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パイオニア達の大地

砂漠を見て、そこに何かを作ろうと考えるイマジネーション。豊かな緑、水源のある日本という国で育った自分には思いつかないことだった。黄金を求めて、大陸の東から長い旅をした人達の子孫。アメリカの歴史は確かに日本よりは短いけれど、その歴史の中身には、今、アメリカがアメリカたる理由がある。
大地、風、太陽と空。上空を舞うコンドルが、まるで何かを伝えようとするように、旋回する。
Where did we come from? Where will we go?
地球の上にいる。
今、ここにいる。
その事実以外のなにものも考えられないくらい、自分の肉体と今という時間が一体化する。
その瞬間。大地のエネルギーが、その接点の足の裏からせり上がってくる。
ここにいる。
アメリカにいる。
大地の力を受け止めるために、もっと自分を解放しよう。
昔、田舎の裏山を歩きまわったように、体のあらゆる神経を解き離そう。
道はまだまだ続く。
今の時代に生きる者にとっての、西海岸は何処なのか?
パイオニアの目指すべき黄金を、大地は、風は、教えてくれるのだろうか?
コンドルはいつの間にか姿を消している。

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