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ソラニワ@エンジンというビルド

そもそもエンジンって何?

 こんにちは、かいばーです。
 今回はフォロワーさんに「エンジンビルドのノウハウが欲しい」というお声をいただいたので、何を想ったかそれを一般公開しようと思ったためこのような記事を書いています。
 では、まずエンジンとはなんでしょう?簡単に言えば「連続増(通称:加速)スキルをメインに味方の行動力を底上げする」といったビルドになります。役割としてはバッファーの派生職にあたるでしょう。
 ソラニワで言うならば「テイルウィンド」「オーバードライブ」「ブリーズ」などが主に使っていたスキルになります。これらはいずれも味方全体の加速に関わるスキルです。こういったスキルをなるべく絶え間なく使用することで味方の行動数を底上げします。
 ただし、それだけを仕事にするにはあまりにソラニワの全体加速スキルは少なく、そもそも最大でも4行動が上限です。そのため量のみならず、質の支援も必要となります。SPMPの供給、祝福や予撃などの付与など、異常の軽減……こちらの選択肢は多岐にわたるでしょう。
 ともかく、量の支援をベースにその増えた行動数の面倒を見るというのが基本思想になるのではないでしょうか。単なるバッファーと呼び分けられるのは、だいたいのケースが「自分・他人の連続増を軸に置く」「リソースを還元する」ことだとは思いますが、これについては私自身の手元を離れて呼称されているので判断が難しいです。
 ということで、この場では「自身の連続増を主軸としつつそれを連続行動・リソースで全体に還元する」ビルドとします。恐らく一般的にもこうではないでしょうか?

エンジンに至る経緯

 この項目は余談なので読み飛ばしていただいても結構です。
 ソラニワGF(今回の一つ前のソラニワ)では「うみのこ」というキャラを登録していました。そしてこのキャラのシステム面をどう詰めるかとWikiを眺めていた時に目に入ったのが「エンデュランス」というスキルでした。

エンデュランス 【SP180】自動:予撃時に[自]通常行動+HP増+全異常減

 このスキルですが、大変なことが書いてあります。予撃時に通常行動、つまりこれは「通常行動を二回行うことができる」と読み解くことができます(ただし予撃の付与が前提かつ、100%ではない)
 メインで刹那タイプを発動すると、非常にハイペースで自分の連続を増やして加速することができる。SPこそ異常な消費をしますが、他のPCとは比較にならない行動数で動くことができる。こうしたいわゆる出張パーツを指してエンジンと呼ぶこともありますが、今回は狭義の、バッファーとしてのエンジンについてなので割愛します。
 このパーツを自身の行動数の底上げに用いることで、STPの蓄積を早め、いち早くステップスキルである「テイルウィンド」などを発動する。これを主軸にするキャラとしてうみのこは方向性を定めることとなりました。

 さてこの方向性となったうみのこをあるフォロワーさんが「スイスエンジン」などと呼びました。妙にハマったのか自身の周囲でこれが定着し、結果として「うみのこエンジン」「なまあしエンジン」から前半が取れて「エンジン」という加速機構を示す単語が産まれるに至りました。
 大変うれしいことではありますが、このうみのこのビルドをベースにしたビルドがいくらか生まれました。あるいはうみのこからの派生とは違う、また別種の「行動力増強」を行うバッファービルドもまた「○○エンジン」といった呼び名で呼ばれることも出てきました。例としては「STPエンジン」、こちらは自ら連続を増やしつつ、タイプ付与+STP増のスキルを主軸にしてSスキルの選択肢を増やすものです。
 このようにして特定の範囲内であるとは思いますが「エンジン」という、うみのこから発した用語が使われるに至っています。

設計思想

 さて、先ほどまでは全般的な「エンジン」のことについての説明をしていましたね?おさらいすると、「自分がいっぱい行動してそれをみんなにリソースの形で分ける!」です。

 ここからは、私がうみのこのビルドを考えた時のこと、そしてその結果について話したいと思います。まずは最終結果のビルドをお見せしましょう。

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 基本的な動きは「最も厳しい序盤の立ち上げを支え、デバッファーに引き継ぐ」ことを主軸にしたものとなっています。あとはデバッファーが敵の勢いを削ぎ、タンクの仕事を楽にし、そのタンクが時間を稼いだところで温まったアタッカーが引導火力を出す、という形です。

