飯山陽氏・池内恵教授の対立 事実関係を追う 3

前回より続きます。

飯山氏と池内教授との関係

飯山氏はこの後も、少なくとも10月21日、10月25日、10月26日、11月15日の放送で中東研究者やジャーナリストを批判しました。これは筆者の把握している範囲において、ですので、恐らく他にもあると思われます。

一方で飯山氏は、池内教授には批判の矛先を向けていませんでした。理由は不明ですが、過去に著書に推薦文をもらったり、YouTube他「国際政治ch」で共演したりしていたためかも知れません。以下に、飯山氏と池内教授が2018年に行った対談の記事を貼っておきます。

【特別対談:池内恵・飯山陽】世界で起きている「イスラム問題」を語りつくす(上)--池内恵
https://www.huffingtonpost.jp/entry/islam-issue_jp_5c5a91e5e4b074bfeb164fa8

この時期には、東大院・中東分野の先輩・後輩という関係にあったと考えて問題ないでしょう。但し、学生時代には交流は無かったようです。

少なくとも10月21日時点では、飯山氏は敵視する専門家を列挙した際、池内教授を挙げていませんでした。


「保守系」Xユーザーによる中東研究者らへの攻撃

こうした中、中東研究者やジャーナリストのX(旧:ツイッター)アカウントには10月中旬頃から、保守系を標榜するユーザーが数多く押し掛けてリプライや引用コメントで中傷・罵倒を展開するようになり、本人が反論するケースも多く起こっていました。 最も早くから被害を受けている一人が須賀川記者です。10月13日には「いかりちゃんねる」の影響を受けたとみられる中傷が現れ始めました。


一方、池内教授のアカウントを確認すると、開戦以降は事態を分析したり研究者のポストに引用コメントを付けたりするポストがほとんどで、事態の評価を巡って論争になることもありましたが、あくまで理性的な範囲でした。リプライの質が変わってきたのは10月20日前後です。10月25日には池内教授は、第三者の扇動により攻撃的なリプライが増加した、と判断してリプライの公開を始めました。



中でも目立ったのが、プロフィール欄で「日本保守党支持」を標榜するアカウントからのリプライ攻撃です。10月30日には、池内教授は日本保守党支持層に警告を発しています。



飯山陽氏・池内恵教授の対立 事実関係を追う 4に続きます。

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