第4夜:積算の根拠とは?

皆さんこんばんは。
お久しぶりです、きゃぷてん中洲です。

前回からずいぶん空いてしまいましたが、実はある国家試験で悶絶しておりました。

前回の投稿から少し経って、そろそろ続きを書こうとした矢先の9月末のこと、会社に1枚のハガキが。

そこには「1級電気工事施工管理技術検定2次試験受検票」と書いてあるでは無いですか。

いえね、2月に2次試験に申し込んだのは勿論覚えてましたよ。
(1次試験は一昨年合格済み)

ところがおいら、日程を何の根拠もなく11月だと思い込んでいて、10月になったら勉強始めようかな?くらいに思ってましてね。

試験日はこの投稿の直前の10月15日の日曜日。

はい、試験まで残り2週間。
noteは放ったらかしで参考書と格闘してました笑

発表は2月なので結果は分かりませんが、取り敢えず解答欄は全部埋めてきたので合格してることを祈ります(。-人-。)

さて、そんな話はおいといて積算の根拠の話。

そもそも積算とは何であるか。

ハイ、見積書に載せる見積り金額の根拠となる『原価』を弾き出すことです。

ここからは100%おいらの考えなので、同意できない!という方もいらっしゃると思うんですが、見積金額であろうと積算金額であろうと誰かに提示する数字にはーー少なくともおカネが絡む数字には『根拠』が必要です。

根拠とは「その数字が導き出された合理的な理由」です。

と言っても、この手の話でよく出てくる「神は細部に宿る」的なモノではありません。
(積算の精度の話はまた別の機会に)

前回お話ししましたが、見積りは所詮は概算です。

実際に工事してみないと分からない不確定要素がたくさんありますし、元請けから「はいコレで見積りしてね~」と送られてくるのが設計図とも呼べないA4のペラ紙の平面図なんてこともしょっちゅうです笑 ← 笑い事ではない

それどころか、切り口上の見積要項書(見積りの書式やら記載項目を細かく指定してきたり中には材料の並びまで決まってたりするのもある)を送り付けてくるくせに、図面は不整合の嵐……なんてのも割と普通にあります。
何故か大手の設計事務所ほど、一式の図面内での不整合が多かったりもします。

余談ですが、世の設計士とか建築士とか呼ばれてる大先生方はあんな図面とも呼べないモノを自分の仕事として世に出して恥ずかしくないのかな?と思いますねー。
まあ、あの業界もある程度の規模だと1人で図面書いてる訳ではないし、全てチェックするリソースも無いんでしょうが。

閑話休題。

そういう訳で、そもそもいい加減な図面から作ってる見積書に根拠とか言われてもなー。

というお気持ちは理解します。

なので、おいらがここで言う根拠とは一般的に言われる所謂「エビデンス」の類ではありません。

話が回りくどくなってきたので結論を言いますと、

見積書の金額、ひいては積算金額として挙げた数字がどうやって導き出されたのかは説明出来ないとダメですよ、という話です。

概算で良いんです。

どの電材屋に聞いても分からないからネットで拾った数字でも良いんです。

過去の経験則から「これくらいだろうなー」と考えた数字でも良いんです。

ただ、見積担当者または積算担当者であるあなたは、

その数字が導き出されたプロセスを自信を持って説明できなくてはならない

という事です。

例えば見積書を持っていく営業担当者から、
「コレ高くない?何でこんな金額になるの?」
と言われた時にしどろもどろになってはいけない。

提供された図面や資料がテキトーで詳細が不明な部分を概算せざるを得なかった部分なら

「図面に載ってなかったのでおおよその相場で計算しました」
「以前やった内容が似た工事から類推しました」
「不測の事態が予想されるので〇%のマージンを見込んでます」

と(少なくともこの程度は)言えなくてはならない。

間違っても

「分からなかったので何となく……」
「参考にした見積りにそう書いてあったんで……」

などと言ってはいけない。

そんなん当たり前やろ。

見積りを受け取る側の人はそう思うでしょう。

しかし、所謂見積り初心者の大半がコレをやってしまってます。

「この金額の根拠は?」
「何となく……」
「お前さ、自分が客の場合に誰かが何となく決めた額を払うの?」
「いや、このくらいは欲しいなって思って……」
「尚のことやろ。欲しい金額くれって言われて(以下略」

笑い話のようですが、見積書を作ったことがある人なら一度は言ったことがあるんじゃないですか?笑

という訳で、また話がとっ散らかり始めたのでそろそろ締めたいと思いますが、見積り金額を幾らにするかにルールは在りません。

原価の2倍掛け、3倍掛けでも全然問題ありません。
(受注できるかどうかは別の話)

ですが、少なくとも積算を生業にする者は、その数字と何故その数字になったのかの過程に責任を負いますし、自負を持つべきではないかと思うんですよね。

ということで本日はここまで。

ではまた。


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