キャッシュ フロップ学習③ ~BUvsBB SRP BUベット戦略編~

<はじめに>
このnoteではGTOwizardを用いてポストフロップを学び、思考をまとめていきます
ポストフロップはプリフロップ以上に座学をしているか否かで差が出そうなので、自身が正しい知識を習得し、相手がどのようなレベルにいるのか、それをエクスプロイトしていくにはどうするべきなのか、などを考察していきます

<設定>
※GTOwizardでは前回までの記事の設定だとポストフロップが解析できなかったため設定を若干変えています
キャッシュ スタック150BB 6MAX
ベットサイズ 標準
レーキ 5%6BBキャップ

<学習・思考 全体像>
※膨大な量の研究材料があるので、テーマが決まり次第書き足していきます
①集合分析による全体像の把握・BBドンク
②集合分析による全体像の把握・BBx→BUxのライン考察
③集合分析による全体像の把握・BBx→BUbのライン考察 ※本記事はここ

<学習・思考 まとめ>
③ー1 BU側集合分析

BUvsBB BU33%ソート

BU側はベットサイズとしては33%・50%・75%・125%の4サイズを混合で用います
頻度としては大きいサイズほど少ないですが、特定のボードで使いこなせると利益を大きく上げられるはずなので以下のように各サイズごとに分析していきます
(1)高頻度で33%を用いるボード
(2)高頻度で中サイズ(50%・75%)を用いるボード
(3)高頻度で125%を用いるボード

③ー(0) トリップスボード戦略

BUvsBB トリップスボード戦略

トリップスボードはかなり特殊かつ滅多に発生しないため、別枠でまとめます
おおむね傾向としては
「数字大→ベットサイズ33%」「数字中→ベットサイズ50%」「数字大→ベットサイズ75%」がメインで使うサイズになりそうです
ベットするハンドとしては、クワッズはもちろんのこと、レンジの大半のハンドでベットをしています
Qから9はチェック頻度がある程度ありますが、こんなものの理由は全く分かりません
以下(1)以降をまとめていきますが、トリップスはフィルターではじいています

③ー(1) 33%戦略

BUvsBB BU33%ソート

33%ベットを用いるボードの特徴としては
「AA+ミドル」「KK+ミドル」「A+ペア」「K+ペア」がメインになります
+αの傾向でいうと
「ガットが存在するボードのほうがベット頻度低め」
「ツートーンのほうがベット頻度低め」となっています
前回記事の終盤でも書きましたが、ドローが多いほどチェック多ベット大戦略をとるようです
以下、具体的なボードを見ていきます

EX)flop Kh8d8c 33%ベット頻度:81.6%

BUvsBB BU33%に対してのBB戦略

前述の通りBU側は大半のハンドで33%ベットを行います
一方BBがどの程度でコールするかですが、Qハイ以下のダブルBDがないハンドあたりからフォールドになっています
また、Aハイも弱キッカー+BDFDのないところはフォールド頻度がある程度出てきています
また、ミドル以上のペアボードも比較的33%・50%ベットを用いることが多いようです

ペアボード以外のボードでいうと「モノトーン+コネクトボード」「Aハイ・Kハイ+ドライボード」「BBがドンクをしなかったボード」なども33%ベットを比較的多く用いるようです

EX)flop Kh8d2c 33%ベット頻度:47.6%

BUvsBB K82r BU戦略

33%ベットを用いる頻度はレンジ全体の47.6%なので、「だいたいベットしておけば間違いない」というほどでもないですが、比較的広範囲で33%ベットが肯定されています
チェック頻度の高いハンドでいうとBDFDのない中程度のAハイや、その他Qハイ以下、ミドルポケットなどを頻度でチェックしていきます
言い換えれば、それ以外はおおむね33%ベットを採用していきます

BUvsBB BU33%に対してのBB戦略

一方BBはそれに対しBBはレイズ約10%、コール約57%となっています
まずレイズハンドとしてはKQ、2ペア、セットに加えてQJs・A3s~A5s・ヒットしていないミドルスーコネなどのダブルBD系のハンドが採用されています
コールハンドとしてはヒット系、Aハイミドル以上キッカー、ミドルポケットに加え、レイズハンドを頻度でレイズしなかった部分になります

正直、上記2種類のようなボードはもっと幅広く(90%以上くらい)安ベットをするものと思っていたので驚きです
実際相手がどの程度コールできるかレイズを返せるか次第でベット頻度を変えるべきだとは思いますが、unknownに対してやたらベットするものでもないなと感じました

