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右から左に情報を伝えることは「調整」とは言わない

クライアントである大手企業にて、システムベンダーと調整するフロントセクションの方が常々「ベンダーがこう言ってる」「ベンダーから出てきた資料によると」といった報告をしているのを聞いていて不安に思ったことがあります。

主語が全て「ベンダー」であり、自分の意思が感じられないのです。ベンダーが言ったことをそのまま右から左に伝えているのであれば、残念ながらその人たちの存在意義はないです。

理想的な姿は
・ベンダーと内部で出た意見を踏まえ
・何が最適解かを考えて説得し
・双方の合意を取って実装していく
 ことだと思います。

これが調整だと思います。
意見の相違や価値観の違いなど、相手の立場に立って考えを聞き、まとめ、最適解を導き出していく。最適解は「関係者全員が納得するためには何が必要か」が根底にあり、それは「自分がこうしたい」「こうすべきである」という自身の考え方、意思でもあります。

仕事は調整の連続です。
右から左に情報を流している、先の事例にあったクライアントのベンダーフロントにいる方々は、残念ながら伝言ゲームをしているだけで、調整をしていませんでした。そして、その結果、この人たちにはどんなスキルが身についていますかね。

調整はできることで仕事の幅がグッと広がりますし、市場価値も上がる重要なスキルです。経験できる場にいるのにしないのは、本当に勿体無いです。

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