見出し画像

【人生の最後をどう過ごしたいか】 訪問看護ステーションでの看取り

癌のターミナルの方の看取りについて実際にあった話をもとに書いてみました。

在宅型の高齢者施設での看取りについて

画像2

もう現状では治療できませんと「看取り」となりどれぐらいのご家族が「看取り」の意味を正確に理解しているのでしょうか?

そして職員も・・・。


画像1

癌のターミナルの患者さんで奥さんも少し認知症があり、ご高齢夫婦なケース。

自宅での看取りは難しいですが奥さんと出来るだけ一緒に過ごしたいので

最後の時間、緩和ケア病棟を退院して在宅型の施設での看取りとなった患者さん。

ご本人がサインした書類にも全て延命治療はしないでほしいにサインがありました。

画像3

自然な看取りを希望されていた方でした。

しかし、「看取り」のはずなのに

「心肺停止時に、AEDと心臓マッサージを希望されているので

してください。救急搬送希望されているのでしてください。

血圧が下がったら血圧をあげる薬を使ってくれるように家族が希望しています。」

「急変時は心臓マッサージ、AED、救急搬送してください」とケアマネから言われびっくりしました・・・。


突発的な不整脈や事故ではなく、全身の状態が悪くなった患者さんの場合、人工呼吸や心臓マッサージなどの心肺蘇生で回復できることは、     ほぼありません。



ケアマネージャーも看取りの意味を分かってない・・・。

徐々に、癌のターミナルで血圧が下がっていきます。

それは果たして「急変」と言うのかな・・・。そこで救急搬送されても病院も困ると思う・・・。

人工呼吸や心臓マッサージ、AEDそのものがターミナル期にある患者さんにとっては苦痛になることもあります。


核家族化が進み、身近に高齢者がいない人達は家族や身近な人の「死」を体験することなく生活します。

そしていざ自分の大切な家族の「死」が目前に迫ると、家族はやはり混乱ます。

そして、どういう経過をたどるのか、何が一番最善なのか悩み、苦しみます。

画像4


もし、家族への説明が難しい、そして自分の緩和医療への理解も乏しいと思う方は是非↓こちらをご覧ください。

リンク↓

自然な看取りのガイドライン

看護協会のサイトに看取りガイドラインがあります。

画像5


家族説明のための資料など沢山あります。

人生の最後をどう過ごしたいか。自分で選べたらいいですが、

死を目前とするターミナル期にある人は意識がはっきりしていなかったり、自分の意見を訴えることが出来る人は少ないです。


だからこそ、家族やその他最後に関わる介護職、医療職に全て委ねられてしまうことがあります。

だけど、そのスタッフが知識不足だと、それは自然な看取りを希望されているご本人にとって、

ほんとに苦しい最後になる可能性があります。

画像6

看取りにかかわる職業にある方は、やはりその人の「最後」に責任があります。

ここまで読んで頂きありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?