 前提として、自分は連続行動が大好きです。支援職が大好きです。
 堪え性がなく、アクションゲームでも操作の多いものを好みます。いち早く敵を殲滅できる手段を好みます。また自分の取った行動が、味方の行動に影響を与え、その結果が返ってくるのが大好きです。このビルドは、そういった自分の性格がベースにあることをひとつ頭の片隅に置いておくと理解が早いでしょう。

 ということで、まずカギになるのは下方に置いてある「エンデュランス」です。これは自分自身の行動数を高め、結果として味方全ての行動数を底上げする、いわば生命線です。刹那の通常行動を二回行い、その加速量によって3-4行動を安定化させます。
 次のカギは「ブリーズ」「テイルウィンド」「オーバードライブ」です。これらのスキルは味方全体に対して連続を増やすことができるスキルで、特にブリーズは自身の連続減を代償として任意タイミングで味方全体の連続を増やすことができます。自身の1行動を代償に味方の一行動超を増やすことができ、差し引きは+3行動とかなりのパフォーマンスを誇ります。

 次は連続増そのものから離れます。が、間接的に連続を補佐するものであり、またAGIに厚く振ったキャラクターの義務と言われるもの。それは「シェル」「ミルキーウェイ」「イノセンス」などのスキルです。
 前者の二つは麻痺特性によって連続が阻害されるのを防ぎ、イノセンスはそれそのものに異常軽減効果があります。最初に動くことができるキャラは、自身の連続が妨げられるのを回避すると共に、味方への妨害も同時にケアします。特に自身が連続を増加させるため、なおさら避けることのできない役割となります。
 ミルキーウェイにはちょっとだけ連続増があるのも好印象です。

 ここまでは必須級のスキルです。とはいえ、これらのスキルそのものではなく、同じ役割を果たせる同等のスキルであれば役割としては変わらないでしょう。PTメンバーによっては他のスキルの方がよく噛みあうこともあり得ます。
 次は、味方への支援と同時にこの主軸を回すためのスキルです。「キャンピング」というスキルですが、HPを消費することでPT全体のSPMPリソースを大幅に回復することができます。
 大きいのは、全体にSPMPの両方を供給することが可能な点です。リソース供給の手番を供給のための手番として余計に消費することなく、支援行動と同時に行うことで行動数を圧縮します。また味方のリソース回復行動を減らし、間接的に行動数を増やすことにも繋がります。

 ただし自身のリソース総量が少ない場合、このスキルだけでは「ブリーズ」「ミルフルール」「エンデュランス」などのスキルを回すだけのリソースが確保できません。
 スキルの話ではなくステータスやタイプ選定の話ですが、基本的には
 ・速度を上げて味方の上を取り、SPを確保するAGI
 ・一定のHPを保障し生存性を高めながら、MPを確保できるMND
 といったステータスに割り振っていました。VITや、その他のステータスについては好みの範疇でしょう。MAG辺りであればMPと攻撃性能も見ることができるでしょうが割愛します。
 またこれらをベースに、サブタイプの平穏によってリソースを+20%~40%ほど底上げします。うみのこは最終盤、こうした底上げさえあれば消費が1.5倍に増えても賄えたためサブタイプに増幅を入れています。こちらは消費量が増える代わりにスキルの性能が増加し、スキルのタイプに入れることで平穏と同様の効果を発揮します。

 これ以外はもうほとんど自由枠でしょう。上記まででコアパーツ、コアパーツの補助、潤滑剤が揃っています。
 以下は自由枠で行った、うみのこの最もうみのこらしい設計部分です。

 2行動目のエルドラド、これは1行動目のシェルが1行動指定の補正・増幅補正・支援タイプによる係数増加によって強化されることで発動可能となります。
 エルドラドに求めるのは支援タイプの追加、それからSTP増です。先述のシェル強化によってSTPはギリギリ30%増加し、味方の刹那タイプ持ちが1行動目から刹那STP100%でステップスキルを発動することが可能になる調整です。また支援タイプをこちらに外注してもらうことで、味方のタイプ枠を圧縮し、バフスキルの効能を引き上げます。

