祖母の死にたい

あんなに頑健だった祖母が、震災後少なからず気落ちしたのか、それに加えて老化がすすみ、外出を嫌がるしぼけはじめてるし転びやすい上に転んだだけで背骨と肋骨をやってしまうほど、弱ってしまった。田舎だと病院に設備も医者も足らず、入院をさせてもらう事がままならない。コルセットを巻いて家で様子を見るように、の一点張りらしい。祖母は背骨と肋骨やってるのに。それが正常の処置なのか家族の誰も分からないし、困っている。

季節は思い出せないが昨年祖母の住む家に数日泊まったとき、祖母はあたらしい口癖のように、迎えにきてほしい、とか、大意で死にたいと繰り返していた。どう自分が返事したか記憶が曖昧だけど、その時もいま考えても、そうだよなあ、と思う。自分がいまの祖母になったら、夜眠るとき、朝が来ませんように、そう欠かさず願わずにいられないだろう。

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