Cardano PoolTool
2022/12/11 - 仕様変更に伴い、一部表示を修正しました。
※ SPO(ステーク・プール・オペレータ)
このツールには色々な方が関わっていて、私もプール運営開始当初からお世話になっております。こちらで開発者、翻訳者を確認できますのでぜひチェックしてみてください。
用語
用語はPoolToolの使用中にレファレンスとしてご活用ください。
プールID:Stake Poolの識別子です。同じような名前があるときはこれを元に検索すれば間違いなく探せるというものです。
BECH32 Pool Idというpoolから始まるものと2種類あります。
Daedalus ウォレットで使われているのは2つ目です。
固定手数料 (Epoch Fee):エポックごとのプール運用にかかる固定運営費です。プールの持続可能性がなくならないように設定されている340 ADAが設定可能な最安値です。
委任手数料(Variable Fee):プールの持続性を目的として、運営、プロモーション、人件費などを考慮し、適切な値を設定しするように推奨されています。ADAの価格変動を考慮して調整することも大切とされています。プールが得る権利として報酬から差し引かれます。0%と1%に設定されているプールが多いです。プールの持続性が失われるため、0%の設定は分散化エコシステムのためによくはないといわれています。新規プールにとっては委任者を引き付ける競争力のため、0%によるプロモーションはありえるかと個人的には思います。また、知らない間に100%に変更する悪質なプールもありますのでご注意ください。
宣言済み誓約 (Pledge):オペレータのプールに対する出資金です。多ければ多いほど報酬も多くなるようになっていますが、影響はそれほど大きくないようです。出資金の影響力を表す指数がa0(0~∞)になります。PoolToolでは緑のチェックがついているとオペレータがちゃんと宣言通り出資をしていることになります。実際の出資金が足りていないとエポックの報酬が0になります。
エポック NUM ROS:各エポックにおけるReturn Of Stakeです。高い%であるほど高い報酬を過去にだしたということになります。総ROSはプール運営開始以来の計算値になり、こちらの値の方が長期では重要です。パラメータにより変わってきますが、4-5%前後に収束していくようにみえています。
有効ステーク(Active Stake):報酬が発生する状態のステーク数です。最新ステークが委任から2エポック後に有効なステークとなります。ブロック生成に貢献し、また報酬が得られる状態です。
有効ステーク(Active Stake) %:すべての有効なステークに対する、プールに委任された有効なステークの割合です。
エポックブロック(Epoch Blocks) %:全てのプールが生成したブロックに対する、プールが生成したブロック数の割合です。
エポックブロック(Epoch Blocks):エポックごとのプールが生成したブロック数です。
同期済みブロック高(Height): プールが同期しているブロック番号です。表示にはプールオペレータにより設定をする必要があります。緑枠で表示され、同期をしているかの目安になります。
最新ステーク(Live Stake) %: 全体のステークに対する、プールに委任されたステークの割合です。
最新ステーク(Live Stake):誓約金と、委任されたステークの合計です。
総ROS (Lifetime ROS):エポックのみではなく全体のリターンの割合です。
総ブロック数 (Lifetime BLocks): プールが生成したブロックの総数です。
飽和:プールのステーク量が一定値を超えると、委任者当たりの報酬は減っていきます。例:2020/12/6以降、k=500への変更に伴い、あるプールAの委任量が約64Mになると飽和レベルとなります。その後委任量が増えたとしても報酬は減ります。これはより多くのプールが増え、委任がいきわたることによりネットワーク全体の安定化を図るためになります。
ページトップ画面
現在のネットワーク概要が表示されています。
エポックの進行度について、1スロット = 1秒です。1エポック = 5日(432000スロット)100%です。
プール詳細情報の見方
目的のプール名やティッカー名で検索をして、検索結果を出します。右端の矢印を押します。
プールの詳細情報のページへ遷移します。
用語の章であげたステーク、手数料、生成ブロック数などの情報をより詳細に確認できます。
オンラインリレーはCardanoのネットワークに現在つながっているサーバです。100%(2/2)は2台中2台稼働しているという表示です。2台目は主に障害への備えです。
さらに下へ行くとエポックの履歴がグラフで確認できます。ここではトレンド、エポックごとのROSやステーク量がグラフにされています。トレンドは4エポック(初期値)で均された線になっています。調節してもっと長いスパンでのトレンドをみることもできます。
ブロックのタブを押すと、エポックごとに生成したブロックの情報を確認できます。ブロック番号、生成時間、サイズ、トランザクション数などです。Cardanoscanなどのエクスプローラでブロック番号などを使い検索するとより詳細をみることができます。
右端の矢印を押すと、他のプールが生成した前後のブロックも含めて確認することができます。
Orphans(孤立ブロック)のタブでは、生成したもののブロックチェーンには加えられなかったブロックなどが確認できます。下記は一例ですが、同じ番号のブロックを別プールが生成して、そちらがチェーンに書き込まれたケースです。緑の立方体が成功したブロックです。
