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EVに垂直軸型風力発電を

私はEV BOSCOという三輪車(側車付軽二輪)を購入予定である。この車は最高速度60km/hで、3時間の充電で75kmを走ることができる。後部座席に人を乗せて高速道路を走ることもできる。冒頭の写真は、そのEV BOSCOのパッセンジャーモデルの写真である(この写真は販売元であるガレージ・ボスコのブログから拝借した)。
私はこの車を改造して、車に備え付けた発電機から供給される電気で走り続けられるようにしたい。それで風力発電について調べたのだが…

どうして風力発電に注目するのか

当初、私はソーラーパネルを使うことを検討していた。これは『電気がなくても、人は死なない』という本に出てくる木村氏の軽トラがソーラーパネルを積んでいたことによる。
しかし、ソーラーパネルは広い面積が必要になる。私のピックアップモデルのEV BOSCOの荷台は、高々1m四方である。私の計算だと75kmを走るのに3.2kWの電力が必要で、この3.2kWの電気を1時間で作るためには、ソーラーパネルだと10平方mは必要になる。この計算は、ソーラーパネルと太陽の角度が最適な場合の話である。
車はあちこちに向かって走る。道路もクネクネしている。最適な角度で太陽光発電をできないことのほうが多い状態では、もっと大量にソーラーパネルが必要になるだろう。

そんな折に、ZEVEXという、EVに改造したジムニーで南極点を目指すグループの存在を知る。彼らはソーラーパネルの他に風力発電も併用している。
それで風力発電で1時間に3.2kWの発電ができないか、探ることにした。
せっかくEVに乗るんだ、環境に優しくない火力発電やダムによらず、本当にクリーンなエネルギーで走り続けたい。

風力発電は、設置に必要な面積に対して意外とたくさんの電気を作ることができる。というのも、筒型の風力発電機であれば串刺しされたお団子のように積み上げて設置できるからだ。
風力発電は風で風車を回すことで電気を作っている。しばしば見かける風力発電の風車といえば、海沿いや山の上に設置された、羽が3枚くらいで異様に大きいものをイメージするだろう。これをスタンダード型と呼ぶことにする。それに対し、筒型の風力発電の場合、風車はフィギュアスケートの選手みたいな向きで回転する。子供の頃、カードの角を親指と人差し指で挟んで、カードに息を吹きかけてクルクル回して遊んだことのある人もいるかもしれないが、筒型の風力発電ではそんな感じに風車が回る。

この筒型の風力発電には、縦積みできる他に、もう一つメリットがある。それは風向きによらないことである。北風だろうと南風だろうと関係なく発電できる。ソーラーパネルのように太陽の角度を気にしなくて構わない。おまけに風力発電なら夜でも発電できる。

私のやることは、木村氏やZEVEXの単なる真似事ではない。きちんと一つ一つ「何故そうするか」「もっと良い方法はないか」を探りながら進めている。
そもそもZEVEXのジムニーに積まれた風力発電は、写真で見る限りスタンダード型でも筒型でもなく、いわば風見鶏型である。風見鶏のクチバシのところに風車がついている。これも風向きに関係なく発電できる。
南極点を目指して走るあのZEVEXが風見鶏型を採用しているにもかかわらず、私が筒型を採用しようと思う理由は、実は特にない。何となくZEVEXの風見鶏型の風力発電の写真を見た次の瞬間、「そうだ筒型の風力発電がある!」という具合だった。
このnoteを書くにあたり、改めてその理由を考えると、構造がシンプルであるという理由が大きいのかもしれない。筒型は回転の軸が1本である。風見鶏型は風車の軸と風見鶏の軸の2本の軸がある。軸が少ない、動く部分が少ないということは、それだけ「壊れにくい」のではないかと私は考えたのかもしれない。

風力発電機を探す

筒型の風力発電機のことを、その業界では「垂直軸型」と呼ぶらしい。
風力発電の弱いところは、風が全く吹かない時は発電しないということが挙げられるが、実はあまりに風が強すぎても羽が折れるなどの故障によって発電できないという問題がある。ところが垂直軸型の風力発電機の中には台風でも発電できるものもあるという。

そんな垂直軸型の風力発電機の特徴を確認することで、より一層「これならいける」と確信することができた。あとはサイズと出力の問題だ。できることなら1時間に3.2kWの出力を確保できて、およそ1m×1mの荷台に収まる寸法のが見つかると助かるのだが…もちろん人を乗せて走ることがあるかもしれないから、もっと小さい分には構わない。
試しに「垂直軸型」「風力発電」「小型」で検索すると、色々と出てくる。日本語がアヤシイ商品をクリックするのは後回しにして、出力が十分で頑丈そうなのをクリックして見ると…
…思いっきし桁が1個違う。デカい(笑)。

オチがついたところで、お後がよろしいようで…の前に1つだけ補足しておくと、1m×1mで3.2kW、大丈夫そうです!

まとめと次回予告

ソーラーパネルのように向きを考慮する必要がない上に、積み重ねて設置できる垂直軸型風力発電は、「走りながら充電する」「出掛けた先で充電しながら走る」ことを目指すEVにとって選択肢の1つとなりうる。
次回はもう一つ、真面目に考えた結果を紹介したい。

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