カンにゃ杯個人的な振り返り Round3

 カンにゃ杯が終わって一週間以上経っているのにまだ書き終わっていないので初投稿です。

 最初に、前回の記事を閲覧してくださった皆様、及びスキを押してくださった皆様に感謝いたします。また、コメントをくださったあょ兄貴にも感謝いたします。本当にありがとうございます。でも文字を見るだけで半ギレしないで。

 という訳で、ついにやって来ました悪夢のRound3、頑張って振り返っていきましょう。お相手は邪兄貴、mumi_SaGa兄貴、そしてかのNoral兄貴のお三方。それぞれの印象は以下の通り。いつもながら私の勝手なイメージである点には注意。

邪兄貴:ツリエル姉貴主催の第四回大会にて辛酸を嘗めさせられた、底の知れない強敵。なんかこっちの手を全部読んでくる感じある。
mumi_SaGa兄貴(以下mumi兄貴):直接の対局はあまりしていない?はずなので、実力は未知数。
Noral兄貴:楓兄貴の放送で何回か打ち合った事があり、また時々雀魂の放送を見に行ったりもしていたので割と見知った関係の兄貴。打ち筋は自分と似ているかな?(多分)

 個人的には三回戦で邪兄貴と当たるというシチュエーションには少しトラウマがあるので、ここは気を引き締めなければならない所だと感じた。いやまあ結果としてはそんな事を言っている場合ではなかったか。とりあえず振り返りに入ろう。

親順(敬称略):邪→mumi_SaGa→コールス→Noral
牌譜はこちらから確認できます。(雀魂の牌譜確認画面に飛びます)

東一局

 東一局。初っ端からNoral兄貴が白をポン、私が234sでチー、さらに邪兄貴が3mをポン、mumi兄貴が2pをポン、邪兄貴が5sをポン、と鳴き麻の様相を呈する。
 そんな状況下で最初に放銃したのは私。4mをツモ切りしたら邪兄貴に上がられた。流石にドラの4pカンチャン待ちは良くなかった…が山を見てみるとその後引いたのは5pなのでこれどのみち4m落としてたな?

 いきなり邪兄貴への放銃、やはり邪兄貴は怖い。そう感じた次の局、3巡目という速いペースで私が暗槓。これはいい流れが来てる、と思ったのも束の間、不用意な4mポンをして手を狭めた私が今度はmumi兄貴に放銃。自分で増やしたドラの中を切れなかったばかりに選択ミスを引き起こしてしまった…というかどうやって上がる気だったのか定かではない鳴きだなオイ。まあともかく、これで邪兄貴の親は流れた。でも2900点の放銃した直後に4200点の放銃は痛いです。

東二局

 東二局。この局もやはり鳴き麻が繰り広げられる中、一人門前を維持するNoral兄貴。このあたりはやはり性格が出る。今回の場合、ドラの1mと3mを持っている関係上123mの順子を作って上がりたかったと思われる。逆に鳴いた(私含む)他3人は全員1mを切っているのを見ると、せっかく引いたドラなら使いたいNoral兄貴とドラでも使いづらい1mは切ってしまおうと考える他3人の対比を感じられる。そしてこの局を制したのは、喰い断のみ上がりで親を継続させたmumi兄貴だった。

 次の局では1巡もしないうちに邪兄貴が自風牌の北を鳴く。そして5巡目には既にテンパイ。やはりこの局も鳴き麻なのかと思われたが、以外にもその後鳴きは続かなかった。邪兄貴も一旦テンパイを崩して索子の染め手に掛かろうとしたタイミングで私がリーチ。すかさず染め手の移行をやめて安牌を切る邪兄貴とmumi兄貴。だが現物を持っていないNoral兄貴が読みを違えて私に放銃。9pが河に2枚、7pが手に3枚、8pが手に2枚あった事から8pが比較的安全だと考えたと推測される。リーチタンヤオ赤ドラ裏ドラで満貫。ここまでのマイナスを一気に帳消しに出来た。こうして見るとシャボ待ちは筋や塔子の読みが一切通じない点がやはり厄介だと言える。

東三局

 東三局。私が親であるこの局は絶対に上がりたいところ。だがmumi兄貴が早々に発を鳴き、さらに678s、456sと続けて鳴く。明らかにホンイツで攻める手だ。さらに邪兄貴もドラの白を鳴き、4翻確定の手となる。mumi兄貴はひたすら自分の手を進め、邪兄貴はmumi兄貴の切った索子に合わせにかかる。Noral兄貴もある程度周りを意識はするが手を進める。そんな中私は何故か生牌の2sをツモ切りする割に次の9sは切れずに手を崩す謎ムーブを見せる。いやそれなら2sも切るなよ。そんな謎ムーブをよそにmumi兄貴がツモ。手は…発のみ。染めは見せかけだった。安い手、だがこれで私の親が流れてしまったのが痛い。

