カンにゃ杯個人的な振り返り Round2

 記事も書かずにダラダラしてたら次の大会始まりそうなので初投稿です。とりあえず書かねば…

 記事の内容に入る前に謝辞を述べます。前回のRound1振り返り記事を拝読してくださった皆様、及びスキを押してくださった皆様、カンにゃ杯まとめをフォローしてくださったNoral兄貴、Twitterにて私の前回記事、及びカンにゃ杯まとめを紹介してくださった楓兄貴。
 本当にありがとうございます。おかげでなんとかモチベーションが保てています。(その割にはケツぶっ叩かれるまで書いてなかったな?)

 という訳で今回はRound2の振り返り。お相手は葵三兄貴、ガンバルガス兄貴、そして我らが(我らがって何だよ)あょ兄貴の三人。それぞれの印象は以下の通り。前回も書いたが、あくまで私のイメージなので注意。

葵三兄貴:第四回大会第三戦での爆発力が記憶に新しい。間違いなく実力者。
ガンバルガス兄貴:恐らく初めて対局する相手(過去に戦った事あったらごめんなさい)。実力は未知数。
あょ兄貴:ねりものコミュのマスコット。以前友人戦で点棒しゃぶり尽くした事を忘れたとは言わさんぞ。

 Round1に引き続き、強豪が一人、未知数が一人、よく知っている相手が一人となった。Round1での勝利に続き、Round2でも良い流れを維持したいところ。

※親順(敬称略):あょ→コールス→葵三→ガンバルガス
牌譜はこちらから確認できます。(雀魂の牌譜確認画面に飛びます)

東一局

 東一局。5巡目にしてテンパイだが、役無しで7pカンチャン待ちなのでリーチせず。この時点で葵三兄貴がドラの9mを対子で持ち、他の牌も引ければ面子に出来る形となっている。ガンバルガス兄貴はやっと中が暗刻に到達。5sも赤ありで対子だが他があまり芳しくない。あょ兄貴は1m、2p、1sの対子でタンヤオにもトイトイにもシフトしづらい、なんとも動かしづらい手。そして6巡目、8pを引いたので待ちを変えてリーチ。8p9sのシャボ待ち、役無しは変わらず。
 そんな中ガンバルガス兄貴が678mでチー。手には赤入り5sの対子と同じく赤入り5mの対子、ここは攻めたいと判断か。反対にあょ兄貴と葵三兄貴は現物を捨てて防御の姿勢を見せる。というかあょ兄貴、本当に待ちを次々と掴まされている…
 15巡目、ここまで手を進めてきたガンバルガス兄貴だが、ここまで1枚も出てきていない、ずっと持っている東を切れず暗刻の中を崩す。中赤ドラ2で5s7pのシャボ待ちにも出来たがここでオリを選択。なおこの時点で東は誰も持っておらず、山の奥深くに2枚と王牌に1枚だった。続く16巡目で東を引くガンバルガス兄貴。ここは幸いだっただろう。
 結局、6pと9sはどちらも相手に握られ続け流局。当たりを3枚も引いて振り込まなかったあょ兄貴は素直にすごい。因みにガンバルガス兄貴の待ちの可能性があった5sや7pも出なかった。

 あょ兄貴は親が流れたもののうまく振り込みを回避、私はリーチで-1000点、罰符で+3000点。ガンバルガス兄貴は攻めきれず、葵三兄貴は予定通りの防御に成功した。

東二局

 東二局。早速ガンバルガス兄貴が南をポン。手がほぼ萬子なのでホンイツで速攻をかける算段だろう。次に葵三兄貴が発をポン。こちらも手が早そう。そしてガンバルガス兄貴が今度は9mをポン。この鳴きと捨て牌でホンイツに気づくべきだったが当時の私は気づけず。のんきに1pをポン。この時点でドラ中を対子で持っていたので後付けする気だったのだがうまくいかなかった。結局中を引けないまま7巡目、引いてきた邪魔な7mをツモ切りしてガンバルガス兄貴に放銃。赤ドラホンイツで3翻、3900点+1300点。自分の手牌に夢中で相手が見えていない、あまり良くない鳴きをする…いきなり私の悪癖が出てしまった。一回目。

