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競合を意識しすぎる必要なんて無いと言える根拠

ビジネスやってると、よく「競合」をすごーく気にしすぎてしまう人がいます。
コンサルにおいても、その部分について聞かれることはとても多いです。

また、ショップビジネス企業に立地のコンサルをしている中でも、「競合分析」というのは、確かに必要不可欠な要素のひとつではあります。

けれども・・・・
「最低限これだけは押さえなければならない6つの大きな立地要因」
の中では、「競合」というのは、1番優先度・重要度が低いのです。
 
他の競合店をそんなに気にする暇があったら、自店の立地をちゃんと吟味した方が良いですよと、いつもお伝えしています。



それはなぜかというと・・・・
次のようなデータがあるからです。



例えば、「ラーメン店」のすぐ隣に、客単価も客層も同じ「ラーメン店」ができたら・・・・
売上げはどうなるでしょうか?



おそらく多くの人は、「半分になる」って考えると思います。
 
が、しかし、これが実は間違い。
 
実際のところ、すぐ隣に競合店ができても、売上げが半分になるケースって、ほとんど無いんです。
(その理由は、「市場拡大」といって、店舗数が増えたことによりお客さんの利用動機が増えたっていう理屈が働くんですがその詳しい解説はまたの機会に)


こうした場合、実際のところの売上げは「30%」減になります。
 
これが、面白いことにどんな業種業態でも同じなのです。
 
飲食・小売・サービス業、大体全てにおいて、立地も内容もレベルが同じ競合店がすぐ隣にできた場合、売上げは「30%」のダメージを受けるのです。
 
不思議なことに、この数字は変わらないのです。




では、「ラーメン店」の隣に、客単価や客層はかぶるけど、「ハンバーグ店」ができたら、どうなるでしょうか?



この辺りはもうもったいぶらずにサクサク答えを書いてしまいます。


これは、大体「20%」くらいのマイナスにしかなりません。
 
また、同じ「ラーメン店」でも、分かりやすく客単価や客層が違う場合も、大体「20%」の影響に収まることが多いです。



さらにまた別のケース。
「ラーメン店」の隣に、客単価や客層もややズレている、しかし飲食店という意味ではかぶる「ハンバーグ店」が出たら、どうなるでしょうか?


これは、もはや「10%」前後くらいしか、元のお店に及ぼす影響はありません。



それくらい、現実問題として、「競合」の影響度なんて、大したことないのです。

完全にまるかぶりしていて、「30%」程度。
色々アレコレ差別化ができていれば、「10%」未満にだって、押さえられてしまいます。
「競合」なんて、所詮そんな程度のことなのです。



ちなみに、「30%」以上の大きなマイナスを受けるケースもありますが・・・・
それは、競合店の方が明らかに立地が良いとか、営業力にも目に見える差があるとか、そういったケースの時のみです。
 
つまり、「そもそも自店がしっかりしていない」から、大きな競合インパクトを受けるのであって・・・・
他店なんか関係なく、まず自店が盤石な立地で、質の高い営業をしていれば、後から競合が出店してきたところで、大したマイナスも受けずに済むのです。


これは、10,000店舗以上を分析して得られた「事実」です。






そして、おそらくこのようなことは、ショップビジネスに限らず、その他のことにも大筋で当てはまるものだと思います。
 
「競合分析」というのは、「今自分に無い他の素晴らしいもの」を知るためには効果的なものですが、決して、「競争に勝つ!」なんていう発想は要らないのです。
 
また、ショップビジネスとはいえ、こうしてずっとマーケティングに携わっていて、「競合からのマイナス影響なんて実はほとんど無い」っていうことを知ってしまっていると・・・・
ビジネスにおいて、自分が稼げない理由を「競合のせいにする」なんて、本当にバカバカしいなぁと感じます。


ショップビジネスは、リアルにお店に行かなくちゃならない、つまり物理的・空間的な制約がありますから、まだ競合制約は強く関わってきやすい業界です。
 
同じ街に同じ業態で出店したら、それは競合せざるを得ませんから。
 
けれども、それ以外のビジネスは、ウェブの発達した現代において、マーケットは無限に広がっているんですから、「競合しないビジネスのやり方」というのが、多くの場合でできるはずなんです。



勿論、巨大な企業は難しいかもしれませんけど。
(例えばドコモとソフトバンクとauは、そりゃ競合するでしょう)
 