③ー(2) 50%・75%戦略 

BUvsBB BU75%ソート

BUが中サイズのベットを多く使うボードの傾向としては
「ミドル以下のペアボード」「Qハイ~8ハイのコネクト系ボード」
がメインになっています
以下、具体的なボードを見ていきます

EX)flop 8h2d2c
50%ベット頻度:55.1% 33%ベット頻度:27% 75%ベット頻度:11.1%

BUvsBB 822r BU戦略

ベットサイズは混合ですが、注目すべきは「チェック頻度ほぼ0%」という点です
いわゆる「レンジCB」という戦略をとり、全ハンドで3サイズ混合戦略をとります(ちなみにこのボードは全ボードのうち最もチェック頻度が低いボードでもあります)

BUvsBB BU50%に対してのBB戦略

一方BB側はA9ハイ以上や、BDFDのあるT9s以上でコール以上の選択をします
中でも注目すべきはレイズ頻度で、約16%とかなり高頻度でレイズを返しています
ハンドとしてはクワッズ・セット・トリップスに加えて、ツーオーバーBDFDを主に採用しており、特にハイカードとしては価値が低いT9s・JTs・J9sなどはほぼピュアにxrをしていて、AXsやKXsはコール頻度も多くなっています

EX)flop Th9d7c 75%ベット頻度:約30% チェック頻度:50%

BUvsBB T97r BU戦略

先ほどと同じく中サイズのベットを比較的多く採用するボードである一方、さきほどとは違いチェック頻度も多いボードを見てみましょう
ベットサイズは混合ではありますが、上記の通り75%メインで、ハンドとしてはツーペア・セット・ストレートに加えてトップヒットや上ポケもベットしています(AAは低頻度)
また、ブラフハンドとしては8Xのオープンエンド、JXのガット、BDFD、強いAハイのオフスートなどを用いています

BUvsBB BU75%に対してのBB戦略

ある程度狭いレンジで75%ベットを行うBUに対してのBBのコールレンジの下限としてはボトムヒット+BDFDやOESD+BDFDなどです
また、強いOESDはBDFDなしでもある程度コールしているようです
BU側の75%ベットレンジがある程度強くなっているため、ただのボトムヒットや下ポケは1コールすら許されません

③ー(3) 125%戦略

BUvsBB BU125%ソート

作業前から薄々気づいてはいましたが、xxの記事と内容はやや被りそうです
オーバーベットと小中サイズを同頻度で組み合わせるようなボードはほぼ存在せず、チェックorオーバーベット戦略をとります
そもそもレンジ全体で約6%しか選ばないオーバーベットを多く採用するボードについては「A+KQJ+8~2の非モノトーンボード」というわかりやすい特徴があります
理由としては「ドローが多い」「ナッツ級のハンドがこちらしかない」というものがあげられます
前回の記事でAT2ttを分析したので、今回は別のボードを見てみましょう

EX)flop AhKd6c 125%ベット頻度:36.4%

BUvsBB AK6r BU戦略

上記のように緑(チェック)と濃い赤(125%ベット)しかありません
ハンド選定もシンプルでセット(AAのみ低頻度)・ツーペア・強いAなどをバリューハンドとしてオーバーベットを行い、下ポケやダブルBD、ガットやボトムヒットなどをブラフハンドとしてレンジに組み込んでいます
AAのみ低頻度なのはおそらく「バリューターゲットがいなさすぎる」「チェックレンジが弱くなりすぎる」という理由だと思われます
また、フロップからボトムヒットをブラフに回す理由としては、相手のセットブロッカーになっていることが考えられます
オーバーベットを使うということはそれだけBB側もコールできるハンドが限られてきますが、その中でも必ずコールレンジに入ってくるBB側の最も強いハンドはボトムセットなので、そこをブロックしているハンドを積極的にブラフしていこうということだと思われます

BUvsBB BU125%に対してのBB戦略

一方BBは当然かなり限られた範囲でしかコールできません
下限はBDFDのある強いボトムヒット、上ガット、強いKなどです
やはり大きいサイズのベットに対してはそれ相応の狭いレンジで受けていかないといけないということでしょう
ちなみに全く関係ないですが、レイズ頻度が完全に0%なのが面白いなあと感じました
0.5%とかはよく見ますが完全な0%ってあるんですね

また、これ以外にもオーバーベットを多用するボードの共通点としては「ドローヘビー」「ナッツアドバンテージ」の2点は大きく関係しそうです

次の記事で何をやるかは決めていませんが、3ベットポットのフロップを学習するかSRPのターン以降を学習するか検討中です
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