2019年愛したものたち

今年の私はどうかしていた。(これを書き始めたのはまだ2019年なので今年と言っている)ハマるものがコロコロ変わり、しかも好きになってから沼底に到達するまでのスピードも尋常ではなかった。人ってこんなに色んなコンテンツを一気に好きになれるんだ!と驚きの年。ジャンルも国もバラバラで、下半期あたりからはとにかく少しでも良いと思ったら手当たり次第漁って自分がハマってどうにかなることを恐れなかった。というか、記憶のある限り自分は常に何かしらにハマっていたし大体毎回並々ならぬ熱を注いできたんだよな。もはや常に熱狂的に何かを追っかけていないと死んでしまうエンタメの海を泳ぐマグロ。それが途切れると死んでしまうから、何かにハマり始めて色々調べている時のワクワクを常に感じていられるようにアンテナを張っていた。

前まではう〜ん今はこれにハマってて忙しいしそっちまで手出したら大変だから…と、友人にすすめられて覗きに来た接触イベントできっちり接触しておきながらそんなことを言っていたのだ。もうそれ言う時はすでにハマってるから!!時すでに遅し!!!と言ってやりたい。むしろ「釘は熱いうちに打て」だ。好きだと思った自分を素直に受け入れ、捻くれずに自分が何を求めているか考えて行動した結果色々なものを吸収できたし視野がかなり広がったと思う。それに見てみてイマイチだなと感じたとしても、どうしてハマれなかったんだろう?と考えると結構自分を知ることができるし、それもまた経験だ。

今年ハマったコンテンツは自分の人生に影響を与えるものが多くて、どれも心から良いコンテンツだな〜〜と唸るものばかり。いつも年末にこういう文章書かないけど今年は記録として残しておくと後々読み返してウケるこいつどんだけ熱しやすく冷めやすいんだ!と笑えると思う。あるいは笑えないくらいもっと加速したり逆に1本化してたりして…ハハ…

前置きはこのくらいにして、今年ハマったものの中で特に印象に残っているものを上げていこう。


1. 「ル・ポールのドラァグレース」

はい。言わずもがな。私の友人達は口を揃えて「でしょうね」と言うはずだ。ここ10年くらいはKpopアイドルを中心に韓国のコンテンツを趣味の主軸としてきたが、友人から薦められた「ル・ポールのドラァグレース シーズン7」を観たらズドーーンとハマってしまった。2019年はドラァグレースが趣味の中心だった。

2,3年前くらいにシーズン1から順に観ようとした時はそんなでもなかったのに、シーズン7のViolet chachkiやPearlを見て「こんなアイドルみたいなドラァグクイーンが存在したんだ!?」とびっくりした私は、次に観たシーズン10でさらなる衝撃を受けた。雷が落ちたんですね、ビビーーッ!って。それはシーズン10の最年少Aquaria。出演当時21才という若さながら物怖じしない性格と一見冷たくていじわるに見えるが実は素直で頑張り屋さん、そしてユニークさも兼ね備えた彼女(彼)。元々アイドル好きの私がアイドルのような可愛さ・格好よさ・アニメの主人公ぽさを持つアクアリアにハマるのも当然なのだが、予想のはるかに上を行く良さ……ドラァグクイーンの姿もドラァグしてない姿も両方惹かれて、性別とかどうでもよくなってくる感覚があった。女として可愛いとか、男の格好よさが…とか言ってる場合じゃないよ。

シーズン10を観る前にこの動画を観ていたので、アクアリアが超踊れてアイドルみたいなステージを繰り広げているクイーンだというのも分かっていた。圧倒的センターの人です… ※文脈を気にする方は1つ目の動画はシーズン10観てからの方が良いかもしれないのでご注意ください。↓

えっなんかダンサーが居て振り付けもちゃんとあってセンターで踊って…?え?アイドル??アイドルだよね???ドラァグクイーンてこういうパフォーマンスがあるの?という衝撃。

