仏陀はなぜ、きのこ死したのか

 仏陀はきのこを食べて死んだとされている。
 いろんな死に方があるが、キリストはものすごく凄惨で痛ましいイメージの中、人類のために受難して、という印象があるが、仏陀は静かに、きのこで死んでいるらしい。
 きのこというのは、よくわからないものだ。どんな専門家でも、突き詰めていくとよくわからないらしい。専門家であればあるほど、わからないと言う。それはなぜ生まれてきたか、とか、なぜ死ぬかとか、そういう本質的だけどわからない問題と似ている。
 だから、きのこを食べる行為というのは、文字通り命がけで、しかも根拠なく信じることを前提にしている。その結果、死んでしまうことはあるとわかっているはずだけど、食べてしまう。
 そして、それは自然なことだ。つまり、仏陀は常に、自然であったということだろう。


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