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7月中旬の開発アップデート(切り抜き)

7月中旬の開発アップデートでは、最新の技術的進歩や、カルダノ上で開発する人々やプロジェクトについて特集しています。後半はコンセンサス2022でのインタビューもありました。

カルダノテストネットで進行中のVasilテスト

日本時間7月4日5時20分にIOGチームがテストネットでのハードフォークに成功して以来、メインネットでのアップグレードへ向けて重要なステップを踏んできました。

その(バグフィックス、テストの)結果、他の下流のコンポーネントをすべてリリースすることができるようになりました。<<略>> QAテストに関しても未解決の重大な監査事項はありません。

QAテスト: Quality Assurance Testing / 品質保証テスト

(小さな改修はあるものの)現在メインネットで動作している主要なDAppsのうち12個と密接に連携しています。そのうち8個は実際にアップグレードして動作するようになりましたし、回帰テストもすべて完了しています。

回帰リグレッションテスト: プログラムを変更することで、システムへ予想外の影響がないかを確認するテスト

取引所の場合は、さまざまなコンポーネントの最後の一式を確実に提供するまで、アップグレードできないので、DBシンクやカダノウォレット、ロゼッタなどの主要コンポーネントがすべて揃った時点で、時計をスタートさせます。

メインネットハードフォークの後、すぐにすべての人がPlutusバージョン1の機能を使えるようになります。1エポック後にPlutusバージョン2のコストモデルをリリースします。その時点で、新しいトランザクションや新しいアーキテクチャをビルドすることで新しい機能を利用でき、バージョン2の機能を使い始めることができます

アップデート前にコミュニティ、SPOがするべきこと

コミュニティは何もしなくてよいです。 Daedalusのウォレットはいつも通りノードの新しいバージョンでアップグレードされます。ステークプールの運営者は、ハードフォークに先立ち、実行中のノートを推奨バージョンにアップグレードする必要があります。

カルダノ財団サポートチームによる取引所へのサポートは?

Vasilハードフォークで起こる内容を取引所や第三者機関が認識するように、十分な教育を保証することはカルダノ財団の責任です。また、このハードフォークが適切に行われるためには、取引所や第三者機関が、私たちが社内で合意した日程を確実に把握する必要があります。プロジェクトの開発ライフサイクルでは、テストやその他の要因で変更されることがあるため、これらの日付は通常暫定的なものです。<<中略>>このハードフォークを円滑に進めるためには、少なくとも70%から80%の取引所がコンポーネントをアップグレードする必要があります。

Charlieチャーリー

Charlieチャーリー 3では、特にCardano向けの分散型オラクルを構築しています。Cardanoで構築される他のすべてのプロジェクトがスタートできるように、データの必要件をできるだけ容易に満たせるようにします。

オラクルとはボストンの気温、現在の株価、Twitterなど、オフチェーン
、実生活のデータを<<中略>>ブロックチェーンに載せます。これを実現するために分散化された方法をとります。複数のCharlieチャーリー3ノードが協力して<<中略>>オラクルフィードが個々のデータを集約し、他のプロジェクトが利用できるようなコンセンサスを得ることができます。

Vasil ハードフォークに含まれるCIP-31やCIP-33が重要な役割を果たします。複数のトランザクションが、お互いに干渉することなく同じデータを参照可能となり、効率の良く「より少ない技術的制限で、よりクールなものを作れるようになります」。

Reference inputs | 入力の参照 (CIP-31): オンチェーンでのデータ共有を可能にします。UTxOに保存されているデータを消費して再作成することなく、使用することができるようになります。他のスクリプトからも参照できるようになるため効率が良くなります。サブミット(提出)を減らせるため結果低コストになります。

Reference scripts | スクリプトの参照 (CIP-33): 今までは使用するスクリプト(スマートコントラクト実行部)全てをトランザクションにへ含める必要がありました。これはチェーンを肥大化させ、手数料もかかります。また、トランザクションのサイズ制限にかかるリスクもあります。使用したいスクリプトを含む出力を参照できるようにすることで、トランザクションにおける制限にかからずに済み、今まで以上の処理をすることができます。

コンセンサス2022でのインタビュー

以下、プロジェクト3つのインタビューです。

Clarity Protocol

(プログラミングの知識はないが豊富なアイデアを持った方へ向け)コード不要のDAOツールプラットフォームで、誰でも分散型組織を作ることができ、ガバナンスルールの設定や提案管理、財務管理などを行うことができます。

今後ウェブサイトの立ち上げ、ピッチコンテスト(事業計画や将来性をプレゼンする催し)、ガバナンスNFTのエアドロップなど計画されています。

DEFIYIELD

私たちのプロジェクト<<中略>>の一つは、すべての資産を一箇所で管理することです。すべてのウォレットを接続し、それらの状況を追跡することで、儲かっているか損をしているか、最高のチャンスは何かなどを知ることができます。その一方で、スマートコントラクトの監査プロセスを自動化することで、人々の安全を確保することができます。

NFT-Maker

NFT-makerは、基本的にNFTを使って、鋳造ミントから取引まで、何でもできるプラットフォームです。<<中略>>インフラの提供者でありたいと考えています。<<中略>>プロフィール写真1万枚のNFTドロップなどだけでなく、実際のユースケースをNFTシーン全体に統合することに注力しています。

こちらのインタビューでは、不動産会社から不動産を民主化させより多くの人に、(例えば部分的な所有権の購入など)アクセスを与えたい、その観点でNFTはどのように使っていけるかなど、相談を持ち掛けられているとのことです。法律的な壁もあり時間のかかるプロセスではあるものの、ディスカッションを進めているようです。

まとめ

Vasilハードフォークの準備はさまざまなテストが実施されながら進んでいます。ハードフォーク前に、新しいバージョンのリリースもみえているため、ステークプールのアップデート対応をしていく必要があります。ハードフォーク後はより効率的な仕組みとなるため、DAppsなどのユースケースが増えると思われます。

インタビューは、既存の方法では実現できていないこともブロックチェーンの技術で可能となり、法律的に乗り越えないといけない壁はあるものの、「NFTは問題解決のためにこういった使い道があるんだ」と実生活でのユースケースが想像できるようなとてもよい内容でした。


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