東四局

 東四局。mumi兄貴が早速自風牌の西を鳴く。手には対子の中もあり、全体的に配牌は良好だがカンチャンが多い。だがさらに速いのはNoral兄貴だ。なんと4巡目にしてリーチをかけた。発と5sのシャボ待ちでリーチ赤ドラの高め発。安くても早ければ正義を体現したリーチだ。しかもその早さに似合わずシャボ待ちで待ちの広さもある。ここで放銃したのは邪兄貴。一度は我慢した発を次の手番で切った所を上がられた。高めの発、さらに裏ドラも乗って満貫に到達。一気に邪兄貴が大ダメージを食らってしまった。スピードの割に殺傷力が高すぎる。

 次の局ではしばらく静かな打牌が続いたが、9巡目で邪兄貴がリーチをかける。皆振らない動きを続けるなか、12巡目で私が邪兄貴の7mで大明槓。安牌3つを使って8000点を取った(当時はそこまで深くは考えてはいなかったが)。その後もひたすら安牌を切り続け流局まで耐え忍ぶ。あと一巡もすれば終わりという所でNoral兄貴が3pを暗槓。一気にアドバンテージを稼いだ。

 結局誰も振り込むことなく流局。2枚しかないアタリを両方引きながら握り続けたmumi兄貴の判断が光る一局となった。邪兄貴はテンパイ即リーの格言に従ってリーチをしたが、このリーチは悩ましい所である。待ちが中と5mのシャボ待ちだが、中は2枚持ちの1枚切れ、5mは3枚持ちという場面。つまり残り1枚ずつ、合計2枚での弱い待ちだった。中が1枚切れという状況であるため中が出る可能性はあったが、読まれてしまったという点ではこのリーチは失敗だろう。
 だが、このリーチによって他の3人をオリさせる事には成功した。特にNoral兄貴はドラの1mを暗刻で持っていたため、万が一これを使って上がられると手がつけられなくなっていたかもしれない。このNoral兄貴の手を流して自分に親を引き寄せたという点では成功とも言える。当然、可能なら上がって親を回すのが一番だが、こういう脅しの意味合いでかけるリーチもあるという一場面だった。
(これは結果論的な言い方だが、恐らくあそこで邪兄貴がリーチをかけていなかったらmumi兄貴は中をツモ切りして普通に上がっていたかもしれない。)

南一局

 こうして邪兄貴の元に親がやって来た南一局。最初に動いたのは邪兄貴、6巡目に678sをチー。だが手牌にはドラの西が2枚、このままでは無役で上がれそうにないが…?直後にmumi兄貴が出した西もスルー。その後、私が9mをポン。この時点で5対子あり、チートイかトイトイの分岐点だったがトイトイを選択。カンにゃもしたいという欲望が丸見えだが、カンにゃも上がりも出来なければ何の意味もない。案の定、手が全く進められないまま邪兄貴に放銃してしまった。
 ここで注目したいのは邪兄貴の手。6巡目に678mでチーした時点では無役だった手牌に、見事な鳴き三色が出来上がっていたのだ。あの時点で上がる役を見定め、後で曲げが効かない鳴きを入れ、実際にその役で上がったというのだ。しかも一般的にはかなり使いづらいドラのオタ風牌をきっちりと活用してである。邪兄貴、やはり強い。

 続く3本場、最初に動いたのはmumi兄貴、678sでチー。直後に邪兄貴が3sをポン。さらに直後mumi兄貴が赤567pでチー。この鳴き合戦の合間に両者テンパイ。あの、まだ4巡目なんですが。だがmumi兄貴は14mの両面待ち、うち1m無役。邪兄貴は7mのカンチャン待ち。どちらも出ないまま局が進むが、Noral兄貴の8pをmumi兄貴がポン。3mを捨てて2mの単騎待ちに切り替えた。そしてその単騎待ちに引っかかったのは当然私である。タンヤオ赤ドラ、2900点の放銃だった。
 「3鳴き直後の待ちは大抵その時に手から出した牌の近くである」というのは今思いついた考えだが、多分一理あると思う。鳴いた後に元々両面待ちで持っていた塔子を崩してテンパイ、というのはよくあることだと思うし。要は、流石に3鳴きした相手の待ちぐらいは読めるようになっとけよと。そう思った。