けれども、こと個人のビジネスにおいては、「他者との競合」なんて、あってないようなものなんだと思います。



自分と競合するビジネスや活動をしている誰かがいて、その誰かによって自分の売上や利益、結果が阻害されていると感じるのであれば・・・・
それは、「競合のせい」に見せかけた、「自分自身のクオリティの低さのせい」です。
 
そういう時にこそ、競合相手を恨むのではなく、自分自身を見つめ直す機会にすればいいと思うのです。



例えば、イベントを開催しようと思ったら、同日に他のイベントも重なってしまった時。
 
重なった他のイベントは、見方によっては「競合」かもしれません。
けれども・・・・他にも面白そうなイベントがあるからって、自分のイベントに人が集まらないのは、そもそも自分のイベントのクオリティの問題です。
 
別に、それぞれの各イベントで、客層が重複しているところはあるかもしれませんが、とはいえ「100%」重複のはずはないですからね。
 
必ず、「自分だけの顧客層」っていうものがあります。
そういう人にちゃんと価値を伝えられれば、面白さを分かってもらえれば、その人たちは他のイベントに見向きもせず、自分のところに来てくれるはずです。

人の繋がり、その拡がりは、今やSNSやメディアのおかげで、限りないですからね。



ちなみに、余談ですが・・・・
 
僕、自分のFacebook友人との、「共通友人」率を、データ化しておりまして・・・・
その平均値は、「1.3%」です。
多い人で、せいぜい「15%」くらいしか重複していません。
(僕の友人数に対する比率)

つまり、もし僕がイベントをやったとして、他の人も同じ日にイベントをやったとしても・・・・
その人との共通友人率は、大きくても「15%」なわけで、確かにその共通友人たちに対しては、僕のイベントかその友人のイベントか選ばせることになり、「競合」しますが、残りの「85%」の人たちについては、僕だけがアプローチできるわけです。

まぁ、そんな単純計算通りに現実はうまくいかない、とはいえ、それでも、何が言いたいかというと、
 
「自分の声がしっかり届く相手はいる」
 
ということです。
 
その人たちに、ちゃんと自分は届ける努力をしただろうか?というところが大切なのです。







「競合」なんて、恐るるに足らず、ですよ^^

「競合」が気になってしまうのは、自分がやるべきことをちゃんとやっていない時です。
ショップビジネスにおいて、「競合店」から大きなダメージを受けるのが、自店の立地が悪い時や営業力が低い時であるように。
自店がしっかりしていたら、そんな大したマイナスなんて受けないのです。


どんなビジネス、イベント、活動においても、大切なことは、まず自分自身です。
 
ちゃんと自分にとっての大切なお客さんが、ターゲットがどこにいるか理解してるのか、そしてその人たちに届くものをしっかりやっているのか、そういうことを考えることが、最優先事項なのです。







・・・・ですから、僕は、他の誰もがやっているようなことも、時々しますよ、そりゃ。

僕がやっていることが他の誰かのやっていることと、商品や活動の「一部」がかぶることなんて、そりゃいくらでもあるでしょう。
 
でも、そんな大それた「競合」なんて、しませんから。
僕は僕の、あなたはあなたのやるべきことをやっていたら。


僕は僕のやるべきことをやります。
 
なので、僕の土俵ではきっと他の誰も勝てないですよ。どうせ僕の圧勝ですよ。
(そもそも誰かに勝とうとは思ってませんが)


コンサルも、イベントも、何もかも・・・・たまに嫉妬するだの意識するだの言われることがありますが、そんなの、時間の無駄だからおやめなさいな。
 
「競合」を意識すればするほど、「自分の成功」は遠くなります。
 
僕含め、他人のことなんか放っておいて、自分は自分のやるべきことをやりましょう。




・・・・僕が僕のやりたいことをやる過程で、誰かの領域に入り込んでしまったら、ごめんなさいね。
 
それでも、まぁ気分は良くなかろうけど、でも、実質的に大した問題なんか無いから、大丈夫ですよ。
 
まったく同じことをやったとしても、他の誰かと、僕の、アプローチできる相手は異なるんですから。
 
だから、僕の行動が他の誰かの不利益に直結することなんて・・・・相当特殊なケースじゃない限り、有り得ないから大丈夫ですよ。
 
 
あぁ、あれかな、名指しで個人を呼びたい時くらいかなww






そんなわけで・・・・
 
「競合」の捉え方について、ショップビジネスのデータを死ぬほど分析してきた経験をもとに、書いてみました。
 
みんなそれぞれ、自分がやるべきことを、やっていきましょう。

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