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珈琲と私〜6〜

こんばんは、マスター吉良です。

「珈琲と私」第6回です。
今回は初めて店長を務めた「京都伊勢丹 カフェベレー」のお話です。

【新人店長はひたすら働くべし!】
入社して3年目の夏、京都への移動の話をいただき、それも店長ということで
二つ返事で受け、やったるで〜と、やる気満々で京都に乗り込んだ私でしたが
その鼻っ柱は見事に折られました(笑)
当然ですよね、店舗業務しかしたことのない1社員で入社3年目、25歳の若造が新規オープンの店舗、スタッフも20人近くいる店を束ねていくのですから・・。

もうあの頃から20年以上経つのですね。
私が店長をさせていただいた店は、京都駅ビルにできた伊勢丹の店舗でした。
大階段を登りきった11階レストラン街にあるサンドイッチ専門店の
「カフェベレー」というお店でした。
このお店ではサンドイッチだけでなくパンも焼いて出していました。

思い出しました!

このお店で出すパンは一次発酵の終わった冷凍生地をお店でホイロにかけ
成形、焼成して出していました。
その技術をつけるために、移動のお話を頂いた二日後に広島にある
タカギベーカリーの技術習得施設に送り込まれたのでした(笑)
心の準備もできていないまま、広島でひたすらパンを作っていたのを思い出しました。ビビりますよね。つい一昨日までフライパン振ってたのに、広島で朝から晩までパン作ってるんですから。
この頃からですかねどんどん心が強くなっていったのは。

とにかく忙しいお店でした。
11時オープンのお店なのですが、10時半ぐらいからすでに行列ができていて
毎日500人以上のお客様がご来店いただくお店でした。
もちろんオープン景気もあったと思うのですが、8月中旬にオープンし
大体普通のお店は3ケ月ぐらいでオープン景気も落ち着くのですが、
はい、ここは京都。
11月になると紅葉の季節になります。まぁ〜多い。毎日人人人。
で、12月、1月と年末年始に入りまた人人人。
やっと落ち着いたのは2月ぐらいだったように思います。
店長としての経験、技術のなかった私はひたすら朝から晩まで働きまくりました! 自慢できるのは体力だけ。
朝8時に店に入り仕込み、閉店は22時、片付け終わる頃には
いつも時計の針は2つとも上の方にありました・・・。
月間400時間ぐらい働いたかな〜。
あっでもブラックな会社ではなかったですよ!
しっかりと残業代も頂ただき、ご褒美も沢山いただきました!

【レジが開かない】
あの頃の思い出はいっぱいあるのですが、
一番ビビったのが「レジ開かない事件」です。
その日は朝からずっと行列が続き、夜になっても途切れませんでした。
レジ担当のスタッフから「店長レジが開きません!」と言われ、
故障かと思ってレジを見てみました。
どこも悪くありません。
お金の入っているドロアーのあるところを押すと開けることができるのですが
それをしても開きません。
いよいよ困った私はお客様を待たすわけにも行かないので、
ちょっと力ずくで引っこ抜くように開けました(笑)
おまたせしていたお客様の会計を終え、ドロアーを閉めててみたら
今度は閉まりません。
そうなんです! 
売上がすごすぎて、小銭を入れているトレーが浮き上がっていたのです。
大きいお金は小銭の下に入れるルールにしていたのですが、
あまりに売上が良すぎてトレーが浮き上がって引っかかったのです。
もうこの仕事について25年が過ぎますが、後にも先にもこのようなことが
起こったのはあのときだけです。まぁビビりました・・

京都は本当にいろんなことがありました
 ・できやんは京都では通じない事件
 ・京都弁はむつかしい事件
 ・紅葉だけじゃなく桜もやばいぞ事件
 ・目をつむっても流れる祇園囃子事件
 ・極寒なのに雪降らず事件
 ・社会勉強をした夜の京都事件

この辺のお話はどこかでまた書きます(笑)

ではまた!

Coffee is Power !!

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