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OMCB006 参加記

こんばんは。
本記事では2024/4/18に開催されたOMCB006の感想などを書いていきます。新年度でいろんな企画が始まる時期ですが、高校生向け大会としてPILAME杯というものが発表されましたね。運営メンバーもOMC関係者が多いようで、応援しております(私個人は全く関係していません)。数学コンテストとしては、珍しく(?)真の意味での協力して問題を解くチーム戦形式のようなので、どう進行していくかというのも面白そうです。
今回のOMCに話を戻すと、8問制の4bに二人での出題で、rankturnipさん(現Furinaさん)は初出題ということでかなり楽しみな内容。一方で、チーム戦では同じチームのメンバーなので、自分が少し頑張らなければいけないという状況です。
問題ページは以下です。
https://onlinemathcontest.com/contests/omcb006


参加時の動き

配点は 1-1-2-2-3-3-3-3
300点多めの配点。rankturnipさんの問題が楽しみ。
writer的に、後ろに難し目の幾何があることを予想して、真ん中のあたりから一応FAを狙って解く。(何気に最近FA取れてないことを思い出しながら)

G

OMCB006 G問題

これは似たような問題をどこかで見たことがあった。
二個のボールを1セットにして50セット分並べたものと4つの仕切りを横一列に並べることを考える。左から数えて一つ目の仕切りまでのボールの数を4a二つ目の仕切りまでを2b,c,dと割り当てる.このとき、一つ目の仕切りまでが4の倍数個になっていないパターン(一つ目の仕切りの制約)とc,dが共に奇数のパターン(三つ目の仕切りへの制約)がちょうど打ち消しあうので、結局 54C4個ある。
FAできていたはずだが、まさかの提出忘れ。まとめて通す変な癖がついてしまっている…
Hが案の定幾何だったので、警戒してFへ。

F

OMCB006 F問題

ヘロンの公式をいじると
(a+b+c)(a+b-c)(a-b+c)(-a+b+c)=2^4051
となり、x=a+b-c,y=a-b+c,z=-a+b+cとすると
(x+y+z)xyz=2^4051
となる。すべて二冪になることから2^t,2^t,2^(t+1),2^(t+2)というパターンしかなく、t=1012となって、周長が2^1014となる。(結局3:3:2の三角形)
一意というヒントもあってすんなり解けた。

E

OMCB006 E問題

うまい方法が浮かびそうにない上に状態数が少ないので、愚直計算。
(とにかく4つ配置)ー(白が2つ同じ列)ー(黒が2つ同じ行)+(白同じ列かつ黒同じ行)
を愚直に計算するだけ。今回から二項係数表を手元に用意してみたらいきなり活かせてちょっと嬉しかった。

A

OMCB006 A問題

6乗数を足す。意外と5まで覚えていたけど、慎重に。

B

OMCB006 B問題

OMC君、野球部だったのか。
野球の打率、犠飛や犠打を除くのが直感的でないみたいな面倒な話が出てきてしまうかと思ったものの、打数という数が定義されているのだった。
b+2=0.25*(a+2),b+1=0.24*(a+4)を解くだけ。

C

OMCB006 C問題

まず、問題文をよく読んで、disjoint unionを確認。
1,2を作れないので1,2 \in Aで、8があると残りの三つから二つ選んで4種の数を作る必要があるがこれは不可能なので、8 \in B 
あとは全部書き出した。 3,4がどちらもないケースだと詰むというのもあるけど、まあこの数ならいいか。
面白いパズル問題。

D

OMCB006 D問題

C1の中心をOとして、OPとC2の交点をXとすると
△OXQ∽△OQP で、方べきの定理から相似比が1:2とわかる。
また、OQ⊥PQなので、PQ=xとおくと
x^2+(x/2)^2=900 なので、x^2=720

H

OMCB006 H問題

まず、円ABCと円DACはどちらも半径2sqrt(3)の円で、円DACはOを通る。
ACとDBの交点をXとする。AC=6,BD=5+2sqrt3)なので、sin(AXD)さえわかれば、BD*AC*sin(AXD)/2で計算できる。
円DACの中心をO'とすれば
sin(AXD) = cos(DOO')で、三角形DO'Oでの余弦定理から
cos(DOO')=(5^2+12-12)/20sqrt(3)=5sqrt(3)/12 となり、あとは計算できる。

感想と反省

8問正解26分52秒ノーペナで1位でした!道草もほぼなく、計算間違いなどもせずに解けたので、感触は良かったですが、これだけ条件がそろってようやくtop5といい勝負なんですね。
セット全体としては、バランスもよく、変に意地悪なひっかけも設置されておらず(強いて言うなら野球要素がちょっと人によっては慣れていない?)題材も面白いものがそろってたなと思いました。やはり問題番号が大きい(≒審査が最近)方が質も高め…?
個別の問題としては、C問題がお手軽なパズルという感じで、面白かったです。E問題の愚直数え上げはOMCだとやや出にくい傾向にあると思うので、いいと思います。また、G問題の全単射は似たような問題を見たか何か別の問題を作問している過程で考えたか忘れてしまいましたが、とにかく綺麗な対応で教育的でもあったなと思います。幾何は二問ともお手並み拝見といったお手頃難易度だったので、自分でも比較的速く解けました。
次回はなんと明日で連日になりますが、頑張りたいです。

雑多なトピックス

今回はOMCの統計情報をいくつか紹介したいと思います。
統計情報を集計するプログラムをちょっと前に作って、それ以来たまに気になったことを集計してみたりしていて、結構ネタはあるので、書くことがない時にちょっとずつ紹介したいと思います。
数学要素はほぼないです。
・OMCerの名前に使われている文字
レート384以上のアクティブユーザーを対象に集計してみました。

上位20件
(1349, 'a'), (873, 'i'), (831, 'o'), (703, 'n'), (642, 'e'), (629, 'u'), (567, 't'), (544, 's'), (518, 'r'), (511, 'k'), (466, '_'), (464, 'm'), (393, 'h'), (305, 'y'), (265, '1'), (227, '0'), (210, 'l'), (200, 'p'), (192, 'c'), (176, 'g')
高頻度順にくっつけた文字列:aioneutsrk_mhy10lpcg2db347AzT5wS9f6MK8vNjRYLUIHGOEPCqBFxDWJZQVX
意外とx,jが少なく、大文字になるとI,Oは減ってT,Sが増えるようです。

とくにOMCerだから○○が多い、というような帰結は得られていないですが、ちょっと面白かったポイントとして、どのランキングページ(100n-99~100n位までで区切られている)を参照しても、一位は小文字のaでした。




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