ヒトの非代替性について

NFTが流行って久しい。non-fungible token(NFT)のことだ。

今日はこのNFTの話ではないけど、non-fungible / fungibility(代替性)がないというワードと、昨今、米国で起きている、大量のリストラが、妙に引っかかってしまったから、この機会に書いてしまおう。どこかでは、リストラされた側の社員が”使い捨てられたような気分”と言ったとか言わないとか。

さて、よく、”替えの効かない人材になりなさい。”という話を聞くし、そうありたいと思う一方で、”仕事はあなたがいなくても回るようにしなさい。”とも言われる。もちろん、職種によるけれども。
一見、矛盾しているように聞こえるこの二つの言葉は、実はそうでもない。というお話し。

“他の人でも仕事が回るようにする”ってことは、思いついたことを他人が理解、実行できるレベルまで、わかりやすくして説明できる能力ができ、業務を委譲できる。つまり、自分の手から、放して、新たな創作をすることができる。だとか、複雑なものを、単純化して、プロセスに落としこむことができる。そして、それを任したら、やってもらえる人がついている。だとか、そういうことなので、そこそこ有能な人なんじゃないかなと思う。

もちろん、”替えが効かない”はもっともっと広義の意味があるのだけれども。
一方で、”替えの効かない人間”の中で、そうじゃないんだよな。と思って来た代表例として、別に機密でもなんでもない情報やプロセスを、たまたま手に入れた人が、どういう理由か、ガメてしまって、この人がいないとどうにもこうにも。という場面。あるいは、もう他の人にはわからないような複雑すぎる仕組みにしてしまって、任せるしかなくなってしまったという場面。これで、本人は、”私がいないとこの会社/仕事が回らない。私は価値のある人間だ”と思いこんでるパターン。

これ系の人は、残念だけど、職場においては、替えられてしまうタイプ。害あって理無しなので、本当にやめた方がいい。周りは、”あぁ、コイツ、仕事できないやつだな、迷惑なやつだな”って、心の中で、思ってます。そして、周りは、そのことをあなたには言ってくれません。

で、ここからがもう一つの本題。いや、こちらが本題なのかな?
この職場において、替えの効いてしまう人は、本当にfungible(替えが効く)人なのだろうか。答えは、絶対にそんなことはない。例えば、範囲をもっと狭めてみて、コミュニティや、友人や、家族、親子の関係まで考えると、その人は、その人でなければならない存在になる。

人は、みんなnon fungible(替えが効かない)なんだと。どんなに嫌いな人でも、どんなに無能に見える人でも、産んでくれた母親や家族はいるんだよね。
どっかのパクリで
・friendはENDで終わる
・familyはILY(I Love You)で終わる
なんて、書いてあった(気がする。出典わからん。)

迷ったり、悩んだりしたら、まずは身近な人から、笑顔にできるように出来たらいいな。と、そんなことを書いてみました。

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