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限界フジロック2024

先に言っておくが現在思考がそぞろなのでこの日記は長いぜ。

2018年ぶりにフジロックに行った。コロナ渦を挟んで夏フェス等にあんまり行かなくなっていたが、何となく今年くらいにフジロックに行きたいと思っていたところにSZAのキャンセル、The Killersの代打ヘッドライナー決定があったので、The Killersは見ないけんやろ!という己の心の声に従ってフジロックに行った。

複数日程は頑張れる気もせず、1日だけ行くとしても丸々いると体力が間に合わなさそうというワガママな人のために設定されたのではないかと考えられる「金曜ナイト券」で初日の18時~朝方まで参加するという、大人のフジロックを実行。今回必ず見たかったのはKing KruleとThe Killersです。

一人で行くのも寂しかったので、石田を誘って二人での参加。15時半にダラダラと東京駅に集合。新幹線の車内ではお互いの仕事の話を真面目にするという大人ぶりを発揮。あとはこれからフジロックに行くというのにソニマニの話で盛り上がってしまった。フジロックに向かっていても、必ずフジロックの話をしないといけないわけではないんですよ。

越後湯沢到着後シャトルバスに乗って18時ちょい前に会場着。18時からチケット交換が始まって入場。18時半からのKing Kruleにオンタイムで間に合う、華麗なるタイムコントロール。
私はこんなにもあーちゃん(King KruleことArchy Marshallこと、あーちゃん)のことが好きなのに、なんやかんやでライブを見るのは初めてで、やっと会えたねと感動も一塩。「日本に前来たのは2014年なんよね~」と言った後にEasy Easyをやってくれて、2014年のHostess Club Weekenderに行けなかったあの頃の私の悔しさが浄化された。ありがとうあーちゃん。次は10年も空けずにまた来てください。

この曲から10年経つが、あーちゃんは今まだ20代。

King Kruleを見ている最中、レッドマーキーの中が隣のスパイスカレー屋の匂いでいっぱいになっており、多分あの時間レッドにいた全員が「キンクル終わったらカレー食べよ」となっていた。終演後スパイスカレー屋に尋常じゃない列ができていた。

ここでたけさんとまりちゃんと合流して一緒にご飯を食べた。二人は3日間参加で「とりあえずチケット取って何も考えずに来た~」と言っており、大人のフジロックと自称していたが、本当の大人はこっちやな、と思った。4人でFloating Pointsを見たが、フロポさんめちゃくちゃ楽しかった!もっと深夜に見たかった気持ちもあったけど、深夜だと体力が終わっていたのでこの時間でヘルシーに見れて良かった。ちなみにロンドンでフロポさんの配信を見ていたであろう川原井から「フロポさん全然DJしてへん、真ん中のつまみいじってるだけ」という野暮なメッセージが来ていた。

The Killersを最初から見たかったので、Floating Pointsが終わる前に一人でグリーンへ移動。ここで一旦石田と別れる。その後なんとか合流しようとしたけど全く合流はできず「グリーンって奇跡的に合流できることもあれば、合流できないこともあるよな」と至極真っ当なことを思いながら満を持してKillers!「ファビュラスなラスベガスから来ました、Killersです。」という、いつかの紅白の「渋谷の汚いライブハウスから来ました、Suchmosです。」みたいな決めゼリフから始まったトリのステージは、本当に本当にショーマンシップで埋め尽くされたあまりに完璧なものだった。このKillersを見にフジロックに来れて本当に、心底よかった。痺れた。隅から隅までファビュラスで隙が無かった。ポップでロックで、KillersはどこまでもKillers。

途中、客席から観客をステージに上げてドラムを叩かせるというくだりがあり、その流れがめちゃくちゃタイトで、「はい!そこのクールなシャツ着ている君!ステージへどうぞ!」というブランドンの呼びかけに臆することなくスタスタとステージに上がり、あまりに完璧なドラムをテキパキと披露したワタルに全員が心持っていかれた。流れが超スピーディーだし、ワタルがドラムうますぎるしで、仕込みなのかと疑うレベルだった。
Killersのステージが終わっても、逐一ワタルのことを思い出してついつい石田とワタルのことばかり話してしまったが、会場にいた全員が同じ状態だったと思う。

ワタルが恋しいわけ。

X(旧Twitter)で見るところ、どうやら演奏する曲は指定できたらしい。こういうことは全部Akemi Nakamuraさんが教えてくれる。

→ワタル見直したら曲指定とかじゃなくて、For Reasons Unknown知ってる?ってブランドンが訊いてた。見直してもなお素晴らしいステージだったぜワタル…。

