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いまいちドライブ向きではなかった渡良瀬遊水地 【埼玉県加須市】

2020年11月28日(土)

今回は北関東の名勝の一つ渡良瀬遊水地へ行ってきました。別件で埼玉県久喜市まで行く用があり、ついでに足を伸ばした感じです。

渡良瀬遊水地へ行くには、最寄りの高速道路は東北道の館林ICもしくは加須ICとなります。今回は久喜市まで来ていたため、久喜からだと下道になります。

加須北川辺線を北上して、利根川にかかる埼玉大橋(新大利根川橋)を越せば、渡良瀬遊水地まではすぐの距離です。

渡良瀬遊水地とは

渡良瀬川に思川と巴波川の2つの川が合流する地点である渡良瀬川下流部一帯は、かつて赤麻沼・石川沼・赤渋沼・前原沼・板倉沼などがありました。

地形的に周辺より一段低く、洪水が自然に遊水する大湿地帯が、堤防によって囲われ遊水池となっていました。

足尾銅山鉱毒事件の発生当時は、鉱毒対策が目的で設けられたのではなく、洪水防止が目的とされましたが、1903年の大日本帝国政府の第二次鉱毒調査委員会が、足尾銅山の渡良瀬川下流部に遊水池を設置する案を提示したことを受けて造成されており、鉱毒対策目的であることは明白でした。

足尾鉱毒事件から100年以上経って、鉱毒は減少し主に治水と利水のための地域になっているものの、減少したのは上流から新たに流れてくる鉱毒の量であって、遊水地の土壌には2020年現在も銅などの重金属が多く含まれています。

法令上は、国土交通省が管轄する河川の内部になっており、本州以南最大の湿地で2012年(平成24年)にラムサール条約の登録湿地になりました。

谷中湖・中央エントランス

渡良瀬遊水地は第1調節池、第2調節池、第3調節池からなり、第1調節池の中にあるハート型の湖が谷中湖(渡良瀬貯水池)です。

渡良瀬遊水地の周辺はドライブコースになっていて車でグルっと周れると思っていたのですが、残念ながら勘違いでした。

埼玉県道46号線を北上すると埼玉県道9号線(栃木県道・群馬県道・茨城県道9号線でもあります)佐野古河線に行き着き、この県道9号線こそ谷中湖を含む第一調節池沿いを通ってはいるものの、それ以外の道は渡良瀬遊水地の眺望を眺めながら優雅にドライブするなどと言った道はなく、幻想は打ち砕かれてしまいました。

本来はドライブ目的でしたが、谷中湖 中央エントランスの駐車場に車を止めて、軽く散策することにしました。

谷中湖 中央エントランス 駐車場にて

駐車場がさびれ気味なのが、なんとも物悲しいです。そこへ赤城おろしの影響か強風が吹き荒れていて物悲しさに拍車をかけています。しかも、めっちゃ寒い。。

谷中湖を南ブラック、北ブロック、谷中ブロックに横断する形で道路が通っていて、この道を歩くことが出来ます。

入口ゲート

車用のゲートは封鎖されています。ここを車で通れれば、なかなかのドライブコースになるだろうに…残念!

湖を横断する道路は車がすれ違えるくらい十分ありますね。結構な距離があるので、歩いての散策は意外と大変かも知れないです。何も遮るものがないので風がキツいですし。自転車乗りの方もチラホラ見受けられましたが、この強風の中では自転車を漕ぐのも一苦労でしょう。

中央エントランスから左を見れば赤城山を始めとした群馬の山々が見え…

そして右を向けば茨城の筑波山を望むことが出来ます。

風がなく、もう少し暖かければゆっくりしたいところですが、今回は無理。寒過ぎます。早々にUターンし、脱兎のごとく車へ逃げ戻りました。

渡良瀬遊水地には様々な猛禽類や水鳥などが暮らしているので、鳥が好きな方は双眼鏡や望遠鏡片手にバードウォッチングを楽しむのも良いと思います。

中央エントランスを後にし、県道9号線を群馬方面へ進むと、道の駅「かぞわたらせ」が見えてきます。

道の駅「かぞわたらせ(きたかわべ)」

駐車場はそれほど広くはありません。ここには、渡良瀬遊水地の歴史や生息する動植物のパネル展示など、遊水地の情報を発信している北川辺スポーツ遊学館があります。遊学館の展望デッキ(と言っても2階建てですが)からの眺望を見ようと遊学館へ歩いていくと…

三県境 看板

ちょうど栃木・群馬・埼玉の三県境が近くにあるようで看板が設置されていました。

隣接する渡良瀬遊水地に至っては面積が広大なため、さらに茨城にも接しており、栃木・群馬・埼玉・茨城の4つの県に跨っています。

展望デッキには「恋人の聖地」という名のハート型のオブジェがあります。この恋人の聖地というのは、全国の観光地からプロポーズにふさわしいロマンティックなスポットを恋人の聖地として選定し、地域活性化につなげようというプロジェクトで、2006年にNPO法人地域活性化支援センターによってスタートし、現在その数は全国で100カ所を超えているそうです。

ここ道の駅「かぞわたらせ」では、ハート型の谷中湖にあやかって2019年に認定されたようですが、私が行ったときは、カップルどころか誰もおらず、ハート型のオブジェが強風に晒されていました。なかなかに厳しい現実です。

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