キャッシュ フロップ学習① ~BUvsBB SRP ドンクベット編~

<はじめに>
このnoteではGTOwizardを用いてポストフロップを学び、思考をまとめていきます
ポストフロップはプリフロップ以上に座学をしているか否かで差が出そうなので、自身が正しい知識を習得し、相手がどのようなレベルにいるのか、それをエクスプロイトしていくにはどうするべきなのか、などを考察していきます

<設定>
※GTOwizardでは前回までの記事の設定だとポストフロップが解析できなかったため設定を若干変えています
キャッシュ スタック150BB 6MAX
ベットサイズ 標準
レーキ 5%6BBキャップ

<学習・思考 全体像>
※膨大な量の研究材料があるので、テーマが決まり次第書き足していきます
①集合分析による全体像の把握・BBドンク ※本記事はここ
②集合分析による全体像の把握・BBx→BUxのライン考察
③集合分析による全体像の把握・BBx→BUbのライン考察

<学習・思考 まとめ>
①ー1 BB側集合分析
preflop
BU r2.5BB
BB c

BUvsBB BB側flop集合分析

まずはBB側の戦略
「ドンクベットはするな」というのは初心者の時に多くの人が教わることかなと思いますが、実際BUvsBBではレンジ全体で4.2%しかドンクベットをしません
そんななか数少ない”ドンク優位”なボードですが、以下のような特徴があります
(1)7ハイ以下の非モノトーンかつコネクトボード
(2)99(77・55)+ローカード
(3)9ハイ・8ハイのウェットボード
(4)A+ローカード2種類
以下、各ボードでのドンクベット後の流れを確認していきます

①ー2 ドンク分析
(1)flop 7s4h3d

BUvsBB BBドンクレンジ

ドンクベットのサイジングとしては33%のみを使うようです
ハンドの選定としてはストレートやセット、トップヒットなどに偏っているわけではなく、大半のハンドで20%~60%頻度でドンクベットを行っています
逆にドンク頻度がほぼないハンドとしてはK~9のオフスートくらいでしょうか

BBドンクに対するBU戦略

様々なハンドでドンクを行うBBに対し、BUも幅広くコール以上で対抗していきます
中でも驚きなのはTc9cやJcTcのようなBDFDすらないハンドすらピュアコールしています
逆にフォールドしているハンドはKハイ未満のオフスートやQcTc・Qc9c・Qc8cくらいです
頻度自体は低いものの、大半のハンドでドンクしている相手に対してはここまで守らなければいけないのはなかなか感覚的には難しいところです
ただ、このあたりは座学しているか否かでドンクレンジや頻度はかなり変わりそうなので、あまり座学をしていなさそうな人の75%ドンクなどであればBDFDのみ、BDSDのみ等までであればだいたい降りて良さそうで、一方中途半端に座学をしている人はドンクボードを知っているがゆえにドンク頻度が上がりすぎる傾向を持ちそうなので、そういった相手にはBD系のハンドでレイズをある程度返していくのが良さそうです

(2)flop 9s9h3c

BUvsBB BBドンクレンジ

743rのボードと同じくベットサイズは33%のみを使用
レンジもトリップスやセットに偏ることはなく、広範囲のハンドで20~50%ほどの頻度でドンクベットをしていきます
また、ギャッパーのあるスートハンドではBDFDのないところはドンクレンジはほぼ0%である一方、スーコネではBDFDがないハンドもあるハンドもドンクレンジを同程度持っています
正直のボードで8d6dと8d7dの何が違うのか、7d5dと6d5dの何が違うのか、に関しては「相手のブラフxrレンジを抑えていること」「相手のフォールドレンジを抑えていないこと」などでしょうか

BBドンクに対してのBU戦略

743rのボード同様、幅広くドンクベットを採用するBBに対してはBUも幅広くコール以上で対応していきます
中でも気になったハンド、A6oについて分析していきます
【A6o】

