この2022年は発表だけのタイトルも含め、新規TCGラッシュが起こると感じております。
その根拠は、《2年半後の法則》という独自の経験則からです。
説明させて頂くと、この《2年半後の法則》というのは「TCG業界に大きなインパクトがあると、その2年後辺りに新規TCGラッシュが発生する」という現象です。
例えば大昔、『遊戯王OCG』の大ヒットを受け、各社がこぞって新規TCGを世に出し、2001年~2002年辺りはかなり多くの新規TCGが世に出ました。
2011年『ヴァンガード』の大ヒットがあり、数年ぶりにTCG業界に大きなインパクトを与えました。
その結果、その2年半後である2013年夏、新規メーカー3社と既存メーカー1社による新規TCGラッシュが起こり、僅か3か月の間に4タイトルが登場するという、ここ数年では稀に見る新規TCGラッシュでした。
そして、2019年『ポケモンカードゲーム』の人気爆発が起こりました。
つまりTCG業界で大きなインパクトがあると、それを見て新規/既存メーカーが一斉に新規TCGの事業に取り掛かり、大体2年~2年半の準備期間を経て世の中に出てくるというメカニズムですね。
長くなりましたが、この『シャドウバース エボルヴ』は、そんな新規TCG戦乱期になりそうな2022年の初陣を切って登場します。
2.久しぶりの超本格派TCG!
※ルールは上記にてご確認ください。
先日、βテストで数回遊ばせて頂きました。
私はアプリ版『シャドウバース』は多少プレイしたことがある程度で、ほぼ未経験と言っても過言ではありませんが、少し遊んで確信しました。
「このゲームめちゃくちゃ本格派TCGだ!!!」
そうなんです。
この『シャドウバース エボルヴ』は、比較的シンプルなルール性とは裏腹に、プレイヤーのやり込み度が勝敗に影響しやすい本格派TCGに感じました。
その理由は、まず近年の新規TCGでは珍しく、ダメージトリガー等に見受けられる「捲り」の要素が一切ありません。
例えば『ヴァンガード』の「トリガー」に代表されるように、『デジモンカードゲーム』では「セキュリティ能力」、『ビルディバイド』では「ショットアイコン/バスターアイコン」といったゲーム中に「捲り」で勝敗を左右するいわゆる「運要素」が盛り込まれていることがここ近年では多かったです。
もちろん、この「運要素」はTCGをプレイする上で、初心者と上級者の溝を埋め、ゲームに劇的な逆転要素を盛り込むようなスパイスとして機能するという面があります。
私は『ヴァンガード』のゲーム性が大好きで、ゲーム中の「トリガー」での一喜一憂は、新しいTCGの楽しみ方として、初めて経験した時は本当に衝撃を受けました。もちろんこういった要素を否定する気はありません。
しかし『シャドウバース エボルヴ』では、こういった「捲り」要素は一切なく、派手な逆転要素は現時点ではないように思えます。
「捲り」がないTCGというのは、ここ近年では逆に新鮮になっているのではないかと思います。
もちろん本格派と感じた要素は、これだけではありません。
3.アプリ版の要素を引き継ぎつつ、TCGとして洗練されているルール
私が『シャドウバース エボルヴ』を本格派と感じた一番の点は、
「ゲーム中に選べる選択肢の多さ」を感じたところです。
まず、アプリ版のルールと大きく違う要素として
・進化にコスト(PP)が必要
・相手ターン中にコスト(PP)を払ってクイックをプレイできる
この2点が挙げられます。
まず進化にコストが必要になるということは、自分のターン中に「フォロワーを場に出す」or「場のフォロワーを進化させる」という2つの選択肢が生まれるようになります。
アプリ版ではこれを進化権という別の要素にして、お互いを阻害することなく同時に行うことが出来ましたが、TCGではこの選択を毎ターン強いられることになります。
そして、TCGでの大きな新要素である「クイック」
アプリ版では自分のターンでしかプレイできなかったスペルが、TCGでは相手ターン中にもプレイすることが可能です。
つまり、PPを使い切れば良いというわけではなく、相手に合わせてクイックを構えるためにPPを温存する場面もあるということです。
これはTCGではお馴染みの要素ですが、アプリ版とは明確に違う要素だと思います。
基本的なルールはアプリ版がベースになっているので誰でもわかりやすく、
それでいてTCGらしさを出すためにこの2つの要素を盛り込むことで、
本格派TCGと言っても全く差し支えがないゲームとなっているように感じました。
4.集えTCG強者達!!!
私はTCG歴で言うと20年近くになり、かなり多くのTCGをプレイしてきたという自負はあります。
そんな自分ですが、βテストで『シャドウバース エボルヴ』で遊ばせて頂いた感想は、「比較的難しい部類のTCG」という感想でした。
上記で述べた通り、「コストの支払い方の選択肢」がとにかく多く、それでいてフォロワーへのダメージがスタック制(ターン終了時にリセットされない)の為、フォロワーへのダメージもリソースの1つになっています。
・フォロワーを出すor進化させる
・相手プレイヤーにアタックするor相手フォロワーにアタックする
・PPを使い切るorクイックのために温存させる(また、そう装う)
毎ターン、常にこの選択肢の中から最良のアクションを見つけ出し、
選択を積み重ねをすることで、相手との見えないアドバンテージの差を付けていく。理不尽な運要素や安易な逆転要素は皆無です。
土地事故等の事故要素も少なめでしょう。
『シャドウバース エボルヴ』は、練習すればするほどプレイに差が出る。
そして無限にプレイミスをしてしまうような、まさしく王道的な本格派TCGであると感じました。
上記でも述べてますが、ここ近年でここまで本格派なTCGは「あるようでなかった」と思います。
非常にやり応えのある、競技性の高いゲームになっていくと思います。
TCGの古き強者達はもちろんのこと、新世代の強者達も、新旧の強者達が入り混じってせめぎ合っていく。
ここ近年でありそうでなかった光景が、久しぶりに見れるような気がしています。
5.TCG初心者でもすんなり楽しめるシンプル性
じゃあこのTCGは歴戦の猛者達だけのTCGなのかと言うと、そんなことは全くありません。
根本となっているゲーム性は、非常にシンプルなゲームです。
やり込みゲーではあると思いますが、やり込みだけが勝敗を別つ絶対条件ではないと思います。
このやり込みの要素とシンプルなルール性が、本当に丁度良い塩梅になっているように感じます。
あくまで筆者個人の感想ですが、この『シャドウバース エボルヴ』は、
「TCGユーザーがここ数年待ち焦がれていた本格派TCG」になり得るのではないかと思っています。
6.最後に
さて、TCGの歴史はもうすぐ30年を迎えます。
その分、TCGユーザーの経歴も長くなっており、私のような20年選手も少なくなくなっています。
近年ではユーザー全体の年齢層も上がってきており、それによってTCGに求めている要素も各々変わっていっているように感じます。
『シャドウバース エボルヴ』は、全てのTCGユーザーの要望に応えることはできないかもしれませんが、今TCGの世界に足りてない物を求めるユーザーへの訴求はできるのではないかと思っています。
とりあえずTCGをやっている、やったことがあるという人には是非一度スターターだけでも触ってみて、遊んでみてほしいタイトルとなっています。
当店でも店頭/通販共に全力で取扱いする予定となっています!
特に通販での取り扱いはいつも以上に強化してまいりますので、
その際は、是非ご利用頂けると幸いですm(_ _)m