赤い公園の新譜を聴いている。

 聴いている。出たから。

 ギターが入ってる曲は飛ばされるっていうけどさ、それほんと? などと思う。だってギターってこんなにいい楽器じゃん、と。

 でもそう思うのは多分、いま特別いいギターを聴いてるからだ。シンガーが一応みたいな感じで持ってて、音の壁を作るためだけにガーッて弾いてるようなギターだったら、別にいらない。1970前後と、あと1999年あたりから2000年代いっぱいのロックを聴いてるとそう思う。たまに。

 持ってるものをずっと鳴らさなきゃいけないってことはないはずだ。オーケストラを思い浮かべてみれば、あれだけ演奏家がいて、何もしてない人が過半数みたいな時間がいっぱいあるわけで。

 なんとなくで鳴らされる音ならいらない。昔からずっとそうなんだけど、ギターはなんとなく免罪されてた。それが許されなくなった2010年代。代わりになんとなくのエレピが氾濫したこともあった。2020年代になって、ようやく全部の楽器がフラットになってきた気がする。でもホーンはちょっと冷遇されてるかな? いや、2010年代にギターが辿った道を、ほんのすこし先行しただけか。

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