シーズン10初回の自己紹介シーンでの「私はアクアリア。スーパースターよ」("I am Aquaria, and I am a superstar.")は全人類に観て欲しい。

常にドラマチックな動き、それでいてポケモンと遊戯王のオタクで家の電球が付かなくてファンに助けを求める庶民的な一面も見せてくれ、SNSで叩かれたら食い気味に怒りのリプをする、こんな人好きにならないわけがないだろうが!(ここまで一息)

そしてドラァグレースは私に自己肯定感、自分を受け入れありのままを愛していくということを教えてくれた。自己肯定感が低く自分を否定し続けてきた私はドラァグレースの名セリフ「自分を愛せなければ、どうやって他人を愛せるの?」に泣き、クイーン達に励まされ、ルポールのメッセージはこれまでに無いくらいの強さとlove myselfの概念を与えてくれた。

今年はKpop界でもTWICEのFeel SpecialやITZYのDALLA DALLAなど自分は特別な存在で誰も否定してはならない、そんなメッセージが強く伝わる曲が多かったような気がする。そのおかげで個人的には他者や、他者との関係よりも自分に目を向けた自己肯定感爆上げの年だった。きっかけを与えてくれたルポール並びにドラァグレース製作陣やクイーン達には心から感謝しております。本当にありがとうございます。ドラァグレースは"救い"、そして健康サプリメント。今年出会えて一番良かったコンテンツかもしれない。

得意の行きすぎた熱量でアクアリアとチャチキのインタビューをアーカイブした記事や、アクアリアのインタビュー日本語訳もアップしているので興味の湧いた方はぜひ…


2. WE IN THE ZONE

韓国のアイドルグループ、WE IN THE ZONE略してWITZ。2019年5月に正式デビューしたばかりの新人で曲の良さとラップの上手さに惹かれてうっかりリリースイベントの無料ライブに足を運んだのがきっかけだった。

元々プレデビュープロジェクトとかいうデビューはしてないけどプロジェクトとして曲や動画は出すというよく分からないシステムから生まれたグループで、動画1つ目のlove love loveでは3人だがその後2人加わって5人で正式にデビューしている。

当時まだ全員の名前も言えない初心者の私は特にサイン会やハイタッチ会に参加する気はなかったが(参加するにはCDを購入し参加券を手に入れる必要がある)、イスンくん(ラップも歌も上手すぎる化け物アイドル)が今好きなR&Bやヒップホップの曲が気になるよね~と話していると周りのオタクが「私CD余分に持ってる!」「参加券どうせ明日ももらうからこれ使いな!」と言い始め、そうこうしているうちにスタッフがイスンさんのサイン会参加する方もういませんか~~と叫び始めていた……これは行くしか.....韓国語でコミュニケーションできるチャンス…もうこれを逃したら日本に来てくれないかもしれない(※経験あり)………そう考えを巡らせていたら自然と走ってスタッフにまだ間に合いますか!?と声をかけていた。

そう、Kpopアイドルは突然のメンバー脱退や解散、準備期間という謎の長期潜伏期間等により今会っておかないともう二度と会えなくなることが多い。これまで何度も経験したが、この先自分がハマるにしろハマらないにしろ今この瞬間は今しか経験できない。今会っておくということが重要なのだ。それを痛感していた私は突然狂った行動に出てしまったが、後悔はしていない………2020年はこの経験を生かして色々な所に飛び込んでいきたい。

実際WITZのミンくんはつい最近突然脱退してしまった。詳しい理由は明かされていないが、とにかくミンくんには健康で楽しく暮らしてほしい。その上でアイドル活動が妨げになるのであれば辞めていい。途中からミンくんも凄く好きになり1度だけサイン会で好きな曲やジャンルは何かと聞いたことがあるが、ジャンルはポップソングでカーリーレイジェプセンが好きと答えてくれた……ミンくんを思い出すとCall me maybeが頭に流れる……お元気ですか……

