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2ブロック戦における青緑ジャイアントについて【#DM2ブロ】

2ブロック戦。それは現行、前年度の通常弾のカードのみで戦う構築戦。
ARevの1年間、ずっとジャイアントを使ってきた筆者にとって、競技大会における2ブロック戦の復活は待ちに待ったものだった。しかも上位入賞プロモは応援妖精エール。スノーフェアリー好きとしても見逃す訳にはいかない。

現環境トップも2ブロなら大打撃!その点ジャイアントは軽傷!これなら勝つる‼️






か、勝てない……!







どうしても予選オポ落ちが限界。俺はこんなにジャイアントに本気なのに……!

オリジナル環境でも青緑ジャイアントが話題に上がる今、己の構築を見直すとともに種族らの第二の主戦場たる2ブロックの話もせねばなるまいと思い筆を取った次第である。


オリジナルの入賞リストを2ブロックでそのまま使えないワケ

ジャイアントの話をする前に、オリジナル環境とは異なる2ブロック特有の構築制限、および環境について触れておかなくてはならない。

現在の2ブロック構築では王道篇、およびアビス・レボリューションのブロックマークがついたカードが使用可能である。これによって種族らのうちアビスはジャガイストやドミーゾー、漆黒ジャシンにジャブラッドが使えないため黒緑も黒単も両手両足をもがれ再現不可能(背景ストーリーみたいだな)。赤青マジックは単騎やファイナルストップはおろか5000VTテスタロッサまで剥奪され、器用な動きやトリガーケアを失い(オリジナル環境のイカレ具合からすれば)まあまあまとも寄りの速攻デッキになっている。

他の3種族は動きの根幹を成すカードを失ったわけではないが、アーマードはムサシ弐天やドラゴン指定の革命チェンジ各種が没収された。
そしてジャイアントが失ったものは、器用なメタクリーチャー。具体的にはとこしえの超人、そしてキャディ・ビートルだ。特にキャディの存在は大きく、このカードがない為に2ブロックの青緑ジャイアントは構築を大きく変えざるを得なくなったと考えている。

オリジナル環境における構築の多くは、殴れるメタクリーチャーや同期の妖精を早い段階からチアスペース アカネに革命チェンジさせてリソース差を広げつつ、次ターンに各種ゴルファンタジスタに革命チェンジさせる成長プランが組み込まれている(あまり配球の超人が採用されていないのはおそらくこのため)。
2ターン目、3ターン目にジャイアントを立て続けに召喚し場にメタを残しておきつつアカネに革命チェンジさせる動きを極力取りたいにもかかわらず、その殴れるメタクリーチャーの枚数が取れないとなると成長プランに寄せるには厳しいものになってしまう。このためオリジナルと2ブロとでは勝手が違う、というわけだ。チアスペースに寄せるってわざわざ楽球の妖精や竹刀の超人入れてまでやることじゃないしな……

そして、このレギュレーションにおいてダメージをほぼ受けていないどころか最も恩恵を受けたとさえ言える種族、メカ。この王道・ARev2ブロック、とにかくメカとCOMPLEXが環境を牛耳っているのだ。

恐怖!変な壺と変な顔面手裏剣ヤロー

現環境はCOMPLEXの入っているデッキ、それに対抗できるゼニスセレス、更にそれらに速攻で勝負できる赤青マジックの3つのデッキが大きな勢力として存在している。
ご存知COMPLEXは1マナパワー25000とかいうバカのスタッツ、下に8枚入らないと場を離れない上に動き始めたらワールドブレイカーしながら下に敷いたクリーチャーをホイホイ蘇生してくるインチキ壺野郎である。一度動き出せば盤面を無限掌しながらめちゃくちゃに展開、しかも攻撃中は実質場を離れないせいで動き始めればケアはほぼ不可能という2ブロで対面してると気が狂いそうなランキング第1位(本人調べ)に堂々鎮座するカードである。先1COMPLEXは実質的なEXWIN首領竜ゴルファンタジスタで止まらないのどうかしてるんじゃねえの?