東三局

 東三局。配牌時点で1m1p112344s東東白発中中とかなりヤバい葵三兄貴。早速東をポン。1mと1pを捨てて染め手となった。さらに続けて中をポン。速度を求めて白を捨てた。4巡目、葵三兄貴があっさりテンパイ、中ダブ東ホンイツで5翻、12000点。この早さからは想定できないレベルの高さだ。25sの両面待ちというのも強い。発を捨てたところをガンバルガス兄貴がポン。だが5巡目、ガンバルガス兄貴が2sを出してしまい葵三兄貴に放銃してしまった。

東三局 一本場

 東三局一本場。しばらく動きはなかったが7巡目に葵三兄貴が8pをポン。手には東、ドラ7s、1pの対子。トイトイを視野に入れつつ東で上がってもドラが強い手だ。この時点でガンバルガス兄貴はピンズの染め手、運が良ければイッツーも狙える。あょ兄貴はとりあえずタンヤオ狙い、そこはかとなく順子にも刻子にもなりそうな牌が集まっている。私は萬子があと4mでイッツーになりそう、他もアタマや塔子にできそうな感じがある。
 9巡目、ガンバルガス兄貴が234pでチー。さらにホンイツを目指すがイッツーは諦めか。同巡に私がとうとう4mを引いて南切りリーチ、58sの両面待ち。リーピンイッツードラ、満貫確定で跳満も狙える。これに対し葵三兄貴が1pを崩すも上がりは諦めず、しかもドラ7sが暗刻に。ガンバルガス兄貴は少し攻めるも、また生牌の東を切れず既に通った赤5pを捨てる。あょ兄貴は当たりを引きつつも防御に徹する。
 13巡目、葵三兄貴が私の5mをチーして345mに、現物の4sを切って東とドラ7sのシャボ待ち(但し7s役無し)に。安牌を切りつつのテンパイだが、上がれば東ドラ3のでかい手だ。

 結果は流局。私と葵三兄貴の当たりをあょ兄貴とガンバルガス兄貴がきっちり握りきった形となった。こういう時に守りきれる人はやはり強い。

東三局 二本場

 東三局二本場。葵三兄貴の親が続く。3巡目、葵三兄貴の北を私がポン。役牌はとりあえず鳴くのが流儀である。そして6巡目、8m切りの7m単騎待ちテンパイ。役は北のみ。9巡目、7mを切って待ちを36sのノベタンに切り替え。というところで葵三兄貴リーチ。4s切りの36m発3面待ち、リーチ赤ドラの高め発。相変わらず防戦を強いられるあょ兄貴、ガンバルガス兄貴。だがガンバルガス兄貴は手が1刻子4対子、少し攻める。私は変わらずツモ切りしてノベタン維持…と行きたかったがここで生牌の1pを引き、現物の8pを切ってオリる。
 11巡目、葵三兄貴の2pをガンバルガス兄貴がポン。トイトイで勝負に出る姿勢を見せる。12巡目、ここで私が謎行動。同巡で通った赤5mを捨てればいいのに何故か手に残して2mを切り、順子を崩す。なんで?いやそっちも葵三兄貴の現物だからいいっちゃいいけどさ。まさかまだ上がれる気でいたのだろうか。
 
そんな謎行動を尻目にガンバルガス兄貴がついに2sの対子を崩す。生牌の3pは切れず、現物の2sを切った形だ。緊張の中、葵三兄貴がついに6mをツモ。リーチ門前赤ドラで6000点+2600点。さらに大きく稼いだ。

