会社員と自営業者の意識の違いとは

ふと、思いついたことです。


「会社員(雇われている人)」と、
「自営業者(自分でビジネスをしている人)」は、

喩えて言うなら、

「スーパーで肉を買っている人」と、
「自分で牛や豚を育てて肉にしている人」

のような違いがある気がします。


スーパーで、「肉」になった状態のソレしか見たことない人は、
ソレが元々「生き物」であったという意識がしにくいでしょう。
 
だから、ソレを食べていることが、
「命をいただいている」ということだとは、
どうしても、なかなか感じにくいものです。

決して、それが悪いというわけじゃありませんが・・・・

自分が食べている命への意識の薄さは、
自分自身の人生への意識の薄さにも繋がるものです。


別に、この世に生きる全員が全員、
農業やったり牧畜やったりする必要はないと思いますが、
しかしそれでも、

「そういうことをやってくれる人がいて、
だから命が自分の食卓に届いている」

ということを知るのは、とても大切なことじゃないでしょうか。


このことは、今となってはきっと多くの人たちが、
発信してくれていることだと思います。




この、食に対する意識の違いが、
まるで会社員と自営業者の、
ビジネスや人生そのものに対する意識の違いに、
なんか似ているなぁと、ふと思ったのです。


ずっと会社員、つまり誰かに雇われているだけの人は、
勿論それが悪いという訳じゃありませんが、
おそらく、見えていないことがすごく沢山あるんじゃないでしょうか。

自分が、何気なく「与えられている仕事」が、
そもそもどのようにして生まれ、
どうして自分のところに運ばれてきたのか、
そういう流れを、なかなか意識しにくいですよね。

だから、日々の中で自分がやっていることや、
過ごしている職場の環境について、
なかなか感謝も生まれにくいのではないでしょうか。





「肉」として加工されたものをスーパーで買って、
それがまずいだのなんだの文句を言う人は、

その肉となる豚や牛を育ててくれた人、
その命を「自分の代わりに」奪ってくれた人、
その肉をスーパーに運んでくれた人のことを、
意識したことはあるのでしょうか?

そして、その肉が、元々「生き物」として、
「生きたかった命」であることを、
食べる時に考えることは、あるのでしょうか?





自営業・・・・つまり、自分でビジネスをやっていると、
ここで言うところの、

「牛や豚を育てるプロセス」や、
「それらを殺すプロセス」や、
「食肉に加工するプロセス」を、

沢山経験することになります。

すると、自然に命への感謝も生まれるし、
そこに携わってくれている多くの人への感謝も、
無理せずとも出てくるようになるものです。



「スーパーに並べられた肉を買う人間」
であることを悪いとは思いませんけれども、

そこに介在する様々な人たちや、
自分の糧となってくれた命への感謝は大切だと思います。

だからちゃんと、農業や牧畜を含めた「食」のリアルを、
まずは知識として知るだけも、すごく重要なことじゃないでしょうか。

さらには、そうした「食」のリアルを、
少しでも身をもって体験することは、なお素晴らしいと思います。



それと同じことです。


会社員や雇われ人であること、そうであり続けることを、
決して、悪いとは思いませんけれども、

社会や経済、日常を作る様々な「仕組み」に意識を送り、
しっかり噛み締めて生きることは、とても大切なことだと思います。

だから、ビジネスのことや経済のこと、
社会の仕組みについて学ぶことは、すごく重要なことじゃないでしょうか。

さらには、自分でビジネスをおこない、
その渦中に飛び込むことは、なお素晴らしいと思います。




そんなことを、考えました。


ビジネスを自分でやってみると、
気付くこと、沢山あります。

牛や豚を育てる大変さを学んだり、
その命を奪うつらさを体験したり、
そんな感じのこともしばしば。

でも、だからこそ、ただ雇われている時よりもずっと、

「こうして社会は成り立っているんだなぁ」

と知ることができ、自分がちゃんと生きている実感が生まれます。


そして、

「生かしてもらっていること」

への感謝も、無理せずとも湧いてきます。


感謝が苦手な、僕でさえそうなんですから、
きっと、みんなそうなんじゃないかと思います。

自分でビジネスをおこなうことを通して、
人生について深く考える機会を持つ・・・・

それはまるで、農業や牧畜を通して、
命の大切さや食のありがたみを知ることと同じ。

とても、オススメしたいことです。

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