印税とroyalty

昨日、出版した本の印税のことにちょっと触れましたが、そもそも「印税」って「税」がついているから税金のイメージありませんか?払うはずの税金をもらうってのも変だし、それこそ「印税ガッポガポ」なんかになった日にゃ印税に所得税がかかって、tax on tax というおかしな事態に。

調べてみると,wikipediaには次のように書かれておりました。
『税という名称が付いているが、印紙税にちなんだロイヤルティーの一種であり、租税ではない。かつては、書籍の著者が、自分の姓を彫った認印を捺した「検印紙」を書籍に貼り、使われた紙の数に応じて支払われていたが、この支払方法が、印紙税納付に似ている事から使われるようになった。』

印紙税納付に似ていると言われても全くピンと来ないし、こんな紛らわしい用語はさっさと廃止し、日本人の大好きな横文字に何で変えへんのかいなと思いまして、印税は英語で何というのか調べますと、wikipediaにも書かれていた「royalty(ロイヤルティーまたはロイヤリティー)」なんだそうです。

ほう、ほんならロイヤルティーでええがな、と思いましたら、ロイヤルティーにはもう一つあって、これがloyalty(忠誠心)。日本語はRとLの発音を区別しませんから、「ロイヤルティーが高い」なんていうとどっちの「ロイヤルティー」かわからへんようになる。だから使われないのかもしれません。

ちなみに、先日戴冠式のことを書きましたが、royaltyには王位、王族、王権という意味もあるんですな。ラテン語のrex(君主、王侯)がフランス語のroi(王、国王)になり、英語のroyalになったそうです。

王の権利を表すroyaltyは、主権者によって個人、企業に付与された特権、権利も表すようになり、転じて印税や著作権料のような「権利を持つ者に支払う対価」にも使われるようになったのでしょうね。

「印税」は交渉次第で高くなったり低くなったりするようですが、著作権者側からすると何となく率は法律で決まっているかのごとく錯覚してしまいがちで、払う方からすると低くしておいても文句を言われにくいという利点があるのかもしれませんね。

ロイヤリティー多くなくても王位かな。

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