 この時点で葵三兄貴が70100点。私が46100点、あょ兄貴が45300点、ガンバルガス兄貴はかなり削られ38500点。明らかに葵三兄貴の独擅場だ。…ここまでは。
 
そう、「ここまでは」。先に言ってしまうと、この後葵三兄貴は一度も上がれなかった。この勢いが果たしてどうなるのか、続きを見てみよう。

東三局 三本場

 東三局三本場。葵三兄貴がやはり早い、5巡目に5mでリーチ。36p待ち、リーチ平和ドラ赤ドラで4翻。だからでかいって!
 このままではまた葵三兄貴が上がってしまう、そうなればもう点差は埋めきれるかも怪しくなる…その時。7巡目、偶然にも私もリーチできる手に。47m両面待ちのリーチ平和ドラ2…葵三兄貴のリーチ牌が5m…出るか…?行くか…?振らないか…?

ええい、ままよ!既に通った1pでリーチをかけた、次の瞬間…!

葵三兄貴が7mを引き、ツモ切り。ロン!リーチ一発平和ドラ2、8000点+2900点。葵三兄貴の流れを止めた瞬間だった。

 いつもは返り討ちに会う攻めの一手が功を奏した展開だった。もしここが取れていなければ葵三兄貴の流れに飲み込まれていただろう。まあこういう成功体験は得てして後の致命傷になるのだが。

東四局

 ようやく東三局が終わり、東四局。親のガンバルガス兄貴が萬子がイッツー一歩手前、残り8mというかなりの好配牌、他3人は普通。しばらくは鳴きもなく巡が進む。ガンバルガス兄貴はやはりというか、捨て牌が索子ばかりで染め手を匂わせている。対局中は全く気づいていなかったが。
 7巡目、葵三兄貴の9pを私がポン。当時の私が何を考えていたのか全く分からないポンだった。これでどうやって上がるつもりだお前。
 意味不明な私の鳴きは置いといて9巡目。ガンバルガス兄貴がリーチ。リーチ牌は4p、369mの3面待ち。定番の高めイッツー平和の構えだ(今回は5pの赤ドラも乗る)。そして10巡目、あょ兄貴がガンバルガス兄貴の現物である3sでおっかけリーチ、待ちは69mの両面待ち。なんとガンバルガス兄貴とオナテンである。役もリーチ平和ドラ1と悪くない。だがこの同巡、葵三兄貴までもが追っかけリーチをかける。3人に勝てるわけ無いだろ!リーチ牌はやはりガンバルガス兄貴の現物である4p、待ちは14mの両面待ち。こちらはリーチ一盃口。私は当然ビビってベタオリにかかる。だがさっき9pを鳴いたせいで選択肢が少ないぞ。ホント何やってるんだ…
 その後も逃げ続ける私。上がれない3人。だが15巡目、何を捨てれば良いのか分からずとうとう9mを捨ててしまう。葵三兄貴の現物だからとりあえず選んだのだが、明らかに全員捨て牌が筒子・索子に偏ってますよね?当然当時の私には見えていなかったが。
 待ってましたとばかりにガンバルガス兄貴とあょ兄貴がダブロン。それぞれリーチ赤ドラとリーチ平和ドラ、それぞれ3900点。ガンバルガス兄貴はそれに加えてリー棒3本を一気にかっさらった。まとめて二回目、三回目。

(知らなかったけど、こういう時のリー棒って親に近い方が全取りって事で良いのかな?)

