過去、この外出自粛に近いことを体験していた。
二年ほど前、約四か月に渡る長期研修に派遣されていました。海外からも参加者がいて、その研修の中で何カ国かに行きました。
そのうち、とある国に六週間滞在した時が、まあしんどくてしんどくて、これまでにないほどのストレスを味わいつくしたなと思いだし、今の状況と比較したら、「あれ? 意外とましだな」と悟りました。
【二年前】
・終わりは見えている
・異国ゆえに思うように言葉が通じない
・車がなくて気晴らしドライブもできない
・ホームステイで別のステイしているファミリーがノイジー
・湯船がない、お風呂に入れない
・日本語の本が読めない
・散歩はできる
・研修がなかなか過酷で予習復習課題で忙殺
・日本との時差がありすぎて日本語で愚痴も吐けない
・頼れるパートナーもいない
・ごはんが高い
・ごはんがおいしくない
・スーパーが近くにない(歩いて三十分)
・マスクはあった(もとから喉が弱くて常に使い捨てマスク60枚を長期研修に連れて行っていたため)
ざっと挙げてこんな感じ。
対して現在。
【現在】
・終わりは見えない
・日本語暮らし
・トイレ休憩含め一切車から降りないで済む距離内ならセーフ
・一人暮らしで階下の住人はうるさいがステイ先ほどじゃない
・お風呂入り放題
・日本語の本読み放題
・散歩はできる(おなじ)
・四月に入ってから残業時間が日に1時間程度
・時差がないので日本国内連絡取り放題
・パートナーいる(一緒に住んでないのはまだ心細いところではありますが)
・ごはんは安いものも選べる
・ごはんがおいしい
・スーパーがある
・使い捨てマスクはないけど優しい後輩ちゃんが後輩ちゃんのお母さん手作りのしっかりしたガーゼマスクを二枚もくれた
比べてみたら、あの六週間をしのいだんだから、今の状況だってなんとかなるのでは? と思えてきました。
あのときほど大変だったときは人生になかったと、これまでも胸を張って言っていましたが、今の状況と比べてもまだ過去の勝ちです。
まあ、二年前も毎日死ぬほどきつかったわけでもなく、ちょうどこの時期、研修参加者と貴重な休みに旅行に行ったりしていたので、上の対比をする際には公平性を欠いてはいるのですが、「今の方がまし!」と思うためにも過去の方は敢えて日常の大変だったことにフォーカスしておこうと思います。
過去、本当に大変だったころと比べてみる、という方法は、「今のご時世でも『ある』ものに目を向ける」ための一助になるなぁと思いました。