なかなか行けない場所ばかりでライブをしているのでまた近くに来たら行きたいよ〜〜〜チュンエンタさん〜〜〜聞いてますか〜〜〜〜〜


3. The good fight

Amazonプライムで配信されているアメリカのドラマThe good fight。こんなに女たちが格好良くてスカッとするドラマがあったなんて……これを観ると普段何か嫌なことを言われたり理不尽な経験をした時とっさに心の中のダイアン(主人公)が「絶対に許さない、私が絶対に勝つ」と唱えて強い気持ちになれる。

The good wifeのスピンオフである今作品は、女3人の弁護士が主人公の法廷ドラマ。ちなみにThe good wifeを観ていなくても全く問題なく楽しめる。詳しいあらすじはこちら

この画像だけでもただならぬ雰囲気と格好良さが伝わってくる…

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the good fightの世界は現実世界とリンクしていて、トランプが大統領になったことを逆手に取って皮肉たっぷりにいじり倒し、スキャンダルや様々な社会問題を描いている。むしろやり過ぎてよく許可通りましたね?というくらい。

特にドラマ中に突然始まる難しい弁護士用語や歴史上の人物を分かりやすく説明する超皮肉なゆるい歌が最高で、初めて見た時衝撃的すぎて1人で爆笑した。だってあんなに現大統領を馬鹿にしまくった絵と歌がある!?!これ日本の政治家verで作ってよ!!!!!みんなで歌ってこの最悪な社会を皮肉たっぷりに笑ってやろうぜ〜!!


4. JOJOの奇妙な冒険 黄金の風

今更すぎる…今更すぎるけど…ドラァグレースとKpopにハマった自分がハマらないわけがなかった。しつこくめげずにお勧めしてくれた友人ありがとう。ジョジョの全てが最高すぎて一時期本当にブチャラティのことしか考えていなかった。いやブチャラティ格好良すぎだろ??見た目がまず好きだ。(ビジュアルから入りがちのオタク)

映像コンテンツが好きだからとりあえずアニメを観たが、ジョジョ5部のアニメは評判が良いらしく漫画も全く読んでないのにアニメでハマってしまった。OPとED曲もお洒落だし、キャラクターの色の組み合わせとかツボに刺さりまくった。まさかこの年でジョジョに!?と内心信じられない気持ちもあったのだが、あのコスチュームを観てドラァグクイーンを思い浮かべずにはいられなかったしアクアリアは早くトリッシュのコスプレして…(ジャンルクロスさせがち)

好きになった時期にちょうどイタリア・ローマのジョジョロケ地巡りツアーが開催されていた。元々作品のロケ地巡りが好きなのでとても羨ましかった…私もコロッセオで瀕死になりながらも力を振り絞って歩いたりしたかったし……二次元作品でもこういうツアーが組まれ、細部までファンの好みに合わせた設定が組み込まれているのはさすがにコンテンツ力を感じた。そしてファンダムの大きさと多様なファン文化が面白い…次は6部を早く読むぞ……


5. 中島健人(Sexy Zone)

いきなりジャニーズかよ、振り幅大きすぎるだろ。ケンティーは前からいいな〜とは思っていたものの、友人宅でソロコンのDVDを見せてもらって完全にそっち側の人間になってしまった……

まず曲が良い。これ凄く大切。曲が良い!!!!!(大切なことなので二度言いました)曲が気に入らないとどんなに容姿が好きでもいまいちハマれないが、ケンティーの曲は自分の好みだった上にライブでSMAPのFlyをカバー(しかもスパイっぽい演出)していたので全信頼を持って好きになった。しかも数ある先輩の曲でFlyを選んだセンスすごい……。往年のKpopのような楽曲も多く、ツボに刺さりまくった。

そしてアイドルとしての"中島健人"への入り込み方が尋常じゃない。常に徹底的になりきっていて、言動や一挙一動が中島健人による"中島健人"というアイドルの概念やコンセプトを表現しており、今私は"中島健人"という作品を観ているんだなあ〜という気持ちにさえなった。