南二局

 そしてここから、とてもとても長い南二局が始まる。まずは0本場、mumi兄貴が6mをポン、続けて3mをポン。タンヤオを軸にトイトイも狙っていく。鳴いた次の手番でテンパイ、またしても単騎待ちだ。次に動いたのは私、234sでチー。ドラ西の対子を活用するためのホンイツ狙い。捨て牌で既にバレバレだし、mumi兄貴がまた早そうなのでこちらも速度を上げた形だ。
 だがどちらも上がれない。mumi兄貴が索子の染め手を見てか、待ちを3sから2pに切り替え。その3sを私が345sでチー、やっとこちらもテンパイに持ってこれた。まあ待ちが既にmumi兄貴が暗刻で持ってる7sペンチャンだったので当然上がれないのだが。
 そんな私をよそにmumi兄貴がNoral兄貴から7pを大明槓。リンシャンで引いた5sをツモ切りするとそれを私が567sでチー。8sとドラ西のシャボ待ちとなった。…これも上がれなさそうだけど。
 結局、mumi兄貴も私も上がることはなく流局。まあ振り込まなかっただけ万々歳だろう。余談だが、この局の大明槓の瞬間を見逃していた私はmumi兄貴に「これ誰からカンしましたっけ?」などと聞いていた。

 続く1本場、いきなりNoral兄貴の東をmumi兄貴が大明槓。「だからって再現しなくていいから(白目)」とは当時の私の弁である。因みにこの時点で大分頭がフットーしていたため、このあたりから完全に集計ミスを犯している。その節は誠に申し訳ありませんでした…
 話を戻そう。続く3巡目にNoral兄貴がmumi兄貴からヲタ風牌の北をポン。字牌を交換し合うんじゃない。Noral兄貴はこの時点でほぼ索子に染まっていたため、最初からホンイツで攻める気だ。しかも現時点でのドラが4sと2s、Noral兄貴は合計3枚持っている。ここは絶対に上がりたいところ。
 だが6巡目、mumi兄貴が123pでチー。こちらは筒子でのホンイツ狙いだ。さらに直後の私の9pをポン。私と邪兄貴は染め手に挟まる形となった。
 その後、mumi兄貴が234pでチー。とうとう裸単騎となった。この時点で筒子と索子はほぼ現物しか捨てられないような状況となり、非常に苦しい展開となった。そんな中で現物ではないが2枚見えの3pを切る私。…地獄待ちではない。助かった。その勇気を賞してか、直後Noral兄貴がツモ切りした7mで大明槓することができた。その向かいでは8sをツモ切りする邪兄貴、まだ勝負を諦めていない。かくいう私もケイテンには持って行けているが、いつ崩れるか分かったものではない。
 だがこの場がとうとう動く。Noral兄貴が6pを引いてしまったのだ。この時点で完全な生牌、当然切れるわけがない。6pを抱えて既に枯れている西を切った。
 そして今度はmumi兄貴がドラの2sを引く。だがmumi兄貴、ここは攻める。2sをツモ切り。すかさずポンするNoral兄貴。…7sを切った。テンパイは崩れたが、脅しとしてはこれ以上ないだろう。mumi兄貴も流石にこれ以上は攻められない。引いてしまったドラ4sを抱え、ついに7pを切った。
 さあ流局まであとわずか、というところでNoral兄貴が北を加槓。最後のリンシャンで4sを引き、3sを切る。ギリギリで再度テンパイに持っていった。結果として、mumi兄貴は4s単騎待ち、Noral兄貴は6p単騎待ちという完全に待ちがクロスした状態で流局となった。なお両者ともきっちり役は作っていた。こえーよ。
 ちなみに私は途中で8sを引いた時点であっさりケイテンを崩し、既に手を含めて4枚見えて(安牌が確定して)いる暗刻の4pを切ってひたすら逃げた。邪兄貴も同じタイミングで萬子を崩して逃げ切った。

 2連続の流局でもうクタクタだがまだ南二局は続く。2本場。今までとは打って変わって誰も鳴かないまま9巡目、mumi兄貴がリーチ。私は何も考えず5sを出した。はい、放銃です。リーチ一発赤ドラで3翻50符9600点、点棒2つも合わせて10200点。このあたりで完全に心は折れました。何より四暗刻狙えた手で一発放銃ってのがあまりにも痛すぎる…せっかく発を鳴かずに我慢したのに…