東四局 一本場

 東四局一本場。少しの間静かに場は進み、4巡目。葵三兄貴が6pツモ切り、それをガンバルガス兄貴が678pでチー。親を維持するために喰い断の構えと思われる。そこからしばらく動きのないまま局が進む。この間はツモ切りが多く、全員手を進められていないのが見て取れる。
 そして11巡目。私が678pでチー。偶然にもガンバルガス兄貴と鳴きが一致した(今回は7pチーだが)。こちらもタンヤオ狙いだが、赤ドラ2つというアドバンテージが有る。そして4pを切ってテンパイ。4mのカンチャン待ち、タンヤオ赤ドラ2の構えだ。だがその4pをあょ兄貴がポン。手牌を見るに…こっちも喰い断。みんな喰い断じゃないか。その直後に切った8mを今度はガンバルガス兄貴がポン。なぜ逆順に進んでいく。
 流石にこれ以上の鳴きは続かず、そのまま進んで14巡目。葵三兄貴が1mでリーチ。568mの変則三面待ち、リーチ高め平和。やはり攻めの姿勢を崩さない葵三兄貴。そんな葵三兄貴をよそに6mを引いた私は3mを切って47mの両面待ちに変える。少し後、あょ兄貴もとうとうテンパイ。147m待ちのフリテンかつ1m無役、タンヤオドラ赤ドラと中々の強さ。さらに、直後にガンバルガス兄貴の出した5pをあょ兄貴が大明槓。この卓初めてのカンにゃとなった。
 今回ここまでカンにゃが出なかったのは、恐らく葵三兄貴の攻めが強かったために暗刻の維持が出来なかった事と、この卓の雀士が鳴き主体である事が原因と考えられる。鳴きを主体にすると意外とカンにゃがしづらいのだ。
 閑話休題。さらにドラの5mを引いたあょ兄貴は2mと交換し、47mの両面待ちに切り替えた。こうして3人が萬子の両面待ち以上でテンパイとなったが、誰も上がれずに流局。それも当然といえば当然である。待ちが全てそれぞれの面子・捨牌・王牌で埋まっていたからだ。

南一局

 場風が変わり南一局。場が動いたのは6巡目、葵三兄貴の2sを私がポン。この時点で1暗刻4対子だったので鳴いてトイトイを目指す。9巡目、ガンバルガス兄貴の1sを続けてポン。中を出してテンパイに。7m4pのシャボ待ちでトイトイのみ。攻めた割には安い役だな…せめて3翻は欲しいところだぞ。
 11巡目、ガンバルガス兄貴が6pリーチ。147mの三面待ちでリーチ平和の手だ。あれ…?この卓平和とか両面待ちとか多くない…?
 
だが同巡、私が1sを引いたので加槓。嶺上牌は…赤5s。えぇ…と思いつつ捨てた。一応ガンバルガス兄貴とあょ兄貴の捨て牌の筋だが怖い事には変わりないのだ。その後も攻めのために生牌を切っていく。攻めと言ってもたった2翻だが。そして16巡目、葵三兄貴が北で暗槓。その後は誰も上がれないまま2連続での流局となった。リー棒が2本、点棒が3本残って次の局へ。

南二局

 南二局。7巡目であょ兄貴の2mを私がポン。この時点で5sの暗刻と8s中の対子、そして568p。8pはドラだ。既にイーシャンテン、もう少し集まれば上がれそうな雰囲気はある。次の手番で6pを引き、5pを切る。またトイトイになりそうだ。だがあょ兄貴やガンバルガス兄貴もイーシャンテン、速度は負けていない。少し遅れて葵三兄貴もイーシャンテンとなった。
 11巡目、1枚見えの発を引いた私は8pを切った。トイトイを狙うなら単騎の8pはいらないという判断だ。直後、私が引いたのは8p。来るなら来るって言って下さいよー。仕方ないのでもう一度8pを切る。私がドラに翻弄されている横で葵三兄貴が3pリーチ。7sペンチャン待ち、リーチ赤ドラ2で攻めてきた。現状トップである都合上、他家をオリに向かわせれば目的は達成したようなもの、だからこそリーチをかけたのだろう。事実、あょ兄貴はイーシャンテンを崩して対子の西を切った。そんな中でも、もう親の残っていない私は攻めた。
 15巡目、葵三兄貴の中をポン。安牌をなくしてでも上がりに行く。2pを切って6p8sシャボ待ち、中トイトイのテンパイに。だがここでガンバルガス兄貴が4mで追っかけリーチをかける。8sカンチャン待ち、リーチ赤ドラ。現状最下位のガンバルガス兄貴、まだ親が残っているもののここで攻めに出た。あょ兄貴は変わらず手を崩して安牌を切る。その後も私は生牌を切り続けた。
 そして18巡目、そろそろ流局になりそうというタイミングで葵三兄貴が6pを出し、私がロン。3翻40符で7700点、そこに溜まりに溜まったリー棒4000点と点棒900点が加わって12600点のプラスとなった。私が一気に他を離してトップに、葵三兄貴は400点差で2位に踏みとどまった。

