190418

小中学校の美術の教科書を、捨てずに取っておくタイプである。ぱっと思いつくのだとマグリット、ウォーホル、クリムト、カンディンスキーとか好きだし、最近はTumblrでこれ良い!と思うと大抵エゴン・シーレのドローイングだ。かといって美術の詳しい話には詳しくないのだが、会話の流れで、美術館で時間を潰せない工学部の教授陣に、ピカソの絵のなにがすごいかを理系のボキャブラリーで説明する難題を課された。「キュビズムって僕が思うに・・・あ、キュビズムって知らないですか。ピカソのあの絵の技法をそう呼ぶんですけど。たとえばバイオリンを描くとして、目の前にバイオリンが正面を向けて置いてあっても、我々はそのバイオリンの側面や背面を同時にイメージしてたり、あるいは10年前に見たコンサートで演奏されたバイオリンの事を思い出したりしてる訳ですよね。その、描き手の脳内に存在する時・空間的に高次元の『バイオリン』を、ピカソは二次元平面に落として描画するテクニックを開発したんです。」

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