COMPLEXの入っているデッキにも複数種類が存在しており、革命チェンジや展開力を活かしてCOMPLEXのカウントと盤面制圧をかけていく白黒メカ、オリジナル環境と大体同じ感じで使える青黒COMPLEX、青黒を更に受けトリガーマシマシにしたドロマーCOMPLEXなどその種類は多岐にわたる。

ここでもうひとつ触れておきたいのは白黒メカとドロマーCOMPLEXに両採用されている聖カオスマントラだ。メカもCOMPLEX系列のデッキもアーテルゴルギーニを採用しているせいでこちらが攻めようとする素振りを見せればニンジャチェンジで顔面が飛んできて全タップ、以降の攻撃をシャットアウトされてしまう。アーテルを2ブロで使えるようにしたの誰???

もたもたしていればCOMPLEXが飛んでくるし、それをきらってこちらが攻め込めばカオスマントラが飛んできて攻めを封じられる。攻守ともに最高レベルに位置する白黒メカおよび青黒/ドロマーCOMPLEXの存在は、2ブロックに挑む上で意識しなければならない存在である。

COMPLEXにどう勝つ???

このどうしようもない壺ことCOMPLEXだが当然無敵ではなく、対策することもできる。それはすなわち、『攻撃させない』こと。


赤青マジックでリソース確保にも一役買っているらしい


何に採用してたんだ???

これらのうちアメイジンニルヴァーナゼニシアは、どちらもCOMPLEXを攻撃させない、もしくはアンタップさせないカード。多分中の人は青黒COMPLEX使ってたんだと思うんですけど(名推理)

このように相手のクリーチャーを攻撃させない効果を持つカードを採用することで、COMPLEX対面では"ある程度"優位に立つことができる。当然COMPLEX側も同期の妖精のように指定をズラしてくるため油断は禁物。

ハイクにドハマりした侵略者の屑

次弾のフミビロムは除去耐性のあるCOMPLEXにも効く凄いヤツなのだが、今のところカラーリング的に採用できそうなのがよりによってCOMPLEXのデッキというのがもうヤダ。血で血を洗うどころかCOMPLEXでCOMPLEXを洗う戦いが激化するのは必至だろう。


6月までのリスト

もうひと踏ん張りな感じはしている

……ということで、4月から筆者が少しずつ弄ってきたリストがこれ。
特筆すべきであろう採用カードを一部抜粋する。

運明!ベリアVS.キャディ

通常環境でも注目を浴びているメタカード。相手の踏み倒しに対しバトルではなくマナブーストをすることで圧をかけていく。相手ターン中パワー12000でガードマン持ち。返しのターンにビッグアクションを起こせるようになるのはもちろん、輝跡の大地がトリガーしたときに踏み倒すジャイアントをマナに用意しやすくなるという点でもデッキと噛み合っている。そして何より、ジャイアントのメタ枠がデスマッチビートルではいけない理由がそこにはある。そうだね。COMPLEXだね
ジャイアントで他に2ブロックで使える踏み倒しメタにはデスマッチビートルのほか氷打の妖精が存在するが、こいつらは相手プレイヤーに攻撃できないため革命チェンジができず、踏み倒されたクリーチャーにバトルを仕掛ければ相手のCOMPLEXのカウントが一気に進んでしまい、却って相手に塩を送る有り得ない事態が起こってしまう。
本来であればメタを張りつつミッドレンジで戦いたい青緑ジャイアントにとってはメタカードを選ぶことを強要されていること自体が既に悩みのタネになっているわけだ。

哀樹神官 グリッファ

王道篇に入り追加された、アカネに次ぐジャイアント展開の要。そして、対COMPLEXにおける最大の功労者
登場時のプリン効果x2は相手が同期の妖精を建てていても1人までならまとめて止めることができるため大幅に時間を稼ぐことが可能。超重竜ゴルファンタジスタとの噛み合いがとてもよく、マナから出てきては相手の盤面を止め、返しの終極宣言を確実に通しに行くことができる。しかもジャストダイバーで場持ちがよい。ボンキゴの下面はやめてね。
ハイパーモード解放時の踏み倒し効果はマナさえあれば誰でも出せるため、これまた超重竜との相性が抜群。首領竜を出せばカウンターの芽を摘みながら詰めに走れるし、後述する範丸の超人を出せばシールドをすべて叩き割ってそのままダイレクトアタックまで行くことも夢じゃない。