南二局 四本場

 南二局、続いて四本場。7巡目、私はガンバルガス兄貴の発をポン。手にはドラ3sと赤5s、4sを引いて活用したいところ。直後に出した2pを葵三兄貴が234pでチー。喰い断の構えだが、手にはドラ3sが2枚。しかも2334567sと持っているため、かなり使いやすいに違いない。
 8巡目、あょ兄貴の3pを345pでチー。8mを出して4sカンチャン待ちでのテンパイ。早いながらも発ドラ赤ドラでそれなりの上がりを狙える。だが直後に葵三兄貴もテンパイ。だが既に2枚持っているドラ3sの単騎待ち、これで上がるのは相当難しいだろう。ガンバルガス兄貴は次々と対子を手に揃え、七対子の構えを取る。
 12巡目、既に対子の1sを引く。3sか5sの単騎待ちにすることも出来たがここはスルー。もしここで3sを出していたら大打撃だっただけに運が良かったと言うべきか。そして同巡、ガンバルガス兄貴があょ兄貴の2mをポン。チートイではなくトイトイを狙う。さらに直後のあょ兄貴の8mをもポン。完全にトイトイへ舵を切る。最悪タンヤオで上がれるのもポイント。
 13巡目、ガンバルガス兄貴の手牌が4455m4p66sの所に3mをツモ。4pを切り、36mの両面待ちに。タンヤオのみだがテンパイとなった。直後、私は今度は5sをツモ。1s5sのシャボ待ちは既にフリテンのため見送り、1sを切って2sに待ちを変える事もでき、2sも4sも1枚見えという状況だったが結局は待ちを変えずツモ切りをした。
 16巡目、引いてきた6mをツモ切り、ガンバルガス兄貴に放銃。タンヤオのみで1000点、役こそ安いが積み上がった点棒1200点が地味に痛い。しかもこれで親が完全に終了してしまった。点そのものよりも親流れが痛い放銃となった。四回目。

南三局

 南三局。親は再び葵三兄貴へ。3巡目、今の時点でイーシャンテン、ドラ5mと赤5sも有効に使えるかなり良い手牌。ここで私の2pを葵三兄貴が234pでチー。捨て牌と合わせてみても明らかに染め手の構えだ。多分当時の自分はまだ分かっていないが。直後、葵三兄貴がガンバルガス兄貴の白をポン。染め手の方向性は変えないながら、既に2枚切れの東を出した。ガンバルガス兄貴も合わせて東を出し、東が完全に枯れた。
 8巡目、あょ兄貴の7mを567mでチー、7sを出してテンパイ。5p2sのシャボ待ちで発ドラ赤ドラと待ちも役も悪くない手だ。9巡目、6pをツモ。ここで5pを切って47pの両面待ちにすることも出来たが、シャボ待ちの方が良い気がしたので6pをツモ切りした。これを葵三兄貴が4赤56pでチー。ここで流石に葵三兄貴がヤバい事に気づく。葵三兄貴は残りの5sを切ってテンパイ、58pの両面待ち、白ホンイツ赤ドラで4翻確定の恐ろしい手だ。
 13巡目、4pを引くも変わらずツモ切り。もしここで5pを切っていたら死んでいた。

