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アルバム「幻想風景」

質問箱に「幻想風景の中の曲の歌詞を公開して欲しいです」というものが来ましたので、ここに書こうと思います

1, Summer is...

夏はすぐに終わる
十二時昼下がり五線譜を辿る
夏は

ああ 夏が終わる
寂しそうな夕暮れにひぐらしが鳴いているから

2, 19'

凛とした向日葵が
思い出に花を咲かせている
少しずつ色褪せていて

しんとした昼下がりに
君が僕を呼ぶ声がする
少しずつ日が短くなる

夏を嫌っていた僕らに
思い出なんてなくて
ただ憂いだけなんだ
蝉の声が明日も聞こえるのが
それでも君と見た花火は
嫌いじゃなかったなんて
心の内にしまっておくよ
明日も君といたいから

"I love you"
そんな感情じゃないけれど
君の隣にいたい
なんて思ってしまうんだ
"I want you"
って言ってくれた君となら
「ずっと笑っていたい」
て言って君は笑うんだ

3, break

4, Blue, blue sky

梅雨は明けたけれど
夏は来ないままで
でも空の色は今日も
深い深い青だ

君の見た空は
どんな色していたかな
今はどんな空を
眺めているのかな

愛を歌っても
未来は昨日と同じなんだろうか
暗い夜星が見えないのは
都会の日々が楽しいからさ

ねえ元気でいますか
歌っていますか
今日も僕らは
君の歌が好きです
だから元気でいるから
笑っているから
君は安心して
笑っていてくれよ

5, seven

雨が降っていた街に
光が射し込んでくる
俄かに暑苦しくなる太陽に架かった雲が
彩雲になっている今日は
一寸幸せなことが
起こりそう

梅雨の短い晴れ間
二人でアイスバーを食べた
遠くで雷鳴が響く
夕立になりそうだから
「またね」って
帰ろう今日は
一寸寂しくなって
雨が降る

雨がはしゃいでいる
蛙は歌っている
君は笑いながら
傘を咲かせている

6, Last starmine

7, 幻想風景

夕立を降らしそうな
入道雲を眺めていた
やけに白く光るそれは
僕らに大きな影を落としていた

車のクーラーを直接浴びて
涼みそうな曲をかけながら
海辺でドライブをしていたんだ
昨日に囚われたままの僕を嘲笑いながら

目が眩みそうな夏の日射しに
陽炎が揺らめいて笑っていたんだ
夏の喧騒と蝉時雨に飲み込まれて
涼しくない夏よ、ねえ
終わってくれないか

君の歌を初めて聴いた
あの日あの時あの場所に
逢いに行こうと思ったんだ
いないと判っていても

敵わないな

叶わないな

かなわないなぁ

嗚呼、僕らは何処へ行けばいい?
思い出なんて薄れてしまうものだから
嗚呼、僕らは何を歌えばいい?
いつかこの日々が終わること
知っていたけれど

裸足で砂浜を駆け抜けてみたんだ
潮風に吹かれた波は求めていた夏の涼しさで
こんな日々が続けばいいなって思い願ったって
夏の終わりを告げる花火を
君と見てみたかった

8, 思い出を押し花に

「今日も一日お疲れ様でした
明日からもどうぞお元気で」
なんてテンプレートの
言葉を並べては
何かをしている毎日が
何かを成してる毎日が
今日も無意識中に
無に帰って行くんだ

何年経っても相変わらず僕は
退屈な日々を無に帰してる
なんて愚痴を言ったって
変わりゃしないんだよな
明日始まる気になるアニメとか
昨日出た新しい本とか
今日も見る時間もなく
日を跨ぐのかい

仕方ないなって笑っていても
変えたい日々はまた巡り巡るの
窓から入った桜を
枯れないように押し花にして
飾ろうかな

今日は少しだけサボってみようか
退屈な日々を壊しにさ
少しだけ心が
踊り始めたら
今日の昼ご飯は何にしようか
流行りの服買いに行こうか
はやる気持ちを抑えて
出掛けよう

仕方ないなって笑い飛ばせよ
変えたい日々とさよならをしたいだろ
明日から回る毎日に
負けないように息抜いてみても
いいんじゃない

泣いていたって変わりゃしないぜ

笑っていよう一度きりの人生

さあ泣かないでくれよ
笑っていて欲しいからさ
君とまだ話したいことが
あるんだよ、ねぇ
明日からも毎日は
変わらないけど仕方ないから
思い出を押し花にして
明日も歩いて行こう

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