絵を描く僕の好きな本
#ふぁぼされた数だけ推し本を紹介する に反応いただき誠にありがとうございます。今回は15冊、アート関連の本をサラッとオススメさせていただきます。(写真うつり悪いのはご容赦あれ)
1「GRUAU」
ファッション・イラストがお好きな方ならご存知、ルネ・グリュオーの大型画集です。線や構図の大胆さ自由さに誰もがきっと目を惹かれるはず。
ながめていて、絵が描きたくなる作品はやはりいいですね。
2「3秒」マルク=アントワーヌ・マチュー
BD(バンド・デシネ)という主にフランスなどを中心にした漫画のジャンルがありまして。日本の漫画とはだいぶ雰囲気が違い、絵本的であったり、映画的であったり…。その中でも有名な作家・マチュー。
タイトルの通り、たった3秒の間のストーリーを描いています。反射される光景を延々と写し取っていくというもので、その中で一体どんな事件が起こっているのか?推理しても良し、計算され尽くされた構成に酔うだけでも良し。実に衝撃的な作品でした。
3「フォリガット」ニコラ・ド・クレシー
BDでオススメするならニコラ・ド・クレシーは外せないのだ。これは彼の初期の作品。
全編カラー。暗い灯火のなか観る人形劇のような雰囲気。日本漫画とは違うコマ割りに購入した当時驚きました。基本的に斜線の入ったコマがなく、整った長方形のコマがほとんどです。その淡々としたコマづくりは、映画のスクリーンの中を覗いているようで一層映像的で不思議な感覚になります。
4「O嬢の物語 Ⅰ&Ⅱ」グィド・クレパクス
これもBDのうち…と言いたいが、中身はイタリアのエロ本だ。SM調教ものだ。でも妙に品があってオシャレなんだ。それがクレパクスという作家なんだ。
他のページは大体女性が裸で叫んだり喘いだりしているので自重しておきます。
5「ヘルマフロディトスの肋骨」山本タカト
「カバー失くしたの?」と聞いてはいけない。「この人の絵を見ていた方がよっぽど国枝の絵を見るより有意義」とは言ってもいい。それくらい影響を受け尊敬する作家さんです。
この方と同じ絵の系統のハリー・クラークの本もオススメしたかったのですが…またの機会に。
6「ILLUSTRATION MAKING & VISUAL BOOK 夜汽車」
あまりに可愛い。少女の夢とロマンが全て詰まっている。柔らかな塗りやモチーフの散らし方に特にセンスを感じますね。
7「RECIPES」IKEGAMI YORIYUKI
あまりの可愛さに「イヒヒーッ!」ってなりますね。何でこんなに可愛く描けるのだろう、そしてその豊かな創造性…ずっと見ていたいイラストばかりです。
8「ヴァロットン -冷たい炎の画家」展 図録
幾度も展示会に行くと自然と自分と波長の合う作家に出会えるものですが、ヴァロットンはその最たる例です。冷たい炎と副題付いてますが、実際は温度もなく、人間不審と孤独を感じる作品が多い。でもこの人、すごく冷静でよく観察する人だと感じる。あと尻フェチ。
9「メスキータ」展 図録
あまり知られてないかもしれないですが、エッシャーの先生と言えば伝わるでしょうか。去年はじめて日本での回顧展がありました。作品は主に版画が多いです。
実験的な作品が散見され、めちゃくちゃな天才でセンスがある作家!と言うよりは、実直でひたすらにアートに向き合う「研究者」タイプに思えました。
10「ロシアの夢 1917-1937」展 図録
エグいなこの編集。その一言に尽きる。展示図録でいくらでも愛のある編集デザインを見かけてきたが、これはデザイナーが絶対楽しんで作った。そう確信させるものがある。
文字の暴力、色の暴力である。力強いロシアを感じる…これは恋してしまうな。
11「ソール・ライターのすべて」
何でもない日常風景を特別なアートに変えてしまう、そんな写真家がライターだ。彼のファッション・フォトもセンスがあって好きですね。
ちょうど今Bunkamuraでまた展示来てるんですよね。興味がある方は是非!
12「For the Love of Vinyl:The Album Art of Hipgnosis」
ヒプノシス。決してマイクではないのだ…。名前は知らなくても、「ピンク・フロイド」や「レッド・ツェッペリン」などの有名なカバーアートはどこかしらで見たことがあるはず。
彼らのきがくるったデザイン、僕の好みですね。洗練されすぎない、綺麗すぎないデザインもありだな…と謎の安心する。
13「映画表現の教科書 名シーンに学ぶ決定的テクニック 100」
勉強努力の類いが嫌いな僕が唯一絶対の自信をもってオススメする教本。何に利用したかって、漫画を描くためです。照明、人物やモチーフの配置、音に至るまで…映画のシーンごとに例を出して、そこで何が表現されているか、何の効果が出ているかが分かりやすく説明されている。
もちろん漫画制作でなくても、映画好きの方にも良いかと。映画を観るうえでちょっと「通」になれる、そんな本です。
14「ミュシャ 装飾デザイン集」
あんまり他の人に教えたくない、そんな有能くん…装飾資料集ですね…。買うなよ!絶対買うなよ!有名なポスターとかはそんなに載ってないです。資料として振り切っている。ミュシャを利用してやろうという気概がある方にぴったしだな!
15「VICTORIAN GOODS AND MERCHANDISE」
教えたくねえ~~~~~~~~~~~~~~~~(本心)(資料) 英国ヴィクトリア朝のデザインが好きな人にはぴったり…と言うと伝わりにくいので言い換えます。「ホームズの世界が好きなら買え」。現場からは以上です。
15冊!多いな!と思ったら途中でふぁぼが14個と気付いて僕は…。一つはオマケってことで。改めてここまで目を通していただいてありがとう。
それでは良いアートブックライフを!
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