ウメブラSP9でRTAブースを出展した話

こんにちは。
Cabbageという名前で活動をしている者です。
初めましての方はよろしくお願いします。

今回の記事は先日開催された大乱闘スマッシュブラザーズのコミュニティ大会であるウメブラSP9の2日目にブース出展の機会があり、そこで『RTA道場』という名義でブースを出展した事について色々書きます。

RTA道場のメインロゴ



1.出展の経緯

HiSTさんがウメブラのブース出展募集に関する話をRTしていたのを見かけて、最初はふ〜〜ん程度に思ったがブース出展資料にRTAの単語があったこともあり「RTAコミュニティの外でRTAに触れてもらう絶好の機会なのでは?」と考えHiSTさんに話を持ち掛けました。


2.RTAブースにおけるコンセプトの設定と裏事情

前回走者として参加した群馬RTAの時は来場者の大半が比較的小さい子どもを連れた親子だったのに対してRTAブースが単走かつ披露型であったためイベントにあまりマッチしていないと痛感した経験があったので
"ウメブラでやるからにはウメブラの来場者層にマッチした内容を提供しなければプラスにはならない"という考えが根底にありました。

HiSTさんと話し合う中で、私は最初にウメブラは対戦型のイベントだからRTAブースも全てが並走レース形式にしたら良いのではないかと提案しました。それに対してHiSTさんは1つの技に挑戦してもらう体験型のブースにしてみてはどうだろうかと提案がありました。
「それだ〜〜〜〜〜!!!!」と画面の前で叫んでしまうくらいには目から鱗でした。
ここでRTAの体験をメインにしたブース出展の応募が決まりました。

次に使用タイトルと内容の選定ですが、ウメブラに見学来場される方の年齢層は10代後半〜30代前半だと想定した上で
・スマブラと関連性のある(メインファイターとして出演している)タイトル
・来場者が既にプレイ済であったり体験してお家に帰った後も再度プレイがしやすい環境のタイトル
・来場者層が認知していて一度は見聞きした可能性があるキャッチーな内容
・挑戦し続ける事で上達した・成功した時に達成感を感じやすい内容

これらをコンセプトに置いた結果
・「Nintendo Switchでプレイできる」
・「アクションゲームのタイトル」

を選択する事が決まりました。
細かな内容についてはキャッチーな面でマリオ64のBLJことケツワープ、ブレワイのWBを選択し私自身がRTAをやっていた事のあるスパデラを選びました。
内容の格闘王についてはミックスやジェット壁抜けとも悩みましたが、ミックスは成功にやる達成感が比較的薄そうであったこと、ジェット壁抜けは教えて10分程度で成功させるには厳しいと考え格闘王のバトルウィンドウズを用いたプラズマ速溜めに決めました。
当初は初代スパドンの大化の改新、スパドン2の無の取得も検討しましたが教える講師役の招聘に難航しそうだと考え断念しました。
またこの段階で挑戦を終えたら記念となるカードを渡す事も構想にありました。

3.ブース出展決定までの動き

ブースの応募が確定するのは12月上旬とのことだったので、確定〜開催までが1ヶ月弱とあれば確定から準備を始めるのでは間に合わないと考え、ブースの応募をした段階で候補となる各所に未確定案件ではあるけど確定したら協力して貰えないかの要請をしました。
その際、各所で人の紹介をして頂きました。その節はお世話になりました。
またデザイン担当のマヲ氏には快く引き受けてくださり、1ヵ月という短い期間でロゴとカードデザイン3種を描き上げていただき頭が上がらない思いでいっぱいでした。

講師役については紆余曲折を経てマリオ64の担当はKANNO氏と気が利くわら氏、ブレワイの担当はPeco氏に決まりました。
今回のイベントは「深くまで知らない人に対して教え伝える能力」が必要であり、野球でも名プレイヤーが名監督・名コーチになるとは限らないと言われているようにRTA走者全員がそういう能力に長けている訳ではないと考えて人材を探した結果故にブレワイ担当としてPeco氏を起用しました。

4.当日の手応え

ブース出展が正式に決定し、内々的に準備を進めていき2023年1月8日にウメブラSP9 DAY2当日を迎えました。
一般参加者が入場を開始する10時から最初の試合が始まる11時頃の間がブース来場者のピークであり、見学チケットの販売が200枚であったこともありお昼過ぎたら比較的閑散としそうだなと予測を立てていました。