しかし長年Kpop沼に浸かっている私は、サブスクリプションや動画にすぐアクセスできる文化とは真逆のジャニーズは追うのが非常に難しく、どこまでもアナログな体制はなかなか受け入れられないのが難点だ。会員制の動画チャンネルがあったり、今年は嵐のApple Music解禁など徐々に変化している様子が伺えるのでセクゾやその他グループもどんどんアクセスしやすくなると良いな……万人に開かれたコンテンツが好きだから…


6. 台湾のBLドラマ、HIStoryシリーズ2, 3

もう今更わざわざ「BLドラマ」と呼ぶのはどうなんだろうと思いつつ、生粋のやおい好きとして紹介するにあたってこの方が分かりやすそうなのでBLドラマと呼ばせていただく。

インスタグラムの検索欄をなんとなく見ていたらとても可愛い2人の動画が出て来て、思わずタグを押してしまったのがきっかけ。私がまず観たのは「HIStory3那一天~あの日」という作品。まずHIStoryシリーズというのは、各シーズンが複数のドラマで構成されているオムニバスで、どれもビデオマーケットや楽天TV等で日本語字幕が配信されている。

那一天は高校が舞台になっていて、ただのロマンスだけでなく高校生が自分のセクシュアリティに悩む葛藤やそれを友達が応援したりする様子が描かれているのが良い。差別的な描写は無く、爽やかで、優しくて、共感のできるドラマ。展開や設定はやおい好きの人なら大体予想がつくベタなやつだが、なんやかんや突っ込みながらも王道として楽しめた。10話もないからサラッと観れるので時間もかからない。

日本版予告も出てるよ

俳優同士でとても仲良くて撮影が終わった今でもみんなで集まってライブに行ったりご飯食べたりして、インタビューやビハインド動画などでは本当にこの作品を大切に思っているのが伝わってくるしみんな本当にかわいい…

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まさかこの年の瀬に突然台湾ドラマにハマるなんて思ってなかったが、思い出せば私は小学生の頃親の影響で台湾ドラマや歌手にハマっていて、寝言で中国語を話すくらいだった。十数年ぶりに台湾のコンテンツに戻ってきて、なんだかファッションのサイクルみたいだな…流行は繰り返す……

同じHIStoryシリーズの『越界』もその後見てハマっている。

これは高校のバレーボール部のマネージャーと新人部員の話。

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メガネの真面目で頭の良いマネージャーと、喧嘩っぱやくて勉強の苦手な新人部員のこのビジュアルと設定だけで王道を真っ直ぐいくものだと分かる。でも見始めるとまあ〜面白い、それはそれは可愛い……監督本当にありがとうございます…

普段青春ものとかロマンス系は観ないがやおいは別だ。いや、やおいやおい言ってるが作品として本当に良いので色々な人に観て欲しい。


おわりに

つらつら書いたら全然年内に間に合わず年を越してしまった…あけましておめでとうございます。書き出してみると強く印象に残ってるのってこの6つか、そんなに多くなかったな…と思いつつも、その6つの作品の合間に海外ドラマを沢山観たのだった。

・『グッド・オーメンズ』

・『ブラック・ミラー』

・『グッドプレイス』

・『マインドハンター』

・『ピーキーブラインダーズ』

・『ブルックリン・ナインナイン』

・『TRUE DETECTIVE』

・『サバイバー 60日間の大統領』

・『SUITS』

まだ全て観終わったわけではないけど、ブラックミラーとサバイバーは特に面白かった印象。基本的にテンポよく話が進んだりスピード感のある作品ばかりだ。また、2019年はPodcastもよく聴いた。毎日違うコンテンツを追って常に4, 5本立てで見進めていたような…2020年も広く浅く、所々深く掘り下げて沢山消化していきたい。

2019年私に色々なものを勧めてくれ、教えてくれた友人達よ〜!ありがとう〜!!!2020年も色々教えてください〜!!!

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