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Interview:田中 彰さん(HANAFUKU代表、食育アドバイザー)

愛知県西尾市の離島、佐久島に乳製品をはじめとする食品の配達を続けているHANAFUKUの代表、田中彰さん。

今回は田中さんの配達に同行した際に印象的だったこと、佐久島に商品を届け始めたきっかけ等を、食育アドバイザーでもある田中さんに伺っています。田中さんのお客様に対する思いや人柄が伝わってきました。

印象的だった、配達業務の手際の良さと効率の良さ

――先日は佐久島での配達に同行させていただきありがとうございました。

ありがとうございました。

――手際良く、効率良く配達されていたことが、とても印象的でした。

他の販売店さんを勉強させていただく中で、お客さんに迷惑をかけず、サービスとして理にかなっていることを、HANAFUKUとして当然の業務にしていかないといけないな、と思って。HANAFUKUで働いてもらっている配達員の人達と色々話し合って、私こういったことやってる、っていう意見を踏まえたうえで、今の体制が出来上がってきました。

――佐久島での配達は、集落内の狭い道を車で走って、駐車スペースも限られていて、丘陵地帯の高低差もあって、船の時間という制約もあるなかで、けっこう大変なんじゃないかな、と。

最初はそう思ったんですけど、僕個人としては「道を発見する」ことが好きで。島民の方に相談しながら車を停められるところをリサーチして、車で行けるところまで行って、歩いて回って何分くらいって計算して。

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あとは以前、田中商会(※)で月に1回、父親が食品の配達で佐久島に訪れていて。自分がそれを手伝っていたので、どこを行くとどうなるって、なんとなく記憶に残ってたんです。

※田中商会・・・田中さんの祖父の代から続く、味噌や醤油等の発酵食品を中心とした卸売・小売業を営む商店。戦後まもない昭和28年に愛知県西尾市一色町(旧:幡豆郡一色町)で創業。現在は田中さんが3代目として、合資会社田中商会の経営に携わっている。

――元々効率良く、手際良く何かをする、というのが得意だったんですか?

これをやろうと決めたら、まずは順序立てるっていうのをルーティンにしてますね。性格的に、自分で準備期間をちゃんとみて、こうだ!って思わないと納得いかない(笑)

――じゃあ、そういった性格がそのまま仕事に現れてるって感じなんですか?(笑)

そうですね。配達でいうと、車を停めた時点で「この地域では5軒くらい配達しないと」って頭に入ってるんです。地域内で配達する順序も事前に決めていて。なので、車を降りて5軒分まとめて配達する準備をします。1軒配達し終わったら車に戻って、次のお客さんの準備をしてまた配達してって、効率が悪いから。

HANAFUKUの場合、車を降りた時の準備も、お客さん毎に仕分け済みの商品を保冷箱に入れて、チラシをセットするだけ。お客さんの注文内容に合わせた商品の仕分けは、早朝の準備段階で全部済んでるから。

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朝早くから作業する手間はかかるけど、落ち着いて準備できるんで、配達の時に商品を忘れたり間違えることがないんです。

あと、配達中に商品を仕分ける必要がないから、回収してきた保冷箱をすぐに清掃する余裕がある。効率の良さが、お客さんに向けたコロナ対策として、手で持ったり開けたりする保冷箱の消毒清掃の時間を作る。理にかなったサービスだと思ってます。

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佐久島で配達を始めたきっかけ、大切にしているお客様との交流

――田中さんが佐久島で配達を始められたきっかけは。

元々、島の方が島内で配達をされていて。僕は商品を港に届けるだけだったんですよ。でもその方が配達を辞められることになって。その時、佐久島への配達を続けるか迷ったんですけど、お客さんが30軒ほどいたんです。そこで島の方に相談して、私がお客さんのご自宅まで直接配達することにしました。

――配達中の限られた時間で島民の方々と交流している姿も印象的でした。

実は佐久島に限らず、当初は早朝配達だったんですよ。だけどお客さんとコミュニケーションを全然取れないことに違和感があって。自分としては、商品だけのお付き合いじゃなくて、HANAFUKUとしてお付き合いしたい、と。お客さんによっては直接やりとりしたくないっていう方もいらっしゃるんですけど。

そこで日中の集金業務に合わせた配達に切り替えたんです。当時、私の体調不良が重なったりしたんで、業務効率も考えて。そうするとお客さんに会えるようになって。

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差し障りのない会話から親密になって、お客さんのご要望だったり、お届けした時の雰囲気を感じ取れるようになったんです。

――お客様と直接会ってコミュニケーションを取ることに、こだわりを持って取り組んでるんですね。

もちろん。そこはHANAFUKUのこだわりです。


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佐久島での配達に同行取材した際の記事はこちら↓

HANAFUKUのご紹介(ホームページはこちら↓)


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