[ 今日の出来事 ] No.11

2023年末に南アフリカがイスラエルを訴えた「ガザにおけるジェノサイド条約適用事件」の仮保全措置命令として、ガザ南部ラファでの軍事攻撃を直ちに止めるようICJがイスラエルに対して命じました。

https://www.icj-cij.org/sites/default/files/case-related/192/192-20240524-ord-01-00-en.pdf

しかし、このICJの判決を読み上げられてから数分後、イスラエル軍機はラファ中心部のシャブーラ難民キャンプに複数回の空爆を繰り返しました。近くのクウェート病院にいた活動家はBBCに対して、空爆が激しすぎて救急隊が現場に入れずにいると話しています。イスラエルの主張として、ラファにはハマスの大隊が残っており、それを掃討することが目的だとしています。仮にイスラエルの主張が正しかったとしても、空爆なんてしたら人質まで殺してしまうのではありませんか?どれだけ言い訳を並べても、難民キャンプに複数回も空爆をしても良い理由にはなりません。ICJの判決をガン無視して空爆をおこなうイスラエルの考えが全くもって理解不能です。

5月28日、アイルランド、スペイン、ノルウェーの欧州3か国がパレスチナを国家承認しました。しかし、認めたのはパレスチナ全土ではなくヨルダン川西岸とガザのみとのこと。

NSC(米国家安全保障会議)のカービー報道官は28日、記者団に対しパレスチナのガザ南部ラファの難民キャンプで数十人が死亡した26日の空爆はバイデン米大統領のレッドライン(超えてはならない一線)を超えるものではないと語りました。カービー氏は「大規模な地上作戦は望んでいない。現時点ではそのような状況は目にしていない」と述べ、今回の攻撃で米国の方針は変わるのかとの質問に対し「話すような方針変更はない」今回の攻撃は「偶発的に起こった」ものだと強調しました。数十人が空爆で無惨に殺されているのに、レッドラインを超えていないとは、どういう感覚なのかわかりません。

上智大学の学長がガザの非人道的な状態に対して声明文を出しました。日本の大学学長がこのようなメッセージを出したのは、初めて見ました。他大学もこれに続いて欲しいと願います。

ICCがイスラエル政府首脳の逮捕状を請求したことを受け、アメリカ連邦下院はICC関係者への制裁を可能にする法案を可決しました。

国連は、世界各地の武力紛争がもたらす子どもへの影響を調査し、報告書としてまとめていて、この中で、子どもの権利を著しく侵害した国を指定しリスト化したものを公表しています。その国のひとつとして、イスラエルを新たに指定したことを国連が明らかにしました。これに対してイスラエルは、「イスラエル軍は世界で最も道徳的な軍隊だ」などと強く反発しています。あれだけ子どもを虐殺しておいて、道徳的だと言い切れる精神がそもそも非道徳的だと思います。

ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーが「アラブの人々とムスリムの人々はテロリストではありません。世界は一丸となってイスラエルに立ち向かうべきです。」と世界の指導者たちがガザでの犯罪に加担していることについて非難しました。

パレスチナオリンピック委員会は、2023年10月7日以降300人を超えるアスリートや審判員などが死亡したことを明らかにしました。NHKは「死亡した」と、あたかも事故にでもあったかのように報じていますが、「死亡した」のではなく「殺された」と報じるべきです。どうしていつもいつもイスラエル側の肩を持つような報じ方をするのか、偏向報道も甚だしい。しかし、問題があるのはメディアの偏向報道だけではなく、我々一般人も同様です。BBCの記事で、ニュース報道を敬遠する人が世界的に増えていることが明らかになりました。その理由として「落ち込む」「絶え間なく続く」「退屈だ」などが挙げられています。この調査は、英オックスフォード大学ロイター研究所が調査会社ユーガヴに委託した「デジタル・ニュース・リポート」で、2024年1月から2月にかけ47か国の成人9万4943人を対象に行われました。ニュースに「とても興味がある」あるいは「非常に興味がある」と答えたのは46%で、2017年の63%から減少しており、特にイギリスでは、2015年から半分ほどに減っています。この報告書によると、テレビや印刷物といった古くからのニュース媒体を見る人は、この10年で大きく減ったが、若年層はインターネットやソーシャルメディアでニュースを得る傾向にあるとのこと。イギリスでは、73%がニュースをオンラインで見ると回答しており、テレビは50%、印刷物はわずか14%。一方でニュースを得ている人が多いソーシャルメディアとして、少し前まではFacebookでしたが、最近はTikTokが多く、X(旧Twitter)の利用率を上回っています。ニュースをTikTokで見るイギリス人は13%と、Xを使う10%よりも多い結果。世界全体でも、TikTokを使う人は18〜24歳の若年層でさらに多く、23%となっており、短いニュース動画が最も閲覧されているのだそう。報告書の主著者ニック・ニューマン氏は、「消費者は、使いやすく、幅広い関連コンテンツや興味を引き付けるコンテンツを提供してくれる動画に慣れつつある」と説明しています。このようにニュースを見ない人の増加が世界で問題視されていますが、日本人はニュースを見ないことよりも政治に無関心な層が多すぎることが一番の問題だと個人的には思います。こんなにもSNSで膨大な量の情報を簡単に得られるようになったにも関わらず、政治の話をしている日本人が少なすぎるのです。さらには、選挙にも行かない人だらけという始末。この30年で本当に日本は衰退したなぁと感じます。日本のマスメディアは偏向報道するし、政治家は中抜きばかり、国民は選挙に行かず、政治に無関心。このまま日本はどうなってしまうのか、憂鬱で仕方ありません。

14日、ICCの所長に就任した2024年3月以来初めて日本を訪れた赤根智子所長が、都内の日本記者クラブで記者会見をおこないました。会見内では、パレスチナの現状に触れたのち「ICCが独立した中立公正な裁判所であり、そこでの司法判断は尊重すべきだという空気が各国に広がることが、政治的な圧力に対する抑制になる。それこそが法の支配を標ぼうする日本の役割でもある」と述べ、日本をはじめ各国にICCの活動への理解と支持を訴えました。

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