プール固有のVRFという値で低い方が勝つスロットバトル、生成したブロックを次に生成するステークプールに届ける時のハイトバトルといった、バトルにより決まることがあります。これはランダムな要素であり、サーバの不具合ではありませんのでご安心ください。オペレータが調査のために確認したりします。
次はメトリックのタブです。
伝播遅延や、エポックにおけるブロック生成数の確率がグラフで表されています。
遅延が大きすぎる状態が続くとブロック生成の機会を逃すことがあるのでサーバ上の時間設定などを見直します。
標準偏差のグラフは、プールがX個のブロックを生成する確率(%)が表示されます。実際にブロックを生成すると青いバーに調整がかかります。
次のSATURATION CURVE(飽和曲線)タブでは、プールの飽和率、飽和するステーク量、ステークに応じたROSが確認できます。プールが飽和してしまうと、得られる報酬が減っていくということを示しています。委任者はプールがどれくらいの空きがあるかを視覚的に確認できます。
青の線(K=500)が2021年11月現在の環境です。このグラフだと66 Millions付近でプールが飽和し、その後ROS(報酬)が減っていくようになっています。
DELEGATORSのタブでは、プールへ委任されているステーク量やアドレスが確認できます。
AWARDS(表彰)タブでは、プールが獲得した表彰が確認できます。
報酬の履歴表示と出力方法
報酬履歴の確認方法を記載いたします。(2022年12月更新)
過去の報酬、ADAの価格確認にお役立てください。
とても便利ですが、下記の通り注意書きがありますのでご留意ください。
確定申告などで使用する時、特に法定通貨への変換については、CoinGeckoなど別のツールなども併用して十分に注意してお使いください。
① ホームの画面左下「REWARDS DATA FOR TAXES」を押します。
② 「Find your staking address」が表示されます。ステーキングをしているウォレットのアドレスを入力
③ 虫眼鏡マークを押して検索します。
④ アドレス、ステーク量、委任先プールなどの情報が表示されますので、矢印ボタンを押します。
遷移先のページで報酬履歴が表示されます。ここで報酬や各エポックのROSなどが確認できます。
画面一番下に移動すると、「Export Tool」があります。例として、下記の通り選択します。(ここでは全期間出力)
以下、ダウンロード結果のCSVファイルの一部です。
表計算ソフトで日本円での出力ができました。
オペレータでなければ、下記は同じ値になります。
stake_rewards、total_rewards
stake_rewards_value、value
オペレータの場合は報酬の内訳が入力されます。
繰り返しになりますが、ダイダロスなどと若干の違いがでることがあると注意書きもあるので、十分にご留意ください。
PoolToolBot
テレグラムのアプリを入れてあれば、プールの自動通知設定ができます。
できること:
- エポックごとの報酬の通知
- エポックごとのプールのパフォーマンス通知
- ブロック生成の通知
- プールの設定変更通知
などです。
通知登録
PoolToolのサイトへ行き、「POOLTOOLBOT: アラートを受け取る」をクリックします。表示された「テレグラムで@PoolToolBotを受信できます」からテレグラムへアクセスします。
もしくは、テレグラムのアプリからPoolToolBotを検索して登録します。ここではテレグラムのインストール、セットアップ方法は割愛させていただきます。
チャンネルに入るとこのような表示になるので、STARTを押します。
PoolToolBotのチャンネルが登録されます。
ウェルカムメッセージが表示されます。
機種やバージョンによって表示が若干異なります。
Menuを押すと使用可能なコマンドが表示されます。*1
*1) 機種により、〼マークの場合もあります。
※ アプリのアップデートで機能が追加されることがあります。
例として、プールのティッカー(SUGAR)と入れるとフォローします。
/list と入力するとフォロー中のプールリストを確認できます。
プール通知設定解除方法
/delete と入力すると、下の画面に登録してあるプールが表示されます。
対象を選択するとフォロー解除します。
下記は選択後の表示:
オプション設定確認と変更
Menuから選択、もしくは/option と入力します。
フォロー中のプールが表示されるので変更対象を選択します。やめる場合はQUITを押します。
設定変更可能なオプションが表示されます。
See optionsを押すと設定を確認します。
既定では全てONになっており通知される状態です。
例として、Block minted を押してみます。
すると、さらに選択肢が表示されます。
Enable(有効化)、Disable(無効化)、Silence(サイレンス)を選択して、通知の有無を設定できます。
設定が終わったらBackを押します。
QUITを押すと設定が保存されます。
PoolToolやそのbotは日々の報酬確認、ブロック生成状況確認ができます。それだけではなく、資産を守るためにも活用できますので、ぜひご活用ください。
役に立ったなどありましたら幸いです。よろしければ、SUGARステークプールへのステーキングのご検討、ご協力をよろしくお願いいたします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?