Killersの後は電気グルーヴまで映画でも見ようとして、ところ天国でmid90sを見ようと思ったが、ところ天国でその時間まで開いているフードがあんまりピンと来ず、せっかくなので美味いフードを求めてAvalon Fieldまで行ってみようとなったが、そこまでの道が一部通行止めになっていたので係員の人に「Avalon Fieldって開いていますか?どうやって行けますか?」とWhite Stageあたりで訊いたら「今の時間はボードウォーク経由じゃないと行けません」と言われたので、ボードウォークをひたすら歩いてOrange Courtまで辿り着いたが、また通行止めでその先に行ける道はなく、そこにいた係員に「Avalon Fieldって開いていますか?どうやって行けますか?」と同じことを訊いたら「今の時間はボードウォーク経由じゃないと行けません」とまた同じことを言われて、ジムリーダーを倒さないと次に進めないポケモンかと思った。Avalon Fieldにはついに辿り着けなかった。しょうがないので同じボードウォークを戻って、レッドまで行ってフジロックらしくもち豚丼を食べていたら電気グルーヴは終わってしまった。またいつか機会があったら見ます。

ボードウォーク中、ポリゴンショックみたいなフラッシュ焚きまくりの道あったけど、普通に危ないのでクレーム入れようかと思った。


その後はGan-BanでNtskiのステージを見た。次はパレスとかで見たいなあ~と思った。なっちゃんはいつもお衣装が素敵で、視覚的にも見ていていつも楽しいなと思う。そして本当に当たり前のことを言うが、歌が上手い。

その後たけさんに「インスタみたいな名前」とオススメされたCHRISTONE"KINGFISH"INGRAMさんを見にパレスへ…。ギターが上手すぎて笑ってしまった。パレスってこういう技巧派が紛れ込むので侮れないというか、みんな行ってしまうよね。INGRAMさん見た後は石田がキラキラした目で「サーカス絶対見たい!」と言うのでサーカスを見た。サーカスでパフォームする人って、どういう人生の選択肢をしてサーカスに辿り着くのかな。人間としての身体能力の想像できる範囲を遥かに超えている。

サーカスも終わってタラタラしてたらタッキー滝沢さんとエンカウント。滝沢さんはほとんど手ぶらで、じいちゃんばあちゃんも参加する大所帯の運動会でしか見たことないようなすんごいデッカい水筒 with お茶割りだけを携えており、玄人のフジロックだった。

その後またレッドに戻ってgroup_inouを見る。常々思ってるんだけど、inouってimai and satouの略なのかな、どう思う?
朝方4時に見るinouは最高最高最高すぎて最高だった。イルカセラピーで英気を養い、はしゃいでいたが途中で電池が完全に切れてしまってあの爆音の中で健やかに眠りについてしまった。

体力が限界のため眠りにつくが、外音は取り込んでいるためリズムを取りながら目覚める私。
寝ていませんよ、とでも言いそうな横柄な態度である。

そして朝方限界すぎてinouが終わったことにも全く気付けず、光と影のレンブラントのような写真も撮られる。またすぐinou見たいな。

取り残されて夏

inou後は石田も私も「「限界」」でとりあえず風呂に入ったら元気になるんじゃないかという安直な考えで雪ささの湯に行くことにする。お互いにこういうこともあるんじゃないかと思って何も言わずに風呂セットを準備していた。銭湯までは会場から20分くらい歩かないといけなくて、その頃私は腰がなぜかパキパキになっており、腰を縦にすると痛みがすごくて腰をどうにか横にできる降り曲がった体制で歩いてなんとか辿り着いた。おじいさん、おばあさんが腰を曲げる理由をここでひしひしと体感し、人間が縦になるためにはあらゆる筋肉を健やかに保つことがいかに必要かということを改めて確認したのであった。

銭湯というか温泉に入ったら腰の痛みがかなりやわらぎ、温泉の効能とは本当に効能であるという真理にも一歩辿り着く。

銭湯を出たら偶然友達と遭遇して、売店の美味いおにぎりを紹介してもらい、朝ご飯を無事にゲットしてシャトルバスに乗り込み苗場を後にした。シャトルバスは忘れ物、汚れ防止のためにか座席にビニール袋が被せられており、温泉に入っても尚泥水のままの私たち二人はビニールシートで滑って座席からこぼれ落ちてしまう可能性が大いにあったため、座席と自分をつなぎとめるためにしかとシートベルトを着用。

越後湯沢駅で新幹線を待つ数分の時間でも二人して隙があれば寝てしまっていた。寝ているというか最早気絶と言って良い。新幹線も爆睡で気がついたら東京にいた。あっという間のフジロック、すぐに終わっちゃったな。

久しぶりにフジロックに行ってしみじみと思うのは、泊まれるのであれば絶対に泊まったほうが良いということ。睡眠がこの世のすべて。

明日を生きるためのドーピング。おつかれ。



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