BBドンクに対してのBU戦略 A6o

A6o自体はBDFD・BDSDもないただのAハイなので、BBドンクレンジが広いとはいえフォールド頻度があること自体は意外ではないですが、6d・6cを持っている時だけ大幅にフォールド頻度が減り、コールやブラフレイズの頻度が増えています
ここでBB側の強いドンクレンジを確認すると9Xsは6までしか存在しないことがわかります
A5以下はBDSDがあるためAハイとしてはA6oは最弱、とはいえ幅広いドンクレンジを持つBBに対してはAハイはぎりぎりコールできるところのようですが、「コールの下限」「相手の強ハンドへのブロッカー」という2点でブラフレイズができるハンドなのでしょうか
(743rのボードでいうT5sあたりも意味合いは似ているかもしれません)
ちなみに883rやTT3rではドンク頻度がほぼ0なのは本当に理由がわかりません、どなたかわかる人がいたら教えてください

(3)flop 9h6s5s

BUvsBB BBドンクレンジ

ベットサイズは33%、ハンドはセット・ストレート+FD・SD(BD含む)がメインです
ガットのないスートハンドはスペード・ハートがメイン、ガット含みのスートハンドは全色同頻度でドンクベットを採用しています
また、オフスートハンドではヒット系はスート関係なくほぼ同頻度、ガットのみや完全エアーのハンド群はBDFDのあるところのみを採用しています

BBドンクに対してのBU戦略

ドンクレンジが多少狭くなっているのである程度はフォールドしています
具体的にはBDFDすらないAハイや、BDFDのみのKハイなどです
一方レイズするハンドはストレート・セット・ツーペア・オーバーペアに加えてコンボドローをレイズしていきます
中でもAs4xなどはなかなかチョイスできないハンドではないでしょうか

(4)flop As5h2d

BUvsBB BBドンクレンジ

ストレートやセット、ツーペアでドンクをするのはもちろん、ガット+BDFDや純粋なBDFDなど様々なハンドで20~50%頻度でドンクをしていきます
ドンク頻度のないハンドはオフスートの絡んでないハンド、BDFDのないスートハンド、KXsの強いBDFDなどです

BBドンクに対してのBU戦略

対してBUの戦略としてはレイズ頻度はほぼなく、フォールドするハンドとしてはKcXcの弱いところやQcXc以下のBDFDのないスートハンドや同じく弱いKハイ以下のオフスートハンドです
ただしQJo・QTo・JTo・98oなどはクラブ持ちのみフロート目的(?)のコールをしています
フロート目的のコールをクラブ優先で行っているのは相手のBDFD系のハンドをブロックしていないからでしょうか

①ー3 ボードごとのBU戦略変化分析
A52rのボードだけBBドンクに対してBUレイズ頻度がほぼない、これは何が影響しているのか…
EQチャートや詳細欄を見比べただけでは正直よくわからない
ナッツがないのは確かにそうだがAAってほぼナッツじゃね、とも思うし、BUオープンだからコンボドローもそれなりにある
AXは当然BU側に多いからコールレンジの強さも担保できる気がする
意味がさっぱりわからないので、困ったときの集合分析ということで、集合分析を見ていきます

preflop BUr2.5BB→BBc
flop BBdonk→BU??
BBドンクに対してBUはレンジ全体では約14.3%ほどの頻度でレイズを返すようです
それに対し①ー2(1)~①ー2(4)までのようなボードではどの程度レイズ頻度が存在するのか見ていきます

(1)レイズ頻度:14.0%
フィルターは以下の通り
・レインボーまたはtt
・ペアなし
・コネクト(ストレート完成あり)
・7ハイまたは6ハイ

(2)レイズ頻度:14.3%
フィルターは以下の通り
・レインボーまたはtt
・ペアありトリップスなし
・非コネクト
・ハイ9+ミドル9
※55+2~4も調べましたがほぼ同頻度でした

(3)レイズ頻度:16.9%
フィルターは以下の通り
・tt
・ペアなし
・コネクト
・9ハイまたは8ハイ

(4)レイズ頻度:0.8%
フィルターは以下の通り
・レインボーまたはtt
・ハイA+ミドル5または4+ロー2

各種フィルターをかけてフロップを分析したところ、明確に(4)だけはレイズしないという結論になりました
理由が解読できないのはもどかしいですが、いずれ理由込みでこれを理解できるようにGTO学習を続けていきたいと思います

次の記事ではxxで回る頻度の高いフロップについて学習していきます
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