見出し画像

かりんちゃんという友達

かりんちゃんとはわたしが幼稚園の時からずーーーーーーーーーーーーーーっと一緒にいる友達のことです。幼稚園生の時に学芸会で着るビニールのスカートの裾をかりんちゃんがひらひらに切っていたのを見て私もそれがいい!!!とマネをして意気込んでひらひらに切ったつもりが実際はガタガタに切れていた、というエピソードが一番古い私たちの思い出です。

裾がガタガタなスカートの写真もあったはずだけど見つけることができなかったので別途キュートな私たちをお届け

かりんちゃんの「かりん」の発音はよく「メロン」と同じように一番最初の音にアクセントをおいて呼ばれることが多いですが、実際は「不倫」と一緒のアクセントです。かりんちゃんは結婚しているのに、不倫という野暮なワードを例えに出してしまって大変申し訳ないのですが他に良い例が思い浮かばなかったので、不倫と同じ、もっと良いアクセントの例えがあれば教えてほしい次第です。
かりんちゃんの結婚式の日に、旦那のたっくんの会社の方がわざわざ受付をしている私とりーこのところまできてかりんちゃんのアクセントについて聞いてきたのに、実際スピーチのときには「メロン」とおなじアクセントで「かりんさん」と呼んでいて、なんのための予習やったねん、と陰でコソコソ言い合ったこともありました。

私の友達のかりんちゃんは、「メロン」と同じアクセントのかりんちゃんではなく、「不倫」と同じアクセントのかりんちゃんです。

かりんちゃんとは幼稚園からずっと一緒なんですが、実際一番仲良くなったのは中学校の生徒会に入った頃で、その流れで高校も同じ部活に入ったんだけど、その部活がサッカー部のマネージャーだったことにより、かりんちゃんは小学生の頃からかなり足が早く、どれくらい足が早いかというと地元のマラソン大会で優勝して野口みずきのサイン入りのランシュをもらうくらいには足が早かったので、かりんちゃんが運動部にプレイヤーとして入らないということはそれはそれは学校中にショッキングなニュースとして知れ渡り、先生を含めて色々な人から「プレイヤーをしなくていいのか」という様々な言葉を投げかけられたと思うにもかかわらず、三年間ダラダラダラダラとサッカー部のマネージャーを一緒にやってくれた友達です。

サッカー部のマネージャーというと、花形のように感じる方も多々いらっしゃると思いますが、わたしがそんな花形のような行動をするとお思いでしょうか?夏はひたすらに記憶がないほどにお茶をつくりまくっていましたが、冬はあんまりお茶が減らないので部室で寝たり、朝礼台で宿題をしたり、いつも骨折してたけいしんと雑談したりしながら、たまにミサンガを編んでみたりしてたけど、とりあえずお茶だけを作っていただけじゃないんですか?とあの頃の部員に言われても否定できないくらいお茶だけを作っていたマネージャーであることは間違い無いかと思います。

かりんちゃんは高校を卒業した後に東京の大学に進学し、そこで素敵なたっくんという彼氏と出会い、そのたっくんと結婚して、昨年瓜のように麗しいすずちんというお子を産みました。

いつだって「お前は家族なんか?」くらいの馴れ馴れしさで私が過ごしていたこともあり、私も家族なんかも?くらいの馴れ馴れしさで旦那のたっくんとも仲良くしていただいている。しかしすずちんが産まれてからは地元でかりんちゃんとかなり産まれたばかりのすずちんとだけ対面しただけで家族としての3人には会っておらず、年末にやっとやっとでかりんちゃんのご家族が暮らす某副都心の某駅に会いに行ったのでした。

かりんちゃんちに行く数日前に何時にお邪魔するのか、という話をLINEでしてたんだけど、わたしは本当にわがままなのでかりんちゃんちでプロデュース101の最終回を見ていいですか?とメッセージしたんですよね。そしたら「14時からの番組をちゃんと見たいなら13時に駅に着いたほうがよい」という旨の返事が来たんですよ。
14時から番組が始まるって私から話する前に多分テレビ欄見て14時から番組が始まるなら〜って逆算してくれてたんですよ。

愛やんけ〜〜〜!!!!!

実際当日かりんちゃんちに行ったら、お化粧を私と会うためだけにしてくれているかりんちゃん、私としか会わないのにワックスまでつけてくれていた旦那のたっくん、そしてジーンズ生地のセットアップを着ておめかししていたすずちん!!!!!私に会うために、かりんちゃんの家族みんなおめかししてくれていた!!!!!!

愛やんけ〜〜〜!!!!!!

かりんちゃんはよく喋る。よく喋るのに私の話もよく聞いてくれる。私は趣味がかなり多岐に渡り、かりんちゃんに馴染みのある話題もない話題もかりんちゃんなら聞いてくれると思って全部喋る。そしたら本当に全部きちんと聞いてくれる。私が勝手にテレビで垂れ流したプロデュース101だって、かりんちゃんは最終回まで一編たりとも見てなかったのに最終回を見て何故か泣いていた。私の趣味を必ず一度は咀嚼してくれる稀有な存在だなぁと思う。咀嚼してくれるけど飲み込むことも稀有なことも知っている。でも一度も否定されたことがない。わたしが色んなことに興味があることをすごいよねぇといつだって言ってくれる。

かりんちゃんが旦那のたっくんに突然「かえでちゃんクイズ〜」と言ってわたしにまつわるクイズをしだして、3問目くらいで「かえでちゃんが学生の頃にやってたバイトはなんでしょう!」というクイズを出したにもかかわらず、かりんちゃん自身がその答えを覚えていないというすっとぼけ具合もかりんちゃんすぎるゼェ〜と思ったし、そんなどうでも良いクイズにしっかり答えてくれるたっくんもどうかしてるゼェ〜と思ったりもした。

かりんちゃんは画面酔いするからといって断ってきたが、たっくんとわたしで「8番出口」という巷で流行っているゲームもした。お互い何番出口まで行けたか競いながら進めていましたが、たっくんがお風呂に入っている間に遠くから画面を見ていたかりんちゃんにネットで検索してもらい大幅なヒントをもらって先にクリアしたりもした。ゲームをする私を見て、たっくんが「ゲーム実況やりなよ〜」と軽く言ってくれたんやけど、すかさずかりんちゃんが「かえちは文章頑張ってほしい〜」と言ってくれたことが嬉しくて今私は文章を書いている。

いつか二人のお子のすずちんが大きくなって、わたしのことをもう最早かりんちゃんしか呼んでないあだ名の「かえち」と呼んでくれたら嬉しい。その後に「かえち」の友達であるあなたの母親がこんなに素敵な友達だということをこういった文章で伝えられたらもっと嬉しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?