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Netflix『THE TRUST:A Game of Greed』感想

こんにちは。サバイバル系のリアリティショーを見るのが大好きな莢子です。
私好みの番組、『THE TRUST:A Game of Greed』(日本題『トラストゲーム~選択は"信頼"か"欲望"か~』)のネタバレあり感想です。

※まだ途中の人は閲覧注意です※


どんな作品?

11人の老若男女が、ゲームスタート時から信託という名の賞金を得る権利を持った状態で共同生活がスタートします。
しかし、期間中信頼をゆるがすようなゲームや取引が行われ、彼らは疑心暗鬼になっていきます。

期間中何度も、信託から誰か1人を”排除する”ことができる投票が行われます。割り算がでいる人なら誰でもわかることですが、誰かが排除されれば、賞金の1人当たりの配当額は上がります。

仲間と賞金を分け合うもよし、誰か邪魔者を排除するのもよし。

ゲームは頭脳や体力を使うようなものではないため、70代の女性も参加しています。
このハウスで大事なのは”信頼”。信頼さえされていれば、除名投票をされることはないのです。たったそれだけの簡単なゲームなのに、参加者はどんどん混乱していき、追い詰められていきます。(そしてその様子を見て楽しむ、意地の悪~い番組です。笑)

まずは本編と全然関係ない感想

こういったリアリティショーによくある"参加者たちのインタビューシーン"が、皆ドラマチックな語りで引き込まれました。全員俳優さんですか?笑

また、ファッションが皆「本当に大金が必要なくらい逼迫してるの?」と思ってしまうくらいおしゃれでセンスが良かった。ジェイおばあちゃんとトルは特に。あれはスタイリストさんがついているんですかね?どのくらい私服持ち込みなのかな。トルはメイクも素敵でした。

本編からの莢子の学び

1.信頼とは何か?考えさせられた

この手のリアリティショーは『モグラは誰だ』を先に見ていたので、当初は騙しあいや頭脳戦を期待していたのですが、上記の通りこのゲームにおいて必要なものは”信頼”だけでした。この見えざるルールがシンプルだけど難しい。(あちらは騙しあい上等!だったので番組コンセプトは似ているようで真逆に感じました)

頭がいいとか、お金があるとか、美女だとか、筋肉がある人が強いということはなく、ただ自分の主義を一貫し、誠実であり続ける人が強かった印象でした。序盤脱落したジュエルズはいい人そうに見えたので、彼は最初から職業関連で嘘をつかなければ終盤ではメンバーに信頼されそうな人だったなぁ…。と惜しく思います。


2.敵は常に己の中にいる

人を信頼することは、心の強さなんだな、というのが今回の学びでした。
人を攻撃し、疑心暗鬼になっている参加者に共通するのは「自分に自信がない」「メンタルが安定していない」というような点に思えました。(そしてそれはそのまま私自身の課題なのでひとごとに感じられませんでした。笑)
つまり、自分を不安にさせ、攻撃的にさせているのは自分の心の弱さなのです。
しかし、心が弱い人たちは、「○○さんが△△したせいで私は今こんな不快な思いをしている」「過去に□□されたせいで人を信じられない」といったことを話します。つまり他責がちになります。そのくせ、自分が誰かを傷つけたことには鈍感なのです。

3.性善説と性悪説

農場経営者のブライアンは番組を一貫して性善説で、バーテンダーのウィニーや起業家のジュリーは性悪説を信じているように見えました。
そしてその2組のどちらに軍配が上がったかというと、性善説を信じる者が所属するグループでした。私もどちらかというと人を疑ってかかるタイプなので身につまされる思いでした。

性悪説が完全に間違っているとは思いません。世の中には自分をだまそうとする犯罪者は必ずいるからです。用心は何も悪くない。
だけど、それは時と場合によるのだなと思いました。このハウスは”信頼を構築したほうが有利になる場所”なので、ブライアンの言うように攻撃されたらし返す、くらいでいいのかもしれない。それはそのまま人間関係にも通ずると思います。何か起こるまでは仮初の性善説を信じることも人間関係を構築する上では大事なのだと思いました。

4.幸せになる権利って何?

参加者のブライスを巡るトルとジュリーの発言が印象的でした。「彼は資格がない」
まるで、今まで貧乏だった人は幸せになる権利があり、今まで裕福だった人は蹴落とされてもよい、というような理論です。私はこれが疑問でした。

というのも、仮に今まで貧乏だった人が、今まで裕福だった人を蹴落として大金を手に入れた場合、今度は自分が大金を手にした裕福な人として、また新たに貧乏な人たちから攻撃される口実を作ってしまうからです。これは大きな矛盾だと感じました。

また、第三者である彼女たちがなぜ、ブライスの立場について論じる権利があるのか?参加者は皆公平な立場なはずなのでモヤモヤしました。

まとめ

色々書いたけれど、誰が残るか?という従来のリアリティショーの楽しみではなく、人生とか人間愛の構築に関する示唆を多く得ることができたので、今までのサバイバル系のショーとは違った楽しみ方ができました。

また途中、女性蔑視に関するエピソードがあり、そちらについても色々書きたいことがあったのですが、うまく表現できなさそうだし、繊細な内容なのでいつか気が向いたらにします。ジェイおばあちゃんには正直"BIG QUESTION MARK"です。

シーズン2がもしあったら、1を見た参加者がどう動くのか?きっとシーズン1とは違うかけひきや展開が見られると思うので楽しみです。

ただ、最近見たこの手のサバイバルゲームは韓国Netflixの『悪魔の計略』が頭ひとつ抜けて面白かったのでこの手の作品をもっと見たいなぁと思います。


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