 そうして訪れた3本場。内心(早く終わってくれ…)と思いつつ、打っていると、早くも2巡目でmumi兄貴がNoral兄貴の南で大明槓。素点で1位なのにカンにゃポイントも稼ぐつもりか、とやはり内心で思いつつ集計…出来てなかったっけ。ともかく、mumi兄貴はまたしても筒子でのホンイツを狙い、ドラの8mや赤5mを惜しげもなく捨てる。そして中もポンし、上がれば満貫は確定ぐらいの手になった。その隣では、完全に勝負を捨てて加槓狙うマシーンと化した私がヲタ風牌の西をポンしていた。索子の染め手にも出来るが、残りが筒子なので当然捨てられるわけもない。そんな私のちっぽけな葛藤をよそに、既に2枚切れのカンチャン2pを当然のようにツモるmumi兄貴。やめてくれよ…(瀕死)

 mumi兄貴の流れは止まらない。初手4p暗槓を決めるmumi兄貴。3巡目で456sをチー、さっさとタンヤオで上がるつもりらしい。直後には6pをポンし、47mの両面待ちに。だから早すぎるって。
 だが邪兄貴も食い下がる。白をポンし、直後に1pもポン。ドラの2mと4mの対子を持っている事からトイトイをも狙う構えか。私は…ああ、また5対子からポンしてるよ。完全に素点勝負を諦めてカンにゃ狙いに走る男の姿が、そこにあった。
 しかしmumi兄貴、まさかの両面待ちから5pをポンして6m切り、5mの単騎待ちに。さらにその5mも捨てて8mに切り替え、待ちが完全に分からなくなった。とここで私が幸運にも暗刻の7sからさらに7sをツモ、暗槓に成功。これで少しはヤケポンも報われるというものである。(でもそれ鳴き関係なくね?)
 この局も終盤という頃、mumi兄貴が待ちを8mから8pに変える。その8mを私がポン。ドラの2mを切ってトイトイ狙いの4m9sシャボ待ちに向かうも、その2mを邪兄貴にポンされる。
 結局ここも流局。私の待ちの4mと9sはそれぞれ邪兄貴とNoral兄貴に完全に握られ、mumi兄貴の8pに至っては一枚を邪兄貴に持たれた他は2枚も王牌に埋もれていた。

 南二局5本場。早々にNoral兄貴が南をポン。その後、私が中をポン。さらに8mをmumi兄貴がポン。直後にNoral兄貴が9pを大明槓。実に派手な鳴き合戦である。早く終わって欲しい私は123pでチー。だがまだイーシャンテン。8巡目にしてようやくテンパイ。4pと3sのシャボ待ち。
 しばらく動きはなかったが、Noral兄貴が南を加槓。その後、Noral兄貴が1mを引いて暗刻になったところで3sを出し私に放銃。中のみ1300点は2800点。や、やっと南二局が終わった…

 結果として3回の流局、それぞれ1回のツモとロンを経てようやくmumi兄貴の親は流れた。

南三局

 やっと来た南三局。やっと来た親。ここでなんとしても上がりたい。が、ここで最初に動くのはmumi兄貴。123sでチー。自風牌の北を対子で所持、ドラの1sを活用するために後付け上等で攻めにかかる。
 だがNoral兄貴も黙ってはいない。同じく123sでチー、しかしこちらは123での三色を狙う。その後邪兄貴の7sをポン、対子の1mを切ってでも喰い断で親を繋げたい。その1mをNoral兄貴が123mでチー。パーツを着々と集める。直後、邪兄貴の8mをポン。3pのペンチャン待ちで上がるつもりだ。
 私も一手遅れてテンパイ。7m7sのシャボ待ち、タンヤオのみ。完全に親を繋げるための手だ。しかもどちらも1枚ずつ邪兄貴の捨て牌にある。7sに至っては残りの1枚が王牌で眠っている。どうして…
 
mumi兄貴は今度は789pでチー。とにかく面子を集める。北はまだ対子。残りはまだ山に埋まっている。そしてこのチーでツモ順がずれた事が幸いしてNoral兄貴が3pをツモ、三色ドラ赤ドラで4000点。そしてついにラス親と流れを手にしたのだ。
 …私の親、どっちも上がれずに流れたんですがそれは。