 ここで少し「もしも」の話を挟んでみる。「9巡目の6pツモで5pを切っていたらどうなっていたか」だ。
 葵三兄貴はその時点で4赤567pと持っていた。現実ではツモ切りされた6pを4赤56pでチーしていたが、もしここで5pを切っていたら?恐らくだが、葵三兄貴は567pでチーしていたのではないだろうか。そうなると残りの手牌は4赤599p5s。当然この場合でも5sを切り、待ちは36pになっていただろう。
 だがこの「もしも」の重要な点はそこではない。私の待ちの方である。もし5p2sのシャボ待ちではなく、47pの両面待ちだったらどうなっていたか。答えは「13巡目で私が4pツモで上がっていた」である。3翻30符(多分合ってるはず)で3900点。葵三兄貴の親も流れる。いいこと尽くめだ。

 しかし実際はそうならなかった。そして、それが最終的にはより良い結果に繋がったのである。それはなぜか。現実で私が4pをツモ切りした直後、葵三兄貴が発をツモ切り、それを私が大明槓したからである。「もしも」では3900点にとどまったプラスが、その直後に存在したカンにゃポイントでは8000点ものプラスになったのだ。
 麻雀には得てしてこういう「もしも」の選択が存在する。そして、その選択によって、時には幸運を手にし、時には絶望へと突き落とされる。麻雀の強い人は、常に最大限正しい選択を選び続けられる人なのだろうと私は思う。

 失礼、振り返り中だと言うのに唐突なポエムを披露してしまった。話を戻そう。14巡目、葵三兄貴の発を大明槓。ドラは1mなので双方影響なし。15巡目、とうとう8pを引いてしまう。流石にこれは出せない、対子の2sを崩した。続く16巡目、もう片方の2sを捨てる。そして17巡目、7pを引く。当然切れない。さっき引いた3mを代わりに捨てた。
 ロンにゃ!それはあょ兄貴だった。安牌を捨てている裏できっちりテンパイしていたのだ。36mの両面待ち、平和ドラの2翻30符で2000点。不意打ちではあったが、大明槓でカンにゃポイントを稼いだのだし、葵三兄貴に振り込むよりはマシだと割り切った。五回目。

南四局

 オーラス、南四局。ここで各自の点数を見てみよう。

コールス:59100点
あょ兄貴:49700点
葵三兄貴:48100点
ガンバルガス兄貴:43100点

 私はここを逃げ切ればトップで終わり。あょ兄貴は2位を維持しつつ、あわよくば大きい上がりで逆転を狙いたい。葵三兄貴、2位のあょ兄貴との差は少し、手堅く上がって2位に滑り込むか、それともトップへの返り咲きを狙うか。ガンバルガス兄貴、最下位のピンチだがラス親のチャンス、物にできるか。

 ついにオーラスが始まった。6巡目、葵三兄貴の2pをポン。ドラ1mと8sが対子のこの状況、加槓の種を作りつつ可能ならドラ込みでのトイトイ、駄目でも喰い断になんとか曲げる算段での鳴き。だが7巡目、あょ兄貴が4sを切ってダマテン。それもそのはず、56sの二面待ちだがタンヤオのみだからである。8巡目、あょ兄貴の8sをポン。だが最後の8sは直後に葵三兄貴が引き、ツモ切り。
 11巡目、葵三兄貴が6sを引き、暗槓。これであょ兄貴の上がりが片方潰された事になる。同時に葵三兄貴はカンにゃポイントで大きくリード。12巡目、あょ兄貴が5sをツモするも見逃しツモ切り。3mと7sが暗刻であるため、カン狙いでの見逃しと思われる。直後、私も5sをツモ切り。
 14巡目、ガンバルガス兄貴が7sを出し、あょ兄貴が大明槓。狙い通りカンにゃポイントを得ることに成功した。その後リンシャンの2sを引くと5sを切って待ちを2s単騎に変えた。直後、私の6pを葵三兄貴が4赤56pでチー。新たに出来たドラ2mの対子があることから、対子系の上がりから既に切った西対子や今手牌にある北対子を切ってのドラ爆タンヤオにシフトしたと思われる。
 15巡目、1mを切って無役テンパイ。3sカンチャン待ち。多分、タンヤオ狙いと見て安牌であろう1mを切りつつケイテン作りたかったのだと思う。そして16巡目、ドラの2mを引いてしまったので葵三兄貴とガンバルガス兄貴の現物である2sを切ったところ、まさかの地獄待ちをしていたあょ兄貴に放銃。タンヤオのみで1300点。この放銃でフィニッシュとなった。六回目。