範丸の超人

別名・カオスマントラ絶対殺すマン。盤面展開を得意とするジャイアントにかかれば、終盤にこいつを出せば5回以上は余裕でバトルが可能。何故かクリーチャーの能力では離れないためマーダンロウのスレイヤーが効かず、アーテルゴルギーニを周りの取り巻きごと廃車にして相手のシールドを全て粉砕可能。盤面をボコボコにすることで相手がカオスマントラを抱えていてもニンジャチェンジ元を消し飛ばして安全にフィニッシュできるのがこの環境において非常に強力。本当にストレージ落ちしたVRか……?
ただしドルーシ、テメーはダメだ

首領竜 ゴルファンタジスタ

輝跡の大地から出せる最大のカウンター性能、デッキがデッキなので別に手札に来てもマナに埋めればモーマンタイ、単色。ぶっちゃけ入れない理由がないだろ!?あの霞ヶ関ファルゴも「は?いや……それは流石に甘すぎるんじゃねえの……?」とマジトーンになるレベル。せめて試しに1枚入れてみな、飛ぶぞ。

……いや、種族らのジャイアントを1年間以上使ってきて、輝跡の大地を採用しているのに首領竜が入ってないのは有り得ねえだろって言い続けているんだけどなかなか世間に伝わらなくて哀しいなあ(シンベロム)

逆に不採用のカードたち

・豊潤フォージュン
通常環境のジャイアントで採用されていることがあるブーストカード。この構築の初出はアーチー選手の全国大会で使用したリストだろう。
見ればわかるが、そもそもこの採用は黒緑アビスを重く見ており、うっかりクリーチャー初動を出すとマクアに踏まれたりマーダンロウに引っこ抜かれたりすることを想定した特注チューンナップである。黒緑アビスのいるオリジナルならまだしも、ジャイアントシナジーがある他のカードより優先して2ブロで採用する必要性はないだろう。まさかブロックマーク付きで再録されているとは思わなかった。

・チアスペースアカネ
先にも言った通り、低コストのチェンジ元が少なくメインに組み込むには無理があるため。キャディも2ブロで使えるなら話は別だったけど……

・der'Zen Mondo/♪必殺で つわものどもが 夢の跡
・♪なぜ離れ どこへ行くのか 君は今

青緑ジャイアントの中には減った山札を逆利用して無限追加ターンループを取る構築があるらしい。

2ブロックでループ?頭がおかしいんじゃないですか……妖精たちや自然文明の民が暮らす森を守りたい……

2ブロ環境とのデッキ相性について

・白黒メカ

5~6割ぐらい 微有利?
COMPLEXのカウントを稼ぐために序盤から盤面を広げ、革命チェンジを繰り返してくるパターンが多い。そのためマッハファイターの的も多くベリアVSキャディも刺さりやすい。アカネから超重竜→終極宣言の黄金ムーブが決まりやすい相手だと思う。ただしヴェネラックのメタ範囲がメクレイドにも対応している点には注意。

・COMPLEX系列

青黒 5割 半々/ドロマー 良くて4割 不利
寄せているとはいえやはりCOMPLEXは対策がハマらないと苦しい。青黒はまだしも、ドロマー型は盤面のCOMPLEXと手札から飛んでくるカオスマントラを両方意識しなければならないため体力もいる。
どちらも膠着状態から時間切れになるパターンも珍しくないため、首領竜やグリッファといった盤面を止めるカードで止めながらターンを返して投了を貰った、というような試合展開もしばしば。先1COMPLEXされたら泣いて帰ろう。