予測通り10時~11時は人が多かったが、撤収が始まる1時間前の15時頃までブースに訪れる人がいて本当にありがたい限りでした。
マリオ64については事前のエゴサーチの中で拾った、成功シーンをSwitchの機能で録画→Switchからスマートフォンに動画を送る機能で来場者のスマホに動画を送る→Twitterでツイートをしてもらうという事を設営中に提案し導入しました。実際来場者の方には評判がよく、記念カードと共に思い出となりえる一手になったのではないかと思いました。


ブレワイについてはPecoさんの熱い指導によってブレワイをあまりプレイしていない、中にはブレワイを初めてプレイしたという人でも最後にはWBを成功している様子が見られました。


スパデラについては自分の伝える力が高くないのも相まって参加者の方には他の2タイトルよりかは満足していただく内容にはできなかったと感じました。とはいえレバガチャの速さを横で見ていてスマ勢のポテンシャルの高さを肌で味わいました。

総合的な感触としては設定したコンセプトの狙い通りうまくハマって成功したと言えるのではないかと思います。オフラインでの体験型イベントという形式は機会があれば今後も活用できる内容であり、RTAコミュニティの伸びしろはまだ在ると確信しました。このような機会をくださったウメブラ運営とブースに関わっていただいた皆様には深く感謝を申し上げます。



挑戦後にお渡しした3種の記念カード 私はブレワイ版のデザインがお気に入り


おまけ1.ブース出展に向けて抱いた想い

1~4までは事実に基づいた比較的客観的な事実を中心に述べましたが、ここから先はエゴ全開の感情文です。
お気持ち文に相当する可能性があるので苦手な方は閉じることを推奨します。

ニコニコ動画やニコ生、RTAinJapanをきっかけとしてRTAを視聴するという行為がサブカルチャーが趣味の人の間で大分浸透するようになったと思います。一方でプレイする人の数はそれに比例するほど増加はしていないと感じています。
それは今回のイベントでも例外はなく、ブースに立ち寄った方と「RTAinJapanはここ最近は見ています~」という話は談笑の中で引き出せましたが同時に「私がRTAを!?いえいえとんでもない!」という話の展開になる人も見られました。
RTAコミュニティに限らずどの界隈もプレイヤーのおじ化が進んでいるこのご時世で、"RTAを視聴してもらう"ステップから"RTAに触れてもらう"ステップにも少しは力を入れなければならないと考えていました。
加えて本文にも記載した群馬RTAでの「コミュニティ内で自分達の空間を作って楽しむ分には何の問題もないが、外に出た途端に巻き込む力が薄い」と感じた件も重なり、このままガラパゴス化と共に鳴りを潜めていくコミュニティを見届けるには忍びないと思い、可能性が途絶えるまでは活動をしようと考えるようになりました。

なので今回のブース出展では、RTAに触れることに対する意識の抵抗を少しでも低減できればという想いで動いていました。
どんなに走りの内容が不格好であってもタイマーを付けて、やってやるぞ!という心意気があるだけでそれは立派なRTAなのですから。
そしてブースの来場者が走者にはならなくても、今回使用したタイトルのRTA視聴者になってくれてそこからコミュニティの盛り上がりに寄与する可能性があるとも考えていました。
自分はRTAに関してニコ生後期の民ということもあり、メジャータイトルの各コミュニティそれぞれでプレイヤー同士の意識があり切磋琢磨しているという様子が好きなのでそちらの方面にコミュニティを再び活性化させたいという気持ちが強いです。

おまけ2.これからの展望

RTAコミュニティ、とりわけRTAイベントの形式については今回の体験型ブースの様に多種多様に開かれて欲しいと私は望んでいます。ゲームとプレイをする人がイベントの主体である限りは。

今でこそRTAinJapanを筆頭とするTwitchで様々なタイトルと走者が集う1発通しの披露型が主流となっていますが、その少し前はニコ生で1タイトルやそのシリーズを用いたレース形式、駅伝形式が主流だった覚えがあります。 (※1)
それらが中心であった時代にtwitchで生まれて発展したRTAinJapanの流れに沿って、今現在RTAinJapanが中心となっているこの時代でも異なる形を次々と生んで育てていくのが大事になるのではないかと考えています。

上でも少し述べましたが可能性が続く限りはRTAに関する活動をするつもりでいます。次は4月に予定しているRoad to the Record (※2)のオフライン開催に向けて準備を進めて参りますので、お力添えいただける方はよろしくお願い致します。

※1 私の勝手な印象です。配信手段としてPeerCast等あったと思いますが当事者ではないので省略しています。
※2 私が主催を務める団体で、決められた時間内で記録の達成を目標とするスピードランイベントです。

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