ベニマシコ
「あなたの出品した写真が売れました」
とあるシャッターストック(写真を出品して販売するサイト)会社からメールが来た。
「自分が撮った写真が売れた?」初めての経験にうれしくて宙返りしそうになった。この太った体で宙返りなんてできるわけがないのだが。
どの写真が売れたのかみてみると、ススキが逆光で輝いてキラキラしている写真。
うれしくて、妻と娘にラインで伝えた。
「お父さんすごい」「買った人は、株式会社XXって書いてるよ」
ぼくの株が急上昇していく。
この写真を撮った時のことは、はっきり覚えている。
「キラキラ輝くススキの中に真っ赤なオスのベニマシコがいるイメージ」を撮りたくてその日は早朝からススキの野を歩き回っていた。札幌のすすきのではない。
ベニマシコが近くにいるのはわかっていたのだが、いかんせん野生の鳥なので自分の思いどおりになるわけがない。
そうこうしているうちに、陽も高くなりタイムアウト。
で結局撮れたのが「ベニマシコ不在のキラキラ輝くススキ」というわけだ。
その後も、何度かチャレンジしたがベニマシコを撮ることができず、北海道のベニマシコたちは越冬のため暖かい本州へ旅立っていった。
「今頃どのあたりをとんでるのかな~」
ツイッターで本州の方が「ベニマシコ撮れた」とツイートしてたのを見た。なんかすごくうれしい。
「また4月にはあえるなぁ」外はまだ吹雪いている。
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