・赤青マジック

5~6割 トリガー運による
基本的に展開の要はアカネなのでデッキ単位でボンキゴマイムが非常にキツい。殿堂にしろ。まあそれを見越して5コスト帯にはレイクポーチャーやグリッファのような溜めのカードを用意しているわけで死ぬわけではない。
とはいえオリジナル環境のようにふざけ散らかした展開と封殺は2ブロではそうそう起こらないため、メタカードを立てつつ受け札を踏ませれば十分勝機がある。なお銀河竜を投げるとかなり有利に立てる。だってボンキゴだもの。

・黒緑ゼニス

4~5割 ブン回りは割り切れ
メタカードがあんまり効かないため初動で出てくるカナザーのようなクリーチャーを的にして立ち回ることになる。戦鬼ベートーベンが出ると攻められなくなるためグリッファのプリン効果を駆使し相手の動きを封じるのが重要。なおたまに採用されているカルマインカが出てくると死ぬ。先4サスペンスされたら泣いて帰ろう。


おまけ:同型ミラー

ぶ っ ち ゃ け 先 行 ゲ ー

ほぼ先に動いた方が勝ち。相手の超重竜が先に出れば除去が間に合わなければ負けるし、横に銀河竜が立ってるとパワー13000バトル肩代わりで互いの銀河竜がカチ合ったり……

ちなみにこないだ同型で先行を取り、盤面を銀河竜のバトル代行で取りつくしたはずの返しに相手が使用したカードは、

まけました

……2ブロックの青緑ジャイアントは、冷静に考えると別に特定のデッキタイプにガン有利がつくわけではない上に、現状では越えるのが難しいデッキすら存在する。まあ出力の安定性で勝負するデッキなんだと思う。俺は好きで使ってるし。

以上を踏まえて改造したい

たすけて

……どうしよう。山札を掘ることができることを考えて首領竜と範丸はピンでも動くとして、この残り2枠に何かしら採用したい。候補は幾つかあるため、ジャイアントデッキの採用候補として何枚か貼り、締めくくることにする。

かわいらしい

ナイター・ファイアフライ

Sトリガー持ちでバウンスとプリン効果を両方持つ。5コスト以上なので各種ゴルファンタジスタに革命チェンジ可能。ほんまにコモンか?
ジャイアントの受けと言えばトライクラブトライショットだが、やっぱりCOMPLEXを考えると2ブロではこちらに軍配が上がるか。通常環境でもカラクリバーシ1点で踏ませても場に残る点を評価されている。

ライジングユートピア!

宙番龍 オービーメイカー Par001 / 奇跡の一打

ジャイアントにしては珍しくシールドを操作し、Sトリガーを仕込める。緑単ジャイアント時代はトリガー埋めたさに深緑の魔法陣を採用してたくらいには大地を埋めたくて仕方なかったため候補に。これでレイクポーチャーで山札見た時に大地が4枚全部見えて静かに絶望することもないかも。下面で相手に選ばせてエレメント除去を打てるがクリティカルに刺さる場面は少ない上に相手を選ぶか。
チアスペース同様チェンジ元が少なめなのが気がかりだが、最速で投げる必要はないのはありがたいかもしれない。

何だお前!?

Kl’avia Tune

登場時に7以下のクリーチャーすべてにプリン効果をかける強力な効果に加え、相手の7コスト以下でクリーチャー以外のカードのコストを強制的に8にできる。しかもブロッカーでTブレイカー。カードパワーで言えば間違いなくこの中でも最強といえる。

ただ一つ欠点を上げるとするならば……こいつはジャイアントではない。グリッファで投げられるとはいえ無理がある。低コスト呪文へのメタは超球の超人もいるからね。

まとめ

2ブロック環境、そして青緑ジャイアントが2ブロックで戦うにはどうすればいいか。自身の思考整理を兼ねて解説を書かせていただいた。2ブロで青緑ジャイアントを使用する際の知見が得られれば幸いである。……なんなら知見を貸してください。









ゼニス金トレジャー、初動で買ってよかった

ちなみに次回は黒緑ゼニス使います。


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