P2P ネットワーク
現状と課題
2021年4月1日(日本時間)、ブロック生成に関しては完全にコミュニティのステーク・プールへ委ねられ分散化されました。一方で、生成されたブロックやトランザクションの伝達はネットワーク・レイヤーで行われます。カルダノのネットワーク・レイヤーとはノード同士をつなぐ物理的なインフラ層を指します。
今後実装されていくP2P(peer-to-peer)ネットワークは、ノード同士の接続に関わるネットワーク・ソフトウェです。(ピア:接続する先のノード)P2Pガバナー、接続マネージャ、サーバ、インバウンドプロトコル・ガバナーからなります。ネットワーク・レイヤーの分散化に関わるアップデートのためとても重要な内容です。
現状(2022年上半期時点)
ノード同士を接続するため、SPO(ステーク・プール・オペレータ)はオンラインに公開されいているリレー・ノードのリストを元に手動で接続先を設定しています。約20台のピアと接続すると効率が良いとされていますが、人の手を介すため接続先が良くメンテナンスされたノードばかりとは限りません。
IOHKリレー・ノードと必ず接続する設定になっています。この部分において、カルダノはIOHKノードに依存しており完全な分散化はされていなく、ビットコインやイーサリアムに優位性があります。Cardano Documentation に掲載されているネットワーク図でも確認できますが、IOHKノードはウォレットや取引所などと接続しています。運営が何らかの理由で終了する、災害でノードが停止するなども絶対にないとは言い切れません。
アップデート後
現状あるリスクを解決するため、
P2Pガバナーにより、アクティブなノードを自動的に判別し接続するようになります。
接続マネージャにより、接続の監視、効率的な接続の確立をし、セキュリティが向上します。
IOHKノードに頼らないSPOのリレー・ノードで構成されることで、ネットワーク・レイヤーでの分散化が実現されます。(組織に依存せず、100年後も稼働し続けることができるという点で価値があります)
オンチェーンのステーク・プール・レジストリを使います。
今後
4月にP2Pプライベート・テスト・ネット開始
招待制でSPOによるテスト・ネット実施
部分的なメイン・ネット導入
完全なメイン・ネット実装
参考資料
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