刀の修復(下級武士隠居老人)

画像1 刀は物を切ってはいけない。 なぜなら、木や竹を切っても傷や曲がりが 出来ます。 数十万の刀が5~6万になっても良いと言う 覚悟でないと切ってはいけません。
画像2 映画のように刀を合わせれば、小さな鉄片が顔や目に飛び散り 顔は血だらけ、目に入れば失明となります。 大きな刃こぼれと曲がりとなり、どんな名刀でも使い物になりません。   刀身は非常に、錆と傷に弱いものです。
画像3 仕入れた刀が、柄、鍔が合ってなく、がたがたであった。 鞘を磨き、鍔を取替え下緒を、太刀結びとする。 独学なのでこの結びが分からなく、少しずつといて頭がこ んがらがって、知恵の輪のよう、やっと習得したのでござった。
画像4 刀身が傷つきやすいので、拵え(こしらえ、外装)の修復を 先にする。   柄が、刀用の長いのが付いていたので、バランスの合うのに 取り替える。
画像5 ばらして、茎(なかご)に合うように削り、あわない目釘穴を 埋める。 合わせて新たに目釘穴を、開ける。
画像6 縁頭をサイズに会うものを選ぶ。 鮫皮のはげを、似たものを選び、修復する。
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画像8 竹の箸を削り、目釘を作る。(木は折れてしまう)
画像9 薄板を切って、ボンドで貼り付け、小刀で少しずつ削り、硬さ を調整、後で、黒く塗っておく。
画像10 拵え(こしらえ)は修復完了。
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画像12 刀身はやや曇っていましたが、傷はなく磨き上げ終了とします。
画像13 このような鞘を修復の時もあります。 木片を当て、外皮を除き、パテをあて、耐水ペーパー、240 400,600,801をかけ、カシュー漆で、下塗り、また耐水ペー パー、400,600,800をかけ、中塗り、またペーパーこれで 仕上げであれば順調でござる。 (1度塗れば乾燥に1日綺麗になるまで数回塗りします。)