見出し画像

2024/07/04 1限競争力CA -公立高校入試において定員内不合格者を出すことの是非-

こんにちは!
今回の記事は7/4に行われた1限競争力CAについてです。

議題:「公立高校入試において定員内不合格者を出すことの是非」

立論者:「定員内であっても基準に満たなければ不合格を出すべき」(賛成である)
参加者:「定員内であれば全員合格にすべき」(反対である)
の立場で反論を行いました。

前提内容・記事

教育新聞「公立高校の定員内不合格を初調査 全国で延べ1631人」藤井孝良、2022年12月27日https://www.kyobun.co.jp/article/20221227- 05 

 高校入試で定員割れを起こしているにもかかわらず入学できない受験生がいる「定員内不合格」が、2022年度に全国の公立高校で延べ1631人いたことが12月27日、文科省の調査で分かった。文科省が定員内不合格の数を調べたのは今回が初めて。定員内不合格がいない都道府県から、多いところでは100人を超えているなど、都道府県によって差があり、定員内不合格の数を把握していない県も複数あった。都道府県の公立高校の入試の実施・改善状況を調べるため、22年7~8月に行った22年度の「高等学校入学者選抜の改善等に関する状況調査(公立高等学校)」で、文科省は22年度の公立高校入試における定員内不合格を初めて調査。
 その結果、22年度の公立高校入試における定員内不合格は延べ1631人、そのうち、最終日程で実施される入試で定員内不合格となったのは延べ505人だったことが分かった。

【前提条件】

1.「定員割れしているのに障害がある生徒を入学させない」等の事例は含まず、あくまで「学力が足りずに不合格」となった場合のみを検討する。
2.公立高校入試のみを扱い、私立高校の入試については範囲外とする。

Q.(参加者):不合格の理由は学力が足りないからか?
A.(立論者):学力が足りないからで、素行が悪いなどの理由ではない。

Q.(参加者):合格ラインがギリギリの人のみか?
A.(立論者):全部含める。

Q.(参加者):学校自体の運営面が人員不足で心配される。
A.(立論者):少子化が進んでいるので、心配する必要はあまりないかと思われる。また、少子化により合併が進んでいる高校もある。

Q.(参加者):合併は必ずしも同じ偏差値ではないので、定員が割れているその学校に行きたい人達を優先させてあげるべきでは?
A.(立論者):その通りかと思われる。

議論内容

議論の内容をピックアップして共有させていただきます。

①「学力が基準に満たない生徒を入学させてしまうと学校全体の教育の質が低下してしまう。」
→基準を満たさない生徒を入学させると、授業の進行が遅れたり、教育内容の適切な提供が難しくなる場合がある。これにより、学校全体の教育の質が低下する恐れがある。

Q.(参加者):高校入試の成績とこれからの成績は同じではないか。ギリギリ不合格の人とギリギリ合格の人とは同じレベルでは。
A.(立論者):ギリギリがどの基準なのか不明確であるので、どちらをフォローするのかわからない。

Q.(参加者):一人に合わせてあげる高校は私立などでは?公立高校でそのような制度はあるのか。
A.(立論者):一人に合わせてあげる高校があるかどうかわからない。でも完全に置いていくような高校はないと思われる。

Q.(参加者):高校入試でも上下(偏差値レベル)はあるから一概に基準が明確ではないのでは。
A.(立論者):明らかに足りない人は足きり出来るが、ギリギリでは学校内に入ってしまえば学力をどう頑張るかの個人差による。

②今後の評価に関わる
→学校が学力基準を下回る生徒を多数受け入れることで、教育機関としての評価や生徒・保護者からの信頼を失うことが考えられる。現代社会において高校名は進学や就職の際に重要な要素となるため、定員割れしているからといって基準に満たない学生に対して簡単に合格を出してよいものではない。

Q.(参加者):進学実績はギリギリ入った人のみだけでは決まらないので、評価はそこまで下がらないのでは?
A.(立論者):ギリギリ入った人が足を引っ張る可能性。不平等である。
Q.(参加者):指定校推薦など、入り方が違っても入ってしまったら、平等では?
A.(立論者):指定校推薦でも偏差値ごとに分かれる。

上久保教授からのコメント

現在、定員を減らして対応している。また、不合格者を出さないためにまず受験生を受けさせないようにしている。だが、合併しすぎて受ける高校数が減少してもいいとはならない。
大きな問題としては「少子化」がメインとなるかと思われる。