名称未設定のデザイン__1_

ゼロから始めるfreeeのanalytics採用

freeeでデータサイエンティストたちが所属するanalyticsグループの採用をやっています、mioです。

この記事は、freee データに関わる人たち Advent Calendar 2019の20日目です。
このAdvent Calendarなかなか面白い記事が集まっているのでぜひ見てみてください。
弊社のデータサイエンティストたちは、ちょっと面白い人たちだなと感じて頂けるかもしれません。

freeeのデータサイエンティストたちは全社に散らばっていますが、一番多くデータサイエンティストたちが所属するのがanalyticsグループです。
(詳しくは、鎌田さんのこちらの記事を参照ください)
このanalyticsグループができるまでに弊社のデータサイエンティストたちと私が何をやったのかを採用視点でお届けします。


1.最初にやったこと

freeeの採用は現場巻き込み型採用です。(最近はスクラム採用と言いますね。)
現場のメンバーに協力を要請します。

採用プロジェクトが開始された当初の担当リクルーター(私)は、これまでの経歴もセールスやマーケティングの知見はある程度あるものの、データサイエンティストは一切なし、という状態からのスタートでした。

リクルーターがデータサイエンティストの知見が0である以上、普段以上に現場に負荷がかかることが予想されます。

最初にやったのは、私の知識の無さをお伝えし、何を協力して欲しいかを素直に現場に伝え、役割分担とゴール設定を確認することからでした。

そこで、アナリティクスJM*の鎌田さんを始め、周りの人に協力を要請しました。

*JM…ジャーマネと読む。一般企業でのマネージャーポジションに当たる。freeeにおけるマネージャとは、単にメンバーの上に立つ者のことではなく、”タレント”であるfreeeのメンバーを叱咤激励し、成長・活躍をサポートする役割のこと。


役割分担は、こんな感じです。

採用サイドにできること
・求人票の作成(全体)
・候補者との連絡
  ・日程調整
  ・質問対応
・候補者のアトラクトポイントの見極め補助
  ・オファー調整
  ・実務面以外のヒアリングと説明
・候補者ターゲットリストの作成
・面接官トレーニング
・入社手続き
・各種媒体手続き
・スカウトメールの叩きの作成
現場にお願いしたいこと
・求人票の仕事内容や求める人物像部分の作成
・データサイエンティストとしての専門性の見極め
   ・ターゲットリストのフィードバック
   ・書類選考のフィードバック
   ・面接
     ・スキル面の見極めポイントの共有
     ・人物面の見極めポイントの共有
・データサイエンティストのアトラクト
   ・専門領域の質問対応
   ・オファー面談
・そもそもの「常識」とは何かの共有
・勉強会情報や他社動向などの共有
・スカウトメールで刺さるポイントは何なのかの共有

ここで、現場へのお願いを鎌田さんは快諾してくださいました。
これにどれだけ助けられたか分かりません。

2.採用人物像を認識する

採用プロジェクトはの進捗は、面接数が多ければいいというわけではなく、採用人物像がどれだけ解像度高く見えているか、そして実際にそのターゲットにリーチできるか、が重要です。

スクリーンショット 2019-12-17 0.51.34

プロジェクトをスタートするのに、まずはゴールイメージを共有する必要があります。
最初に確認すべきは、どういう人が欲しいのか。
そもそもお恥ずかしい話ですが、前述の通り私の理解レベルは低く、現場のメンバーにヒアリングしても、それが意味するところがどういうことなのか、あまり分かっていませんでした。

例えば、

【業務内容】
・ユーザーログやCRMデータなどを高度な分析を駆使し、経営戦略、プロダクト戦略、営業戦略の策定や意思決定のためのインサイトを提供
・トラックすべきKPIの設定とデータをトラックするための環境の構築
・プロダクト内で利用する経理業務やバックオフィス業務自動化のためのモデル構築とロジックの精緻化、その分析に基づいた実際のプロダクト開発

これは弊社のデータサイエンティストにお願いしたい業務内容なのですが、
データサイエンティストとしてどういうスキルがあればこの業務内容が具体的に実現できるのかが具体的にイメージできなかったんですね。

それを理解するためにやったのは、下記の3つです。

①採用マーケティングをする
まずは「データサイエンティストって世の中どんな人がいるんだろう」というところからのスタートでした。世の中を知るために始めたのは、wantedlyやbizreachなどでどんな人がいるのかを実際に見てみて、いいと思った人に対しての見方のフィードバックをもらうことでした。
それこそプロフィールに「分析」と書いてある人たちを、片っ端から見ていくところから始まって、私が「いいのかな?」と思う候補者を10−20人ずつ鎌田さんに送りつける、というのを週2回やっていました。
数日以内には鎌田さんがコメント付きで「いいと思う理由」「いまいちな理由」を返してくれ、なんとなく、求めているのはこういう人なのかも!という感覚を掴んでいきました。

