マガジンのカバー画像

ギリシャ神話:ギリシャの神々

20
ギリシャ神話に登場する神々。その神々のまわりにいる精霊・人間。彼らの生い立ちや関わった出来事など、ためになる話もいっぱいあります。ちょっとのぞいてみませんか。
運営しているクリエイター

#始まり

ギリシャ神話の神々・ゼウス(主の神)

ゼウス。 ギリシャ神話においてかかせない神ですね。 ギリシア神話の主神で、創造的能力や人格的性質を持ち、全知全能の存在です。 ゼウスは全宇宙や雲・雨・雪・雷などの気象を支配する天空神であり、オリュムポスの神々の家族や人類の両方の守護神・支配神であり、神々と人間たちの父と考えられていました。 その力は、キュクロプスの作った宇宙を破壊できるほど強力な雷霆(ケラウノス)を持ち、オリュンポス最強といわれるほど強大なもので、この雷霆をゼウスが使えば全宇宙を焼き尽くすことができると言わ

ギリシャ神話の始まり:クロノス(農耕の神)

ギリシャ神話における原初の神々のひとり。 ウラノスとガイアの間に生まれました。 大地および農耕の神であり、山よりも巨大な巨神族タイタンの長です。 ウラノスの次に全宇宙を統括した二番目の神々の王でもあります。 万物を切り裂くアダマスの鎌を武器とし、ゼウスの父親としてもよく知られていますね。 大地の女神・レアの夫であり、レアとの間に、ハデス(冥界の王)、ポセイドン(海の王)、ゼウス(神々の王)、ヘラ(結婚と出産の女神)、ヘスティア(炉の女神)、デメテル(豊穣の女神)をもうけま

ギリシャ神話の始まり・ウラノス(天)

ギリシャ神話における原初の神々のひとり。 天空の神であり、全宇宙を最初に統べた原初の神々の王と言われています。 ガイアの息子であり、また夫でもありますが、二人の間にはクロノスをはじめとするタイタン族(巨神)、キュクロプス(一つ目の巨人)、ヘカトンケイル(百本の手を持つ巨人)、ギガス(巨人)、ピュトン(牝蛇)、テュポン(最強の怪物)などの魔神・怪物をもうけました。 タイタン族(クロノス以外) 男神)オケアノス、コイオス、ヒュペリオン、クレイオス、イアペトス 女神)テテュス、

ギリシャ神話の始まり・エロス(愛と欲望)

ギリシャ神話における原初の神カオスの次に生まれた原初の神々のひとり。 恋心と性愛を司る神であることは有名ですね。 崇高で偉大で、どの神よりも卓越した力を持つ神であったようです。 エロスという名前からは、あまり想像できないのですけどね(笑) 背中に翼を持ち、手には弓と矢を持つ。 黄金で出来た矢に射られた者は激しい愛情にとりつかれ、鉛で出来た矢に射られた者は恋を毛嫌うようになると言われています。 古代には翼を持つ力強い男性、または若々しい青年であると描かれていましたが、やが

ギリシャ神話の始まり・ニュクス(夜)

ギリシャ神話における原初の神カオスの次に生まれた原初の神々のひとり。 夜の女神であり、エレボス(幽冥)の妹であります。 エレボスとの間にヘメラ(昼)とアイテル(上天の清明な大気)とカロン(地獄の渡し守)をもうけます。 ニュクスはさらに単独で多数の神々を生んだと言われています。 ニュクスはゼウスにさえ恐れられ、尊ばれている女神であると言われています。 ニュクスの生んだ子は、 モロス(Moros・死の定業) ケール(Ker・死や悪霊) タナトス(Thanatos・死) ヒュプ

ギリシャ神話の始まり・カオス(混沌)

ギリシャ神話を語るには、絶対に外せない神。 主神ゼウスをはじめとするギリシャ神話における原初の神であり、全ての神々や英雄たちの祖にあたります。 カオスは、存在全てを超越する無限を象徴していて、その名は「大口を開けた」「空(から)の空間」という意味を持ちます。 配偶神はいませんが、タルタロス(奈落)、ガイア(大地)、エロス(愛と欲望)、エレボス(暗黒)、ニュクス(夜)を生み出しました。 タルタロス(奈落) ギリシャ神話における原初の神カオスの次に生まれた原初の神々のひと

ギリシャ神話の始まり・タルタロス(奈落)

ギリシャ神話における原初の神カオスの次に生まれた原初の神々のひとり。 奈落そのものとされた神で、兄弟姉妹関係にある大地の女神ガイアを配偶神とし、彼女との間に怪物テュポン、エキドナをもうけました。 住んでいる場所は、冥界のさらに下方にあり、天と地の間の距離と同じだけ、大地からさらに低いところにありました。 霧がたちこめ、神々ですら嫌うよどんだ空間です。 冥界の一番奥にあることから牢獄として扱われていました。 ポセイドンが青銅の門を作り、その周りは青銅の壁で覆われているため