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#38 陰と陽

私は就職のタイミングで、地元を離れて中部地方に出てきました。

せっかく就職するなら、これから成長が見込まれる会社で、自動車関連の会社。

ただそれだけが就職先を選ぶ基準でした。

親戚も友達も知り合いもいない土地です。



就職をしてからは、ただがむしゃらに働きました。

正直、辞めようと思ったことも数えきれない程あります。

その時に踏みとどまった理由は


「地元に置いてきた両親に顔向けができない」


この思いだけです。


仕事は前例のない業務で「こうやって進めれば良い」というものがありませんでした。

なので、四方八方手探り状態。

失敗をたくさんしながら道を作っていく感覚です。

今では許されないような残業量、休日出勤。
(もちろん、法律の範囲内)

しかし、自分の成長という意味では、とても貴重な経験をさせてもらったと思っています。



一方で私生活はというと、
平日は仕事で一杯一杯。

休日も仕事が気になり、会社に行ったり、
家でゲームをしたり。



こうして振り返ってみると、
仕事では主体的に動いているように見えて
与えられたミッションが前提にあっての行動。

つまり、0から1のところは会社がつくってくれていました。


休日は、散歩をしたり、ゲームをしたりで
その一瞬をみると主体的かもしれませんが、
中長期的に見た時に自分が何をしたいのか
どうなりたいのかという問いに対しては
主体的な回答は出来ませんでした。

ここでも、自分の人生として、
0から1のところが作れていませんでした。



その結果、今住んでいる中部地方では
仕事に関する友達以外は、友達はいません。

ゼロです。

そんな自分の陰の部分に薄々気付いていながらも
直視しようとせず、過ごしていました。



自分はどうしたいのか、
どんな人生の物語をかきたいのか、
ようやく向き合えたのが2年前です。



私の信念:
「主体的に、自覚的に生きる
 自分の人生の主人公は自分
 誰かのせいにする事なく、自分で決める

 未来の自分を信じて
 自らの悦(よろこ)びに気付き、過ごし、
 周りの人たちの悦びを増やすと共に
 後悔の無いよう 生きる」



たどり着いた信念に基づき、
自分の"好き"と"得意"をかけ合わせて
人生の行く先がようやく見えてきました。



私の人生をかけたスローガン:
「夜空を通じて、みんなで幸せに」



好きな星と宇宙を通じて
幸せな時間を提供出来るようになればと思い、
今年、「みえ星空環境案内人養成講座」を受けました。

この申し込みをするのにもかなり勇気が必要でした。

本当に自分が情けなくなるくらい。

実際、講座の1回目では、誰にも声をかけることが出来ませんでした。

これが本当の自分。。

2回目、3回目となるうちにようやく少しずつ話せるようになって来ました。



自分の人生を思い返してみると、
常にスロースターター。

勉強にしろ、仕事にしろ、運動にしろ、
最初は必ずと言っていいほど、出遅れます。

その後、努力と根性で挽回する人生。

ほんと、不器用だなぁと思います。



そして昨日、
星空案内人の実技試験が行われました。

実技試験は3科目:

「星座を見つけよう」
 実際の夜空で、星座や惑星を指し示すことが出来るかが問われます

「望遠鏡を使ってみよう」
 望遠鏡の組み立てから調整、天体の導入、倍率の変更、片付けまでの一連の流れが出来るか確認されます

「星空案内の実際」
 最大の難関。一般の方を前にした星空案内です。自ら企画書を作成し、何を使って、何をどう伝えるかが問われます


「星座を見つけよう」は無難に出来たかなと思います。

「望遠鏡を使ってみよう」は何とか出来たかなと思います。

一般の方に星空案内をする「星空案内の実際」は、原稿を作ったものの、20%くらい飛ばしてしまいました。。

心配なのは、緊張しすぎて間違ったことを言っていないかということ。

間違ったことを伝えてしまった場合は、
不合格となります。。

一抹の不安はありますが、
後日発表の結果を待つのみです。


それより何より、
一番嬉しかったのは同期の受験者4名と話せたこと。



私がおうし座が一番好きだということ

それに対して「私、おうし座です」と嬉しそうに話してくれたこと

私のおひつじ座はとても見づらいこと

冬の星座が沈んできて、春の星座が登って来たこと

ISSを見たこと

それに対して「スターリンク、綺麗でした」と話してくれたこと

「学校では星好きが周りにいない」と話してくれたこと

おじさんの周りにも星好きはいないと笑ったこと



実技試験の合間に、たくさん話すことが出来ました。


私の星空案内に対しても
「良かったですよ」とか、
一緒に試験を受けた高校生の方からは
「大人の余裕ですね」とか言われて
「余裕なんて無い無い」と全力否定したことも
良い思い出になりました。


プライベートで、家族以外の時間でこんなに楽しかったのはいつぶりだろう。


ようやく人生に光がさしてきた気がします。

陰の時間を長く過ごしてきたからこそ、
陽の時間の喜びを深く感じます。

さぁ、これから挽回の時間

その前に、星空案内人に合格していますように🙏



以下は、星空案内人の実技試験が行われた場所です。

天体望遠鏡のドーム
旧小学校の建物。 鈴鹿峠自然の家



それでは、


  『夜空を通じて みんなで幸せに』


良い星空浴を✨

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