終局

 最後の局はカンが2回も発生し、流局ギリギリまで打ち続けた末のタンヤオのみ上がりだった。

A卓Round2の結果は以下の通り。

画像1

 自分は普通にトップを取りつつカンにゃポイントもそこそこ稼いでの上々な結果、2位のあょ兄貴はギリギリ原点超えを果たしカンにゃポイントもそこそこ稼げた。葵三兄貴は途中からの振り込みが響いて素点はマイナス、だがカンにゃポイントをかなり稼いであょ兄貴に迫る勢い。ガンバルガス兄貴は何回か上がれたものの、序盤での葵三兄貴へ12000点の振り込みが響いての最下位となった。

 この局はとにかく葵三兄貴が嵐の中心となって荒れる卓となった。Round2における葵三兄貴のリーチ率はなんと38.5%。13局で5回もリーチしたのだ。つまり、少なくともその5局は葵三兄貴を警戒しての対局になったということである。さらに、リーチをしていない局でも鳴きで積極的にホンイツを目指したり、役牌を鳴きに行って翻数を集めたりと全体的に葵三兄貴を警戒せざるを得ない場面が多かった。
 途中まで葵三兄貴が大差を付けてのトップだったのも要因の一つだろう。実際、葵三兄貴に対する放銃はガンバルガス兄貴の一回だけ(かつ、それが葵三兄貴の初回和了)で、それ以降はツモ上がりが一回だけだったという結果を見ても、全員が葵三兄貴を特に警戒していたのが見て取れる。

 それが原因で、というのは少し言い訳がましいが、自分はあょ兄貴とガンバルガス兄貴に3回ずつ、計6回も放銃していた。全て安かったのは幸いだが、明らかに警戒不足であり、防御が未熟と言わざるを得ない。
 あと、鳴き過ぎ。意味不明な9pポンは論外にしても、安い上がりのために安々と鳴きすぎ。それが結果的に防御力を下げ、放銃に繋がっているという事を理解すべきである。もちろん攻めるのが悪い訳ではないが、攻めるのであればきちんとリターンを考えて攻めるべきである。役牌対子に対して役牌が来たら即鳴く、というのはそろそろ卒業したいところ。

 ともかく、Round1に引き続きRound2でもトップを取り、この時点で総合成績3位という中々の好成績。順調そのものだ。因みにこの時点でのトップ2はやはりというべきか、あのNoral兄貴(38.7+121.7=160.4)とタシラカ兄貴(56.6+46.4=103.0)。文字通り桁違いの成績を残している。流石にこの2人には勝てないだろうが、結構上位には入れそうだとうかうかしていたのだ。待ち受けているのがあの地獄のRound3だということも知らずに…

 そんなわけで次回はとうとうRound3の振り返りになります。多分。頑張れ。

 ところで前回このあたりでRound2以降は書き方変えますって書いた覚えあるんですが、ぶっちゃけ全く変わってないな…?次回こそは書き方変えて簡潔にまとめたいと思います。でないと間に合わなくなっても知らんぞ。

 ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。前回の分と合わせて誠に感謝いたします。

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