 ミルフルールは、予撃の安定供給手段として比較的求められていたスキルです。自分自身の供給のついで、ではなく味方からの需要のついでに自分自身へ供給する順序で採用されました。
 先にも述べたように、自分自身は最序盤のキックスターターとして機能すれば最低限の役目を終えます。しかし味方はもっと長く、多く動く必要があります。それ故に継続的な供給手段として望まれ、採用する強い理由になりました。

 ルナティックはかなり好みで選びました。というのも、自分のルナティックで味方に補正が入り、ちょうど一つ目の大技が出る可能性がある11行動、あるいは19行動付近まで持続するからです。
 これによって味方の攻撃が強化され、その強化された結果を数字として眺めることがかなり好きだったために選定しています。味方からの需要もありましたが、要求は大きくなかったものと思われます。

 最後は常時スキルのエチュードです。これはほとんどの場合、スキルの弾数が尽きた後で連打するものとなっています。
 尽きてから連打する都合、このスキルはMPスキルであることが望ましいです。SPスキルでは自滅の可能性があります。そして味方へ補正を付与し、祝福を付与し、何より本当に微量ながらも加速効果があります。
 加速に始まり、予備として据えた無限スキルも連続で終わる。ある種エンジンとしてのアイデンティティかもしれません。冷静に考えるなら、恐らくもっと需要のあるスキルはあった可能性がありますので。

あとがき

 以上がソラニワGFにおける加速型バッファー、通称「エンジン」として様々な方にご愛顧いただき、いくらかの方から参考にしたというお声をいただいたビルドの構成となります。
 正直に言えば、PT単位のシナジーを考えてもっと切り詰めた、うまいビルドを組まれた方がいらっしゃいます。ですがその方も「すごく参考にした」という旨を仰ってくださったので、パイオニアとして自信を持って資料を提示させていただきます。
 最後まで読んでいただきありがとうございました。

追記:バッファーとエンジンに対する自分の認識

 そもそも自分がバッファーに持っている認識、バッファーの役目についてです。ここはもしかして書いておくべきだったかもしれない、そう思い至ったので追記します。

 バッファーは「自身の行動を他人に割くことで量を損なう代わりに他PCの行動の質を上げることでそれ以上の効能を出す」ことや、「枠数の限界を外注できる部分で賄う」ことにその価値があると考えています。
 純粋にPT内のアタッカー性能が欲しいなら、バッファーではなくアタッカーを増やすでも良いかもしれない。耐久面なら、タンク職やヒーラーでも良いかもしれない。しかしそうではなく、自身がバッファーを選んだのはこれらの理由にあります。

 バッファーは、直接勝敗に関わる仕事ではありません。関わるのは、攻撃面のアタッカー、耐久面のタンク、ヒーラーです。バフ、もといデバフもですが、これを支援する間接的役割です。
 それゆえに、バッファーというのは様々な役割に携わることが可能です。攻撃倍率を上げるもの、防御倍率を上げるもの、回復力を上げるもの、バフはこれらに、ステータスの縛りをあまり受けずに触ることができます。この柔軟性はバッファーの利点でもあり、また選択肢ゆえの難しさでもあるでしょう。

 さてこの前提のもと、これらすべての役割に一度に触れるバフとはなんでしょう?それがこの、エンジンという形に現れています。
 そう、それが味全:連続増スキルという、加速というバフです。あるいはSPやMPの回復もこれと似た形になるでしょう。
 メインで戦う彼らが、その性能を自ら上げるには手番を使います。手番を消費してバフスキルを発動し、自らのリソースを使用して発動し、それを蓄積して戦います。あるいはヒーラーだと、最低限のバフ以外は常に回復し続けるしかない場面すら起こり得ます。
 行動数がそれぞれ1つ増える、すると彼らのできる仕事は元の連続回数にもよりますが単純計算で33%~100%くらい増えることになります。ソラニワの補正システムを考えると、あるいは行動数を増やして大技を早めることを考えると、それ以上となることもあり得ます。SPMPの回復も手番消費を抑えるため、疑似的に行動数を増やすでしょう。
 定期更新、あるいはAP制ゲームのシステムにおいて、行動数に触れることは非常に強い行動です。それゆえ好みを別としても、加速スキルをバフの主軸に据えるべきだろうという結論に至りました。

 以上、追記にしては長くなったバフ認識論です。これが何かのお役に立てば幸いです。

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