無(理の無い)課金ユーザーを増やすワザ
今回は主に基本無料のゲームやアプリケーションにおける、いわゆる無(理の無い)課金ユーザーに書いていきます。
参考文献が欲しかったのですが、古いデータだったり少し切り口の違うユーザーだったりして良いものが見つかりませんでした。なので今回はある程度主観による主張になってしまうことをことわっておきます。
前提
ユーザーを課金額によって大きく以下のように3つに分けようと思います。
・無課金ユーザー
・無(理の無い)課金ユーザー
・重課金ユーザー
無(理の無い)課金ユーザーは、課金ユーザーから重課金ユーザーを除いた層だと言う認識で問題無いかと思います。例えば1円でも課金していれば無課金ユーザーでは無いですし、かといって重課金ユーザーでも無いでしょう。この広い層を無(理の無い)課金ユーザーと呼ぶことにしましょう。
無(理の無い)課金ユーザー
一部の課金ユーザーがゲーム全体の売上を支えていることは有名ですが、最近になって中間層の無(理の無い)課金ユーザーの割合が増えてきたと感じています。今回はそのお話です。
明らかにお買い得感のあるアイテム
まずはその要因に関してですが、優れたマーケティング戦略が要因だと思います。経営やマーケティングを学んだ訳では無いので専門の人的には常識なのかもしれませんが。
ある程度成功しているコンテンツでは、明らかにお買い得感がある課金アイテムが用意されていると思います。とりあえずこれだけ買っておけ系のアイテムです。データが無いので何ともですが、これの売上数はかなり高いのではないかなと推察します。
このお買い得感なのですが、何から作り出されるお得感なのでしょうか。これが怖いところで、同じコンテンツの一般的なアイテムの価格設定なんですよね。お買い得感というのは相対的なもので、他の一般的なアイテムと並べた時に初めてお買い得感を感じるわけです。他のアイテムが作る相場と照らした時に明らかに相場より安い価格設定のアイテムを作る事で、お買い得感のあるアイテムを作り出すわけです。
この手法の恐ろしいところは、独占市場においてこれをやっているところです。他の相場を作る目的のアイテム(売れなくて良いアイテム)を用意するリスクやコストはほとんど無く、相対的に購買意欲をそそるものを実現しています。現実の自由経済でこれをやろうとしても、価格競争が誘発されて価格の調整が起こります。ですが供給源が運営にしか無い独占市場で価格競争が起きることはないわけです。独占禁止法で禁止されていることが出来てしまうわけです。
無(理の無い)課金ユーザーを増やす価値
後半では、この無(理の無い)課金ユーザーを増やす戦略の有用性について書いていきます。
先に述べたように、一部の課金ユーザーがコンテンツ全体を支えているわけですが、当たり前ですが重課金ユーザーの価値が非常に大きいわけです。単純に売上だけで考えれば、重課金ユーザーは無(理の無い)課金ユーザー数百人分の価値があるわけです。
それなのに無(理の無い)課金ユーザーを増やそうという戦略をとるということは、つまり無課金ユーザーを課金ユーザーに変えたい意図があるわけです。1度無(理の無い)課金ユーザーになってしまえば、課金のハードルは無課金のそれと比べるとかなり低いですから、効果は大きいと言えます。
要は重課金ユーザー以外のユーザーの成長を狙う戦略なわけですね。
ということで今回は無(理の無い)課金ユーザーを増やすマーケティング戦略について書いてみました。独占市場は作る側からしたら面白いですね。
課金アイテムをなんとなく眺めている時に、なんでこんなにお得感あるんだろうって感じたのがきっかけですが、周りを彩ることでお得感を出しているんですね。冷静に現実世界のお金で考えると、お得感は半減しますしね。果たして法律で縛られる未来は来るんでしょうか。
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