このターゲットリストフィードバックは非常に勉強になったので、別ポジションの採用の際にも、目線合わせで最初に必ずお願いしています。

②エージェントさんに聞いてみる
プロのことはプロに聞け!ということで、信頼できるエージェントさんにデータサイエンティスト採用のやり方や、情勢などをお伺いしました。
また、どういう経歴の方なのかをヒアリング頂き、候補者像の相談をしました。
ここで参考になったのは、私以外の視点で候補者を見ることで①でピックアップ&フィードバックを繰り返していた人物像に偏りが生まれていることに気付け、必要以上に絞りすぎていたことに気付けたことで、私の中の「データサイエンティスト」の幅が広がったことです。


③勉強会に出てみる
普段書類上でしかデータサイエンティストを知るチャンスがなく、「それってつまりどういうこと?」を知るチャンスがありませんでした。
そこで、実際どういうことなのかを知るために、データサイエンティストのお邪魔にならないように、勉強会に参加させて頂きました。
実際に参加したのは下記の勉強会です。

D3M meetup(スポンサードさせて頂きました)
Data Analyst Leaders Talk!

この経験から、「ゲーム系のデータサイエンティストでもこういう考え方の人はきっとfreeeに合うんだな」とか、「この技術もデータサイエンティストなんだ、領域広いな」という肌感覚が掴めてきたような気がします。

また、イベントでは他のデータサイエンティストさんたちと話すチャンスです。
自社のデータサイエンティストと話す機会はあっても、他社はどうなのか?自社の環境が普通なのかそうではないのか、などは実際にお話を伺ってみて、知ることも多かったです。


3.目線合わせをする

面接を重ねていくうちに、面接官同士で擦り合わせが必要になってきます。現場が何を求めているのか、この先の未来をどう作っていきたいのか、そのためにはどういう人を採用しなくてはいけないのか、そのミッションをこの候補者は果たせそうか、などを必ず擦り合わせしていきます。

この解像度が一気に擦り合ってきたのは、プロジェクトが進捗し、analyticsメンバーが少しずつ増えてきた頃でした。
社内で活躍するメンバーが増えてきて、見極めが間違っていないと自信が持てるようになってきたことと、社内からのanalyticsニーズが高まってきたことによって、メンバーを多様化させていこうという試みが行われていました。
目線合わせをするうちに、freeeで活躍できるデータサイエンティストの共通点が見えてきました。

freeeの環境は、
・全てが整っているわけではないけれど、チャレンジできる幅は広い。
・基盤を作るところからやるので、裁量も自由度も非常に高い。
・社内がデータ・ドリブンに進む環境であるため、全社的にデータサイエンティストが活躍しやすい社風

だからこそ
・自分でどんどん手を動かしたい人には面白いと思って貰いやすい
・まだまだアーリーフェーズなので、手が動かせない人には厳しい
・ニーズが高い分、ビジネスチームやプロダクトチームとの対話ができることは重要

ここが見えてくると、一気に採用フェーズが進み、少ない面接数でオファーが出るようになっていきました。

4.入社したメンバーたちの活躍

そうして続々と入社してくれた皆さんですが、裁量と自由度を欲して、自分でどんどん手を動かしたい、ビジネスを動かしたい、とチャレンジしに来てくださるので、続々と活躍している話があちこちから飛び込んで来ます。

「〜さんみたいな人がうちのチームにも欲しい」
「△△さんってまだ入社3ヶ月なの!?来てくれて本当によかった」

こういう声を聞けると非常に採用やっていて良かったな、と思う瞬間です。チームメンバーが増えてくると、周りからも
・どういう仕事を任せているのか
・〜さんがいいと思うのは何故なのか?
などをヒアリングできるので、より解像度を上げることができました。

終わりに

freeeのanalytics採用が成功したのは、現場のメンバーやJMが全力で協力してくださり、言語化を惜しまなかったおかげでした。この場を借りてお礼をお伝えしたいと思います。また採用が再開するのが楽しみでなりません。

大変だったけど、素敵な仲間たちが入ってくれて本当に嬉しいです。Advent Calendar ではこの先も楽しいメンバーの更新が続きますので楽しみにしていてくださいね。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?