南四局

 とうとうオーラス南四局。(やっと終わるのか、この卓が…)いいえ、まだ続きます。

この時点での各自の点数は以下の通り。

mumi兄貴:85300点
Noral兄貴:47300点
邪兄貴:39700点
コールス:27700点

 圧倒的なリードを保つmumi兄貴、自分で上がるか誰かに振り込んででもとにかく早く終わらせたいところ。Noral兄貴、ラス親の最後のチャンスにかけて逆転を狙う。差は38000点、果たして逆転できるか。邪兄貴、1位は無理でも2位との差は7600点、頑張れば覆せる。私は…いや、忘れてくれ。冷静に見れば3位くらいは狙えたかも知れないが当時の私にそんな事を考える余裕はなかったのだ。

 誰も鳴かないまま時間が過ぎていく中、最初にテンパイになったのは邪兄貴。このままでも14pの両面待ち、平和で上がれる。だがここはリーチしない。567の三色が狙えそうなのでもう少し様子見してるっぽい。一方私は途中までいい感じに牌を集めていたのに途中から捨て牌の全部が全部裏目に出続ける。いじめか。まあそもそも適当に上がった所でどうしようもない点差なのだが。そしてなんで一度スルーした9sをポンする。それなら最初からポンして加槓ワンチャン狙え。駄目だ、完全に頭がイカれてやがる…  途中mumi兄貴が1pを出すが邪兄貴これをスルー。あくまで2位を狙う姿勢だ。しかしNoral兄貴がリーチをかける。邪兄貴は即座にツモ切りリーチでおっかけに出る。mumi兄貴はNoral兄貴から5sをポン、とにかく上がってオーラスを打ち切りたい。更に邪兄貴から8sをポン。テンパイにはできず、だが海底・河底を回避する。
 結局どちらも上がれず流局。だがこれでNoral兄貴の親は続く。実質邪兄貴のリー棒を奪えたようなもんである。

 南四局1本場。mumi兄貴はチートイを狙い、123pのイーペーも狙える手牌。途中で対子の9pを崩し、揃いやすい両面待ちに切り替える。邪兄貴は萬子のホンイツを狙い、あわよくばイッツーも見る。私は…駄目だ、この手では点差は覆らない。諦めよう。
 しばらく鳴きの無いまま進んでいったが、ついにNoral兄貴がリーチ。4mのカンチャン待ちだがとにかく上がるか流局で親を続けたい。途中私がテンパイになったが、この手では逆転はおろか3位への浮上すら無理です。諦めなさい。しかも完全な順子手なのでカンにゃチャンスも皆無です。なおさら諦めなさい。
 結局Noral兄貴が4mをツモ。裏ドラも乗って6000点、強気のリーチが功を奏し徐々にmumi兄貴との差を縮める。私の格差は更に広がる。

 南四局2本場。皆静かに手を進めようとするが中々集まらない。ここでリーチをかけたのはNoral兄貴。実に10巡目でのリーチだ。待ちは69pの両面待ち、6pはドラ。流石に6pは出ないだろうと思われたが次の手番で6pパッツモ。これが…流れを掴んだ者の強さか…

 南四局、3本場。この時点でmumi兄貴が78900点、Noral兄貴が64500点。その差は14400点。とうとう逆転が見えてきた。私と邪兄貴は完全に傍観者と化していた。
 Noral兄貴に振り込みたくないからか、誰も鳴きをしない。そんな中でも既に勝負を捨てた私は加槓狙いのポンを未だに続けていた。それが後に衝撃の結果をもたらすとも知らずに…(いや、そこは直接の原因ではないのだが)
 だがここでmumi兄貴が234mでチー。牌が揃ってきたので喰い断でも何でも良いから上がる狙い。さらにNoral兄貴の4sをポン。とうとうmumi兄貴がテンパイに。25pのノベタン待ち、ここで絶対に喰い断で終わらせてやるという意志を感じる。
 このままmumi兄貴が上がって終わるのか。…いや、違う。mumi兄貴が鳴いてテンパイにしたのと同時にNoral兄貴もテンパイになっていたのだ。しかもそれは…そう、あの四暗刻のテンパイだった。1mと9pのシャボ待ち、ツモれば四暗刻。まさしく逆転のチャンスを、今手に握ったのだ。
 そんな事は露も知らない私は脳死でmumi兄貴の8sをポン。お前…もしかしてまだ自分が死なないとでも思っているんじゃないかね?(by戸愚呂弟)

 ―――そして、事は起きた。もはや思考力も気力もなくなった私がスッと出した9p。Noral兄貴は、それを見てすかさず―――ロン。対々和、三暗刻、ドラ3。計7翻、跳満―18000点。

