無題
パーティーは翌日の午後7時まで続き、ツアーを行ったアーティストのほんの一部だけが辿りつける境地に達して終わった。Konstantinはチルアウトルームで、誰もが床に座り込んでいる中でThe Carpentersの"Close To You"をかけた。誰かがデコレーションのブーケから花を引き抜いては、部屋中にばらまいた。パーティーは開始からほぼ24時間を経て、こんな風にして終わったのだった。
「本当に遅く遅く、遅くまでプレイすると、何かしらスペシャルなことが起こる」とEdwardは言う。「自分はドラッグは全く好きじゃないんだけど、アフターパーティーはそういう理由で好きだ。ある時点を過ぎて、自分でも何故まだここに居るのかわからない状態になると、居ること自体がすごくふざけてる感じに思えてくるんだ。するとなんだか、すごく面白い感じになってくる」グループの中で唯一父親である彼は、時間の流れがなくなり、アフターパーティーの部屋の中とそこにいる人たちの間に何も無くなってしまうような、あの空間がいかに好きなのかを説明してくれた。
この甘そうな虚無をいつか味わえるなら、たまに盛り場に出入りするのも止めずにいようかと思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?