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森に住む猫の引っ越し 再会

2018年元旦 森の近くの神社へ初詣に行った帰り道、思いがけずくろちゃんに再会した。 はじめは半信半疑だったが目の色と去勢の印である耳を見てやっぱりくろちゃんだと確信できた。 くろちゃんも私のことは思い出してくれたのか分からないけど何か訴えているようだった。

神社へは行きと帰り違う道を歩いたので再会できたのは奇跡的だと感じ、今年はきっといい年になりそうだとうれしくなった。しかし後日餌を持って同じ場所に行ってみたがなかなか会うことが出来なかった。 後で知ったのはくろちゃんに毎日決まった時間に交代で餌をあげに来る人がいてその時だけ森の入り口付近に出てきてそれ以外は森の中に行ってしまうようだ。

あの時の餌スポットには突然新しい大きな猫が出現し、くろちゃんは怖がっていたようだったのでお引越しをしたらどうもそこは馴染めなかったらしくてその後しばらく姿を消してしまったそうだった。

何度か探してようやくくろちゃんに会えた。以前段ボールの小屋があった場所からだいぶ離れた所が新たな餌スポットになっていた。前の場所は車がよく通るので危ないなと思っていたので良かったしこちらのほうが見晴らしがいいのだが、途中くろちゃんが怖がっていた大きな猫が睨んでいる所を通らなければならなかった。体重およそ7kgありそうな茶色いふさふさした毛の猫で餌やり係の方々は「ライオンちゃん」と呼んでいた。私でさえ怖いと思う位だからくろちゃんにとっては恐怖だったんだろうなと気の毒になってしまう。

ライオンちゃんはもともと飼い猫だったのに以前の餌スポット付近に捨てられたと教えてもらった。なので人を警戒して怖く感じるのだった。はじめは私に睨んでいるだけだったけどやがて餌欲しさについて来るようになりライオンちゃんにも餌をあげていた。

くろちゃんはしばらく会わない間餌をたっぷり与えられていてだいぶ太っていた。くろちゃんのファンは相変わらずたくさんいるようだった。 

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再び餌をあげるようになって1~2か月過ぎた頃、くろちゃんは未だライオンちゃんの苦手意識を克服出来ていなかったのか又も行方不明になってしまった。その後ライオンちゃんも姿を消してしまった。

それから2年半後 2020年9月お彼岸の日、先祖のお墓参りの帰り道くろちゃんと3回目の再会をした。

続く