  ―――83400点。mumi兄貴の78900点を4500点上回り、Noral兄貴は、頂に―――ついに到達したのだ。

 終わった。オーラスが、3回戦が、トップ争いが、この大会が―――あと私が。

終局

 もはや、何も言うまい。「ああ、やっと終わった」それだけで良いんだ。

A卓Round3の結果は以下の通り。

画像1

 みんなしてカンにゃポイントを荒稼ぎしているが、一番荒稼ぎしているのがNoral兄貴なのは流石の貫禄と言える。唯一邪兄貴だけは全くカンにゃチャンスに恵まれなかった。こればかりは運が絡むゆえ、仕方ない事だと思う。
 因みに、この卓の私が1戦における素点ワーストワンです。おめでとう!めでたくねえよ!

 とにかく南場での荒れようが凄まじかった。mumi兄貴は6連荘で膨大な点数を稼ぎ、それをNoral兄貴がオーラスで追いついて逆転までしてみせるというとてつもないスケールの南場だった。私はただしゃぶり尽くされるだけだった。この長さで1回しか放銃していない邪兄貴もすごいと思う。比較対象として挙げると、私は6回放銃しました。

 あまりにも長すぎて総括とか出来なさそうだが、とにかくmumi兄貴とNoral兄貴の攻めが凄まじい卓だった。邪兄貴も鉄壁の守りを見せたが、いかんせん攻め手に欠けていた。というより私が点棒を吸われまくっていたのが原因なのだが。

最終結果

 というわけで、最終成績は以下の通り。

画像2

 はい、見事にRound1・Round2の貯金をRound3で切り崩しましたね。特に素点では完全に収支がマイナスなのが痛すぎる。カンにゃポイントを稼げたのがせめてもの幸いか。途中までは良かったのに最終的にはぱっとしない成績になってしまった。

 今回こうして初めて振り返り記事を書いて見たわけだが、実は自分の対局をきちんと見返したのも初めてである。そんなわけで今回見直して見て分かった自分の欠点をいくつか上げていく。

1.相手の手を読む能力に欠けている
流石に捨て牌からある程度安牌や待ちを読めるようにはしたいところ。リーチ牌の周囲は当然、リーチの2,3巡前までの牌にも気を払う必要はあるだろう。あとは鳴き直後の捨て牌もやはり気にかけるべきか。特に2鳴き、3鳴き直後は既にテンパイの可能性が高い分特に見ておくべきだろう。
また、出来れば手に防御用の牌を置いておきたい。手を作る上で不要な牌を切るのは当然必要な事だが、どの形で上がるのかをイメージしておいて、柔軟に切る牌を変えていきたいところ。

2.安易に鳴きすぎ
役牌をすぐ鳴くのはやはりあまり良くない。出来れば1枚目は見逃して2枚目で鳴くように心がけたい。当然高めの手が出来ているなら鳴くのもありだが。とにかく、鳴くことは自分の手の内を晒す事と防御力を下げる事を念頭に入れたい。ただ、逆に鳴くことで自分の手を見せる戦法もある。高めの手をわざと見せることで相手の動きを鈍らせる、鳴きで自分の手を見せかけて裏をかく、などが考えられる。状況に応じて戦法を使い分けたいところ。

 こうして見ると、まだまだ初心者の域を脱していないなぁと感じてしまう。金の間でも基本ボロボロで、勝ってる時は大体配牌が良い時な気がするので、やはり配牌が悪い時にどう打つかが重要だと思う。結局は地力が物を言うのだが。

最後に

 大分長いこと反省会をやってしまいましたが、カンにゃ杯を完走した感想は、とっても楽しかった。この一言に尽きます。なんだかんだ言って本気で勝ち負けを考えつつ、負けてもペナルティのないこういう大会は自分の全力を出せる感じがあってとても良かったです。
 記事を書くのもなんだかんだ言って楽しかったです。見ていて面白い展開や思わず驚いてしまうような一手がたくさんあって、書く側としてもとても楽しく見させていただきました。

 これにて私のカンにゃ杯に関する記事は全て終わりとさせていただきます。ここまで記事を読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。過去のRound1、Round2の記事も含めて全て読んでくださった方がもしおられましたら、嬉しい限りです。

 最後に、カンにゃ杯発案者のあょ兄貴、カンにゃ杯運営のyngm氏こと楓兄貴、私と一緒に集計係を手伝ってくださったワディ兄貴と音響戦士兄貴、カンにゃ杯に私と一緒に参加し、楽しんでくださった